あなたにマッチした英語の参考書を見つけるには、あなたの英語のレベルや目的と、それぞれの参考書の特徴が噛み合っていることが大切です。

この記事では、英語の参考書の特徴を大まかにお伝えし、最後には社会人におすすめな参考書の選び方もお伝えしているのでぜひ最後まで読んでみてください。

中学英語の参考書

まずは中学英語の参考書についてお伝えします。

本屋さんへ足を運び、英会話や語学のコーナーに足を運ぶと見ることができる中学英語の参考書の多くは、中学生向けではなく「中学レベルから英語を学び直す社会人向けの参考書」が多いです。

中学生向けの中学英語の参考書は、「学習参考書」のコーナーにあるからですね。

そのため、中学英語の参考書は「一度英語を学んだことがある前提」で書かれているものが多いです。

そのため、中学英語の参考書を用いることで、3年間かけて学ぶ中学校よりも、スピーディに学ぶことが出来るでしょう。

高校英語の参考書

高校英語の参考書

高校英語の参考書になると、中学英語の参考書に比べて種類がグッと多くなります。

これは、中学英語と比べて学ぶべき英語が複雑化するので、英文法の理解や、読解のコツなど、焦点を当てるべき項目が増えるからですね。

例えば、中学英語では「この英文法項目をつかめば、この英文は読める」という場合が多かったことでしょう。「英文法理解が、そのまま読解に活きてくる」というイメージですね。

高校英語になると、覚えるべき英単語の数、押さえるべき英文法の複雑化など、求められる各英語力の水準がグンと上がるので、単語、英文法、読解など、それぞれに焦点を当てた参考書が求められるわけですね。

大学受験「英語」の参考書

大学受験「英語」の参考書

大学受験「英語」の参考書は、中学英語から高校英語までの内容を、より実践的なものにした参考書だといえます。

大学受験「英語」の問題は高度なものも多いですが、ほとんどは高校レベルまでの知識で解ける問題で構成されています。

ゆえに、実際に大学受験で出題された問題を、高校英語をベースに解説するタイプの参考書が多くを占めます。

社会人におすすめの参考書とは?

大学受験「英語」の参考書

ここまで英語の参考書の種類について大まかに解説しました。

それでは、実際に社会人が英語を身につけるために使うべきおすすめの参考書はどんなものでしょうか?

ひと口に英語と言っても、英語を身につける目的はさまざまあるでしょう。

特に社会人が英語を学ぶ動機として多いのは、以下のような人ではないでしょうか。

  • 外国人に英語で対応するための日常英会話力が欲しい人
  • ビジネス英語を身に着けて仕事に幅をもたせたい人
  • TOEICでハイスコアを取得して昇給・昇進を目指す人

この項では、↑の前提をもとに社会人に、現在の英語のレベルごとにおすすめの参考書をお伝えします。

社会人英語やりなおし組

英語をやり直したい社会人には、「中学英語を含んだ、高校英語の参考書」をおすすめしています。

なぜなら、社会人が英語をやり直す動機である「英会話」と「TOEIC」、「ビジネスレベルの英語」の3つ全てに必要なスキルが身につくからです。

まず英会話について、英会話で求められる英語力は「中学英語+αの英語力」です。

その根拠は、ソフトバンクの会長孫正義さんのスピーチに由来します。

ソフトバンクの会長である孫正義さんが行ったスピーチを、当時側近であった三木雄信さんは、孫正義さんが行った講演で使っていた英単語はわずか1480語であったと、彼の著書で語っています。(なぜあの人は中学英語で世界のトップを説得できるのか――孫正義のYesと言わせる技術

中学校で学ぶ英単語が1200語なので、孫正義さんの講演で使われた英語力は中学英語レベルからさほど変わらないといえます。

また、TOEICで問われる英文法知識も、時制の一致や品詞の問題など、中学英語レベルのものも多いです。

さらに、高校英文法は、中学英文法の知識を深堀りするものも多いので、中学英文法と一緒に初級レベルの高校英文法知識も取り入れると吸収が早いです。

高校英文法には仮定法や関係詞など、TOEICの頻出問題になっているものも多いので効果的に成果に結びつきます。

TOEIC中級レベル組

すでに英語の勉強に手を付けていて、TOEICの中級レベルで伸び悩んでいる社会人には「高校英語+大学受験中級レベルの参考書」がおすすめです。

特に、「読解」に焦点を当てた参考書に取り組むと良いでしょう。

その理由は以下の2点です。

  1. 特にTOEIC中間レベルのスコアの伸びは、読解の速度と正確さに直結するから
  2. 読解の視点から英文法を見ることで、英文法の理解が深まるから

順番に見ていきましょう。

1.読解の速度と正確さ

TOEICは得点を伸ばしやすいパートと、得点が伸びていくのに時間がかかるパートとがハッキリ分かれています。

リスニングパートもリーディングパートも、短文を扱うパートは得点を伸ばしやすく、長文を扱うパートは得点を伸ばすのに時間がかかります。

読解を学び、読解の速度と正確さを養うことで、これまで伸ばして来られなかったパートを効果的に伸ばすことに繋がります。

2.読解の視点から英文法を見る

読解の視点から英文法を見ることで、英文法の知識が深まることを期待できます。

例えば関係詞。英文法の参考書や問題集を読んだり演習したりするときには、関係詞の部分が空欄になっていて、前後の文から空欄の関係師を選択することが多いのではないでしょうか?

今これを書いている筆者も関係詞が苦手で、「参考書では関係詞の問題を扱っていることがわかっているから正答できるけど、実際に問題に当たると参考書で養った思考回路が活かされない」という状態が長く続いていました。

しかし、読解のプロセスを挟むことで、「なるほど、実際に英語を読むネイティブスピーカーは、英文を読む時にこんな感覚で関係詞を読んでいるのか!」という感覚を掴むことができ、その結果「関係詞の解説文だけが頭に入っている状態」から、「実際に関係詞を使う」レベルにまで知識の定着レベルを上げることができました。

このように、実際に読解する視点を持つことで、読解以外の理解度も深まり、結果TOEICのスコア上昇に直結することを期待できるわけですね。

英語力底上げ組

仕事で日常的に英語を使っている人、TOEICで700取得済みの人がさらに英語力を底上げしたい場合は、上位レベルの大学受験英語の参考書を用いることをおすすめします。

なぜなら、英語の思考力をグンと上げられるからです。

なぜTOEICのハイスコア向け参考書ではないかと言うと、「TOEICがシンプルな英文を素早く正確に解く試験」だからです。

対して上位レベルの大学受験英語は、一見わからないような英語もしっかりと論理的に読むための思考力を養えます。

一度上級レベルの英語が読めるようになると、自分が対応出来る英語のレベルもグンと上がり、英語に触れるたびに吸収出来る経験値もグンと上がります。

実際に作者も、大学受験当時は「不要」「ここまでする必要はない」と言われていた「ポレポレ」を、社会人になってから3周した段階で、英語の読み方が180度変化し、読める英語の幅がグンと広がったのを覚えています。

読める英語の幅がグンと広がれば、その分だけシンプルな英文を読む時も、これまで以上に論理的に、正確に読めるようになります。

以上のことから、英語力をもう1段階底上げしたい人は、より負荷の高い上位レベルの大学受験英語の参考書に取り組むのが効果的だといえます。

まとめ

この記事では、英語の参考書のおおまかな種類と、英語の参考書選びのポイントを社会人の目線からお伝えしました。

ここまでお読みのあなたは、あなたの英語習得の目的に応じてどんな英語参考書を手に取れば良いのかを十分に理解しているでしょう。

ここでお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。