この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズ、今回は、「水・油」のつく「ことわざ」を英語に翻訳してみました。

「水(みず)」とは、お湯よりも温度が低く、かつ冷えて氷にはなっていないものをいいます。化学式ではH2Oで表され、水素と酸素の化合物であることを意味します。

「水」は温度が高くなると「湯(ゆ)」と名前が変化しますが、英語では液体であれば温度に関係なくwater” フランス語では”eau”と水と同じ表記が用いられます。

「油(あぶら)」とは、動物や植物、鉱物などからとれる疎水性の物質です。火をつけると燃え(可燃性)、比重が重く、水に浮きます。常温で液体物は「油」、固体のものを「脂」と表記します。

そんな「水・油」のつく「ことわざ」を今回は4つ選んで英語に訳しました。

1.覆水盆に返らず

「覆水盆に返らず」は、一度したことは取り返しがつかないこと、また一度失ったチャンスは二度と取り戻せないことを意味する「ことわざ」です。

周の太公望は若かりし頃に貧乏なのに読書ばかりしていたことで妻に愛想を尽かされてしまいます。後に出世した太公望へ妻が復縁も求めてきますが、太公望は盆の水を零し「この水を戻せたら望み通りにしよう」と言ったという故事から生まれています。

英語では
「It is no use crying over spilt milk.」
と翻訳することができます。

直訳すると「こぼれたミルクを嘆いても仕方がない」という意味です。”It is no use~ing”で 「~しても無駄だ」という意味です。

また英語では「一度なされたことは元に戻せない」という意味の「ことわざ」があり
「Things done cannot be undone.」
と翻訳することができます。

2.水清ければ魚棲まず

「水清ければ魚棲まず」は、水があまりきれいに澄んでいると、隠れるところがないので魚も住みつかないように、人もあまり行いが正しいと、煙たがられて人が寄り付かないので、ひとりぽっちにされてしまうという意味の「ことわざ」です。

正しいことは善行とされていますが、曲がったことが嫌いという人間は、場合によっては遠ざけられてしまうことを意味しています。

英語では
「If the water is clean, the fish do not live」
「A clear stream is avoided by fish.」
と翻訳することができます。

”stream”は「川、とくに小川の流れ」のこと。”avoid”は「避ける」という意味で、”is avoided by”はその受動態で、「~に避けられる」の意味です。

3.魚心あれば水心あり

「魚心あれば水心あり」とは、相手が好意を持てば、こちらも好意を持ちやすくなることを意味する「ことわざ」です。

また、相手の出方次第でこちらにも応ずる用意があることも意味します。この場合、「魚心あれば水心あり」は、良い意味使われることのほうが多いのですが、最近では悪い意味に使われることもあります。

英語では直訳すると「君が僕に尽くしてくれれば、僕も君に尽くそう」という意味の
「Serve me, serve you.」
と訳すことができます。

また、直訳すると「私を掻いてくれたら、私も君を掻いてあげよう」という意味の
「Claw me and I will claw you.」
と訳すことができます。

”claw”は他動詞で「~を裂く、引っ張る、爪で引っかく」という意味です。

4.水と油

水と油は本質的に異なるため、混ざりあうことがありません。「水と油」は、そんな水と油の関係性に例えどうしても打ち解けないもの、肌が合わない仲を意味する「ことわざ」です。

英語では
「oil in water」
と訳すことができます。

また、「水と油をひとつにする」という意味の
「To mix water with oil」
と訳すことができます。

まとめ

今回は、「水・油」のつく言葉にまつわる「ことわざ」をまとめてみました。「魚心あれば水心あり」という「ことわざ」があるように、英語にも好意をもって挑戦することで、きっとどんどん英語の学習が楽しくなってくるはずです!

また、いざという時に英語が分からずに「覆水盆に返らず」となってしまわないように、日々の学習を積み重ねて、いざという時のチャンスを掴めるようにしましょう!

今後も様々な「ことわざ」や「名言」を翻訳していきますので、お楽しみに!