先日、友人と温泉に行ったのですが、温泉から部屋の前まで戻ってきたところで、鍵がないことに気づきました。使っていた脱衣カゴを探しても見つからずに途方に暮れていたところ、誰かがフロントに届けてくれ、事なきを得ました。それ以来、旅行時の鍵の取り扱いには神経を研ぎ澄ましている今日この頃です。

さて、そんなわけで今回のテーマは「鍵」です。鍵には大きく差し込む側の鍵と、差し込まれる側の錠前がありますが、英語ではこれらを言い分けるので注意が必要です。

また、「家の鍵」や「車の鍵」、「ホテルの鍵」などの具体的な鍵の言い方についても取り上げるので、ぜひ参考にしてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「鍵」は英語で何て言う?

「鍵」は英語で何て言う?

「鍵」は英語で “key(キー)” または “lock(ロック)” と言います。

日本では、持ち歩く小型のものと、それを差し込むために扉に付いているもの、どちらも鍵と呼びがちですが、これらは厳密には違うものです。正確には、前者を「鍵」、後者を「錠(錠前)」と呼びます。

英語の場合、持ち運ぶ鍵のことは key、錠前は lock としっかり言い分けるのが普通です。日本語のように key を lock の意味で使うと、相手に上手く伝わらない可能性があるので注意しましょう。

Aさん
That door has a key.
訳)あのドアには鍵が付いてるね。(錠が付いていると言っているつもり)
Bさん
Huh? Is there tape or something stuck to the key on the door? If you do that, anyone can open the lock.
訳)え? 鍵がテープとかでドアに貼ってあるの? そんなことしたら、誰にでも錠を開けられちゃうよ。

 

「家の鍵」は英語で何?

「家の鍵」は英語で “house key” や “key to a house”と言います。たとえば「私の家の鍵」であれば “my house key”、あるいは “(the)key to my house” となります。

また、家の扉に付いている錠前の意味の場合は、”door lock” と言うのが一般的です。先述の通り、鍵と錠前は英語で明確に言い分けるので注意しましょう。

Aさん
In Japan, a child who goes to school carrying the house key is called a “key kid.”
訳)日本では、家の鍵を持って学校に行く子どもを「鍵っ子」と言います。

「車の鍵」は英語で何?

「車の鍵」は英語で “car keys” と言います。単数形の car key でも通じますが、多くの場合1本でも car keys と複数形にして表現します。これはなぜかというと、もともと車の鍵は2本必要だったからだといわれています。

昔の車は、ドアやトランクを開けるための鍵(car door key)と、乗り込んでからエンジンをかけるための鍵(ignition key)が別々になっていました。そのため、その頃の名残りで car keys(car door key & ignition key)と、複数形にするのが慣例になっているようです。

Aさん
I’m going shopping. Could you get the car keys for me?
訳)ちょっと買い物に行ってくるから、車の鍵を取ってくれる?
Bさん
Sure, here you are.
訳)はいどうぞ。

 

また、先述の家の鍵を含め、鍵は複数本をまとめて持つのが一般的とされているので、すべてをまとめて keys と複数形にすることも多いです。

Aさん
Oops, I can’t find the keys that I thought I put in my bag.
訳)あれ、カバンに入れたはずの鍵が見つからない。
Bさん
What kind of keys are you looking for?
訳)どんな鍵を探しているの?

 

Aさん
All of them, the keys to my house and my car.
訳)家の鍵も車の鍵も全部だよ。
Bさん
Oh, that’s troublesome. We need to find them quickly.
訳)それは大変だ。早く探さなきゃ。

 

「ホテルの鍵」は英語で何?

「ホテルの鍵」は英語で “room key” と呼ばれるのが一般的です。ホテルの鍵というより、各部屋(room)の鍵というイメージですね。

直訳調に hotel key と言っても通じますが、room key の方が好まれます。ちょっと穿った見方をすると、hotel key はホテルそのものの鍵という意味にもなり得るからです。

ちなみに、宿泊客の場合、ホテルの鍵は1本だけを独立して持つのが普通なので、room keys と複数形にするのは稀で、基本的には単数形で使われます。

Aさん
After returning from the public bath to the room, I realized that the room key was nowhere to be found.
訳)大浴場から部屋に戻ってきて初めて、ホテルの鍵がどこにも無いことに気づきました。

その他の「○○の鍵」は英語で何?

その他の「○○の鍵」は、”key to ○○” の形で表現が可能です。

たとえば「ドアの鍵」なら “key to the door” ですし、「宝箱の鍵」なら “key to the treasure box” といった具合になります。

Aさん
In RPG games, sometimes keys to treasure boxes are found in pots and such.
訳)RPGゲームでは、壺の中などに宝箱の鍵が入っていることがあるよね。
Bさん
Thinking about it realistically, it’s pretty nonsensical.
訳)現実的に考えると、なかなか意味不明だよね。

 

また、key to ○○ という言い方は、現実に存在する鍵だけでなく、比喩的な鍵にも使用可能です。

たとえば「心の鍵」であれば “key to the heart” であり、「解決の鍵」なら “key to the solution” などとなります。

「鍵」の関連表現を英語で言ってみよう

「鍵」は英語で何て言う?

ここからは、「鍵をかける」や「鍵をなくした」など、鍵の関連表現を英語で何と言うか、1つずつ詳しく確認していきましょう。

「鍵をかける」「鍵を開ける」in English

「鍵をかける」は英語で “lock”、反対に「鍵を開ける」場合は “unlock” と言います。

先述の通り、差し込む鍵は英語で key ですが、それによって開いたり閉じたりする錠前は lock と言います。そのため、鍵をかけたり開けたりする作業は、key ではなく lock を使って表すのが一般的です。

Aさん
After leaving, I often become anxious about whether I locked the front door.
訳)出かけた後、玄関の鍵をかけたかどうか、よく不安になります。

「鍵をなくした」in English

「鍵をなくした」と英語で表現する場合は、”lost the keys” と言います。

ここで使われている lost は、「なくす」を意味する lose の過去形です。また、先述の通り、鍵は1本1本独立ではなく複数本をまとめて所持するのが一般的なので、たいてい keys と複数形にします。

Aさん
My father loses his keys at least once a year.
訳)私の父は、1年に1度は鍵をなくします。

「インロック(内鍵)してしまった」in English

自動車やオートロックの住宅などで、鍵を内側に置いたまま出てしまう「インロック(内鍵)」は、英語だと “be locked out” と表現します。

日本で言うインロックという表現は、海外では通じない和製英語なので注意しましょう。

Aさん
I accidentally left the house key inside and got locked out.
訳)家の鍵を中に置いたままにして、誤って閉め出されてしまいました。

まとめ

今回は「鍵」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

持ち運ぶ方の鍵は英語で key、それを差し込む錠前は lock と言います。日本語ではどちらも鍵とまとめて言いがちですが、英語ではしっかり言い分けるので注意しましょう。

鍵は、家や車のセキュリティ性を高めるために不可欠な存在です。今回ご紹介したことを参考に、英語でも鍵について正確に表現できるようにしておきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!