「英語で何て言う?」コーナー、今回は「…を許す」や「言いわけ」といったの意味を持つ「excuse」についてです。「Excuse me.」は海外で道を聞きたいときや店でスタッフを呼ぶときなど、知らない人に話しかけるときに使われる言葉として知られていますね。
今回は「excuse」を使った基本表現や、「Excuse me.」の使い方について解説します。
「…を許す」や「言い訳」を意味する「excuse」を使った基本表現
「excuse」は動詞としてだけでなく、名詞としてもはたらきます。動詞としてはたらくときは「イクスキューズ」、名詞としてはたらくときは「イクスキュース」と言い、発音が異なることに注意しましょう。
この章ではそれぞれの使い方について解説します。
動詞:「…を許す」を意味する「excuse」について
「excuse」が動詞としてはたらくとき、「(人や行為)を許す」や「(人が)…の言いわけをする」、「(人)に(事がら)を免除する」といった意味を持ちます。「Excuse me.」の使い方については2章で紹介します。
例文を紹介します。
Aさん
I’ll excuse you this time.
訳)今回は許してあげるよ。
Aさん
Don’t try to excuse yourself.
訳)弁解がましいことを言うな。
名詞:「言いわけ」を意味する「excuse」について
「excuse」が名詞としてはたらくとき、「言いわけ」や「口実」といった意味を持ちます。
例文を紹介します。
Aさん
Don’t make excuses!
訳)言いわけはするな!
解説)「make an excuse」で「言いわけをする」を意味します。
Aさん
That’s just an excuse.
訳)それは言いわけにすぎないよ。
Aさん
The teacher did not accept Jim’s excuse.
訳)先生は事務の言い訳を認めなかった。
Aさん
Bob made an excuse for being late.
訳)ボブは遅刻の言い訳をした。
「Excuse me.」の使い方について
「すみません」を意味する「Excuse me.」は、旅行先などで知らない人に話しかける時に用いる便利な言葉ですね。2人以上の時は「Excuse me.」ではなく、「Excuse us.」と言います。
「Excuse me.」は大きく分けて2つの場面で使うことができます。
この章ではその2つの場面での「Excuse me.」の使い方について詳しく解説します。
その1:これから自分のすることが相手に迷惑をかけると思われるとき
1つ目は、人の前を通ったり、知らない人に話しかけたりするときなど、これから自分のすることが相手に迷惑をかけると思われるときに使います。これに対しては「いいですよ。」を意味する「Certainly.」や「Sure.」と返事をします。
例文を紹介します。
Aさん
Excuse me, but how do I get to the city library?
訳)すみませんが、市立図書館にはどう行けばいいですか。
解説)「but」は「しかし」を意味するのが一般的ですが、「Excuse me」などの後に用いる「but」はほとんど意味を持ちません。
Aさん
Excuse me, where’s the bathroom?
訳)すみません、トイレを貸してください。
解説)これはトイレを借りる時の言い方で、「May I use your bathroom?」とも言います。アメリカの家庭ではトイレと浴室が一緒のことが多いので「bathroom」はトイレの意味にもなります。駅やデパートなどのトイレは「restroom」などを使います。
Aさん
Excuse me, but could you tell me the way to the station?
訳)すみませんが、駅へ行く道を教えていただけませんか。
Aさん
Excuse me. Is there a post office around here?
訳)すみません、この辺に郵便局はありますか。
Aさん
Excuse me, but could you take a picture of me?
訳)すみませんが、私を写してくれませんか。
解説)簡単に「Take my picture please.(私を写して)」と表現することもできます。
Aさん
Excuse me, but where am I?
訳)すみません、ここはどこでしょうか。
解説)「Where is here?」とは表現しません。
Aさん
Excuse me, I need to get through.
訳)すみません、通してください。
解説)「get through」は「通りぬける」という意味です。
Aさん
Excuse me, you’re in the way.
訳)すみませんが、通してもらえますか。
解説)「in the way」は「じゃまになって」という意味です。そのため、「you’re in the way.」は直訳すると「あなたはじゃまです。」となり、「通してください。」を意味します。
その2:相手の人に失礼なことをして謝るとき
2つ目は、肩が軽くぶつかったり、人と話していて咳をしてしまったりなど、相手の人に失礼なことをして謝るときに使います。これに対しては「気にしないでください」を意味する「That’s all right.」や「OK.」と返事をします。
例文を紹介します。
Aさん
Excuse me, I’m getting off.
訳)(電車・バスなどで)すみません、降ります。
Aさん
Excuse me for stepping on your foot.
訳)足をふんですみません。
「Excuse me.」と「I’m sorry.」の違いについて
「Excuse me.」と「I’m sorry.」はどちらも「すみません。」を意味する言葉です。
しかし、アメリカでは「I’m sorry.」は自動車をぶつけたり、皿を割ったり、人に大きな迷惑をかけた時の謝罪の言葉として使われます。「Excuse me.」は人にちょっとした迷惑をかけた時や、かけそうなときに使われます。
「sorry」を含む文は、主語を人にするのが一般的で、「It is sorry …」とはしません。また、「sorry」は名詞の前には用いません。
「I’m sorry.」を用いた例文を紹介します。
Aさん
I’m sorry, but I can’t go.
訳)すみませんが、行けません。
Aさん
I’m very sorry I’m so late.
訳)おそくなってほんとうにすみません。
Aさん
I’m sorry to have kept you waiting.
訳)待たせてごめんなさい。
Aさん
I’m sorry I have not written to you for a long time. I have been very busy.
訳)長いことお便り出さずにすみません。ずっととても忙しかったのです。
Aさん
I’m sorry I troubled you so much. I didn’t mean to.
訳)ご迷惑おかけしてすみません。そんなつもりはなかったのです。
Aさん
I’m sorry, I’ve lost your eraser.
訳)ごめん、きみの消しゴムなくしちゃったんだ。
まとめ
今回は「許す」や「言いわけ」を意味する「excuse」を使った基本表現や「Excuse me.」の使い方について紹介しました。
「Excuse me.」は知らない人に話しかける時や、軽く謝るときに用いることがわかりましたね。人の肩にわずかでもぶつかったりしたら「Excuse me.」というのが社会生活の中でのマナーです。ぜひ、覚えて使ってみてくださいね。
では、次回をお楽しみに!
参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)