今回のテーマは「布団」です。
私たち日本人にとって布団は非常に身近な存在ですが、英語圏の国々ではベッドで寝るのが一般的なので、何と表現すれば良いか迷ってしまいますね。
この記事では、布団を英語で何と言うか、「敷き布団」と「掛け布団」に分けて解説していきます。また、「布団を干す」や「布団に入る」などの関連表現についても、英語で何と言えば良いか詳しく説明します。
これを読めば、海外の人に日本の布団文化を説明できるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
「布団(敷き布団)」は英語で何て言う?
「布団(敷き布団)」は英語でも “futon” と言います。「カラオケ(karaoke)」や「もったいない(mottainai)」などと同じく、英語でもそのまま通じる日本語の1つです。
というのも、英語圏の国々ではベッドで寝るのが一般的で、床に布団を敷いて寝る文化がありません。そのため、布団を英語で説明するのが難しく、そのまま外来語として “futon” という名称が定着したようです。
「布団」と “futon” はちょっと違う?
英語でも futon と言って通じますが、そこでイメージされているものは、私たち日本人が想定するものと少し違っています。
英語圏の人たちが futon から連想するのは、「ベッド以外で使われるマットレス」であり、床に敷いて使う敷物のほか、折りたたみ式のソファーなども含まれます。
実際、アメリカのGoogleで “futon” と検索すると、日本人にとってはどう見てもソファーにしか見えない商品が多数ヒットします。
そのため、日本式の床に敷いて就寝用に使う布団を言い表したいのであれば、”mattress on the floor(床の上で使うマットレス)” と言ったり、”Japanese futon(日本式のフトン)” と言ったりした方が、誤解が少なくなるでしょう。
I told my American husband to buy a futon, but for some reason, he bought a sofa instead.
訳)アメリカ人の旦那に「布団買ってきて」って言ったら、なぜかソファー買ってきたんだけど…。
Ah, in America, when you say “futon,” that’s the image they get, so it can’t be helped.
訳)あー、アメリカで布団って言ったらそういうイメージだから仕方ないね。
「掛け布団」は英語で何て言う?
「掛け布団」は英語で “comforter(カンフォーター)” や “duvet(デュベ)” と言います。
アメリカだと comforter が、イギリスだと duvet が好まれます。
敷き布団と違い、掛け布団はベッド文化でも一般的な寝具なので、futon というワードを使って表現することはほとんどありません。
アメリカ式の comforter は、「快適」を意味する comfort に由来していて、掛けることで快適な眠りが得られるというイメージが活きた表現です。
また、イギリス式の duvet は、もともとフランス語で羽毛(ダウン)を意味する言葉で、掛けることで暖かさを得られるイメージがあります。
I can’t sleep soundly without a comforter.
訳)掛け布団がないと熟睡できません。
「布団を干す」や「布団に入る」など、布団の関連表現を英語で言ってみよう!
ここからは、布団を干したり布団に入ったりなど、布団に関連する動作を英語で何と言うか、詳しく確認していきましょう。
「布団を干す」in English
「布団を干す」は、英語で “hang out a futon” や “air a futon” などと表現できます。
hang out は「外に(out)干す(hang)」という意味構成で、洗濯物などを外干しする際にも使われる動詞です。また、air は「風に触れさせて乾かす」という意味なので、こちらも外干しを意味して使えます。
英語圏では、日本のように濡れたものを外に干す習慣がない地域も多いので、布団を外干しすると説明したら、びっくりされるかもしれませんね。
The weather is nice today, so I’m thinking of hanging out the futon.
訳)今日は天気がいいから、布団を干そうかな。
Really? How are you going to do that?
訳)まじ?どうやって?
Like this, along the railing of the balcony.
訳)こうやって、ベランダの塀に沿わせてさ。
Ah, I see! I hadn’t thought of that.
訳)なるほど!その発想はなかったわ。
「布団を敷く」in English
「布団を敷く」を英訳するなら “lay out a futon” が適切でしょう。
lay out は物を広げるという意味なので、畳まれた布団を敷くイメージを上手く表現できます。
ちなみに、物を綺麗に陳列する意味の「レイアウト」も、見やすく物を広げることが由来になっています。
I’ve laid out the futon.
訳)お布団敷いておきました。
Fantastic! This is the Japanese hospitality…
訳)素晴らしい!これが日本のおもてなしってやつか…!
「布団をたたむ」in English
「布団をたたむ」ことを英語で説明するなら、”fold up a futon” と言えばよいでしょう。
英語圏の人にとって、起きた後に布団をたたむ習慣は日本独特のものに映るはずです。丁寧に説明して、日本文化を正しく理解してもらいましょう。
When you wake up, please fold up the futon. That’s the rule in this dormitory.
訳)起きたら布団はたたみましょう。それがこの寮のルールです。
Yes, sir!
訳)わかりました、寮長!
「布団に入る」in English
日本では、寝る意味で「布団に入る」と言うことがありますね。英語で「寝る」は go to bed でOKですが、日本語の語感に近づけたいなら “get into bed” という言い方でもよいでしょう。こちらだと、布団の中に潜り込むようなイメージが喚起されます。
My father, when he comes home from work, gets straight into bed.
訳)うちの父は、仕事から帰るとすぐ布団に入ります。
Your dad is cute.
訳)お父さんかわいいな。
「毛布」や「枕」など、布団以外の寝具を英語で何て言う?
最後に、「毛布」や「枕」など、布団以外の寝具を英語で何と言うかについて、表形式で確認しておきましょう。
日本語名 | 英語名 |
寝具 | bedding, bedclothes |
毛布 | blanket |
枕 | pillow |
枕カバー | pillowcase |
シーツ | sheets |
マットレス | mattress |
まとめ
今回は「布団」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
布団は英語でもそのまま “futon” ですが、折りたたみ式のソファーなども futon と呼ばれているので、日本人が思う布団とはイメージが違う可能性があります。
そのため、日本式の布団を正確に表現したいなら “mattress on the floor” や “Japanese futon” と言ったり、それでも伝わらなければ、文章で説明したりする方がよいでしょう。
今回ご紹介したことを参考に、英語で色々な布団を表現してみてください。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!