「マルディグラ」って聞いたことありますでしょうか。
とある「お祭り」の名称です。
世界的にも有名なお祭りで、マルディグラの名所では、それを目当てに各国から観光客がやってきます。
今回は、マルディグラの特徴や背景についてにまとめました。
最後に関連英語もご紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
マルディグラってなに?
まずは、マルディグラの基本情報についてご紹介します。
マルディグラとは?
マルディグラは英語で、“Mardi Gras”と書きます。
リオのカーニバルなどと並ぶ、世界でも有名なカーニバルの一つです。
カーニバルとは、いわゆる「謝肉祭」のことを指しますね。
「謝肉祭」とは、キリスト教カソリック信者が、苦行に入る前に行う派手なお祭りのことです。
この苦行は、イエス・キリストの受難を分かち合う期間。
断食、肉食の禁止、祝宴などの快楽の自粛などがなされます。
苦行の開始日は、復活祭(イースター)の47日前と決まっています。
その苦行に備えて飽食をすためのお祭りがマルディグラということなのです。
マルディグラっていつ?
復活祭(イースター)は、「春分の日の後、最初の満月の日の次に来る日曜日」のため、例年だいたい4月の半ば頃ですね。
よってその47日前となると、マルディグラは3月の上旬頃になることが多い様です。
復活祭(イースター)は日曜日に始まるため、その47日前は水曜日に当たります。
そのため伝統的には、マルディグラはその前日の火曜日のことを指していました。
その日は“Fat Tuesday”と呼ばれ、文字通り、人々は飽食をしながら祝います。
これは次第に、火曜日だけでなくその週全体を通してのお祭りに発展しました。
そして今となっては、宗教的イベントよりも、観光的イベントとしての色が濃くなっており、この時期になると世界中から観光客が訪れるまでになったのです。
マルディグラって何語?
ちなみに、マルディグラはフランス語です。マルディが「火曜日」で、グラが「脂身の」という意味になります。
英語の”Fat Tuesday”と全く同じ意味ですね。
フランス系移民によってアメリカに伝えられたイベントのため、そのままフランス語の名称が残っているのです。
そもそも、アメリカでのマルディグラは、1699年にフランスの探検家が現在のルイジアナ州ニューオレンズに到着した際に祝ったのが最初のこと。
彼が降り立った場所は、「ポワ・デュ・マルディグラ」と名付けられているそうですよ。
マルディグラってどんな祭り?
カーニバルといわれて何となくお祭りのイメージが沸くかと思いますが、主に下記の様な特徴があげられます。
ただし、これらは主にルイジアナ州ニューオレンズに起因する伝統で、他の地域ではその土地それぞれの習慣もある様ですよ。
マルディグラ・シーズン
マルディグラ・シーズンは、1月6日(カソリックの祝日)からはじまり、街は「紫・金(黄色)・緑」の3色のマルディグラ・カラーに彩られます。
紫色は「正義」、金(黄色)は「力」、緑は「信頼」を象徴しています。
タイミング的に、クリスマスカラーから切り替わる感じですね。
マルディグラの最終日の2週前の金曜日からは、毎晩少なくとも一つのパレードが行われます。
中でも、期間最後の5日間は最も凝っていて、盛り上がりもピークに達します。
パレード
カーニバルでは、仮面舞踏会などが開催されたり、いろいろな場所でパーティーが催されます。
ただし、観光客には気軽に楽しむパレードの見学が一番人気です。
フロート
パレードの目玉は、パレードを組む団体による「フロート」です。
フロートとは、日本の祭りで言う山車のような物で、乗り物に飾り付けをしたものです。
または、台車に飾り付けをして、乗り物で引っ張ったりもされますね。大きいものは、2~3段の高さにもなります。
フロートに乗る人が、観衆に向かって、ビーズの首飾りや、ダブルーンと呼ばれるプラスティック製(金属製もある)のコインなどを投げます。
それをゲットするのも、楽しいイベントの一つ。
「Throw me something!」(何か投げて!)と思いっきり叫びましょう。
そのために、目立つようにメイクしたり仮装する人が観客の中にも沢山います。
ちなみに、これが度を超して、女性が裸の胸を出して気を引く行為が一時期流行ったほど。
現在は「公然わいせつ」として警察に摘発されるようになりました。
キングケーキ
マルディグラカラー「紫・金(黄色)・緑」のケーキの名前で、祭り中あちらこちらで食べられています。
このケーキの中には、粒の豆が隠されていて、それにあたった人が次のパーティーのキングケーキを用意することになっているとか。
マルディグラといえばニュー オーリンズ?
さて、アメリカ国内で行われる最も大きなマルディグラのお祭りは、ルイジアナ州ニューオリンズのものです。
特に、ニューオリンズ内のフレンチ・クウォーターが有名で、マルディグラの盛大なパレードやストリートパーティーを鑑賞する人気スポットとなっています。
観光客は、何ヶ月も前から旅行を計画する程。
そもそも、この地域でマルディグラが浸透したのは、1699年にフランス探検家がニューオリンズに降り立ったのがきっかけでした。
その後数十年、フランスの移民社たちによって続けられ、ストリートパーティや、仮面舞踏会、贅沢なディナーが楽しまれていました。
ところが、スペイン人がニューオリンズを占拠すると、この儀式は禁止されます。
この禁止令は、1812年にニューオリンズが米国の州になるまで続きました。
そして1827年、パリでの様子を真似して、カラフルなコスチュームで道を練り歩く学生団体が現れます。
これが新たなきっかけになり、その10年後にはパレードとして公式に記録される様に。
この伝統が今でも続いている訳です。
さらに1857年には、「ミスティック・クルー・オブ・コムス」と呼ばれる秘密結社が、マーチングバンドとフロート車の練り歩きを計画し、盛り上がりに拍車をかけました。
「紫・金(黄色)・緑」の色を浸透させたのも、この結社のメンバーだそう。
マルディグラの関連英単語
最後に、マルディグラやカーニバルに関連する英単語に少し目を通しておきましょう。
- Ash Wednesday 灰の水曜日
苦行が始まる日のこと - Lent 四旬節(しじゅんせつ)
47日続く苦行期間のこと - Masked balls 仮面舞踏会
- Lavish dinners 贅(ぜい)を尽くしたディナー
- Marching bands マーチングバンド
- Rolling floats 練り歩きフロート車
- A fixture of the Carnival scene カーニバルの定番
What is Mardi Gras?
訳)マルディグラって何?
Mardi Gras is a Christian holiday which is celebrated one day before the religious season of Lent begins.
訳)マルディグラは四旬節(しじゅんせつ)っていう宗教的シーズンの始まりの前日に祝われる、キリスト教の休日のことだよ。
まとめ
マルディグラは、世界的に有名なカーニバルの一つです。
テーマカラーもさることながら、世界レベルのド派手さでとっても賑やかなイベントです。
興味のある方は、本場ニューオリンズに足を運んで、その雰囲気を思いっきり楽しんでみてはいかがでしょうか。
その際には、関連英単語もバッチリ頭に入れて行って下さいね。