皆さんこんにちは!今回はドローンの英語についてご紹介します。
近年、ドローン技術が発展し、写真や映像撮影、物流、農業、災害救助などの分野での利用が急速に増加しています。
ドローンに触れたこともない方でも、3~4年前よりも「ドローン」というワードに触れる機会は増えているかと思います。
今回はこの「ドローン」という英語について、解説します。
それでは見ていきましょう。
「ドローン」は英語で?
「ドローン」は英語で “drone” と表記されます。そのままですね。
日本人が発音する際に苦手な “r” が含まれているので、発音時は注意が必要です。
“drone”の起源とは?
“drone”はもともと、鳴く昆虫の一種である「雄蜂」を指す言葉でした。雄蜂は巣の周りを飛び回り、音を発する昆虫です。
ドローン技術の発展に伴い、無人航空機や自律型航空機を指す言葉として “drone” が用いられるようになりました。
ドローンを操縦する・飛ばす
「ドローンを操縦する」は “operate a drone” 、「ドローンを飛ばす」は “fly a drone”と表現します。
“operate” は広い意味で何らかの装置や機械を操作・運用することを指します。
ドローンは機械的でもあり、空を飛ぶものでもあるので、「操縦する」に“operate” を使うのは適切だと言えます。複数のドローンを操縦する場合には、”drones”と複数形にします。
例文:
They broadcasted the World Cup matches by flying drones.
訳)彼らはドローンを飛ばし、ワールドカップの試合を中継した。
※”broadcast” は「中継する」や「配信する」の意味を持つ動詞です。
また、”World Cup”のような特定のイベントや大会名の前には、”the”を使用します。
ドローンは何に使われる?
もともとドローンは軍事目的での利用が主流でした。
しかし、ドローンは、その技術が発展したことで、様々な分野で利用されています。
軍事目的以外で、ドローンの主な利用用途には、次のようなものがあります。
- 探索
- 配達
- 撮影(空撮)
- 農薬の散布
- 土地の測量
- 警備・巡回サービス
- 災害調査
今回はこれらの利用用途を英語でどのように表現するのかを紹介します。
1. ドローンを利用して~を探索する
「ドローンを利用して~を探索する」は “explore using a drone” と表現できます。
“explore” は、「探検する」「調査する」といった意味で使われる動詞です。
“explore” は目的地や対象を明確にする必要があり、冒険的な雰囲気や好奇心を表現することができます。
“explore by a drone” [ドローンで探索する] も使用できるのでは?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。こちらの表現も使用できますが、”using a drone”の表現を推奨します。なぜなら、厳密にはドローン自体が探索を行うのではなく、ドローンを使用して探索の範囲を拡大したり、映像やデータを収集したりするといった活動が行われるからです。
“explore” の類義語
“explore” の類義語は以下の通りです。
discover: 「発見する」「見つける」
investigate: 「調査する」「研究する」
search: 「探す」「捜索する」
venture: 「冒険する」「踏み込む」
例文:
You can explore the rugged Alpine Mountains using a drone.
例)ドローンを利用して険しい山岳地帯のアルプス山脈を探索することができます。
※「rugged[ラギッド]」は「険しい」「荒涼とした」といった意味です。
2. ドローンを利用して~を配達する
「ドローンを利用して~を配達する」は “use a drone for delivery”と表現します。
「探索する」と同じく”use” の使用を推奨します。
※”deliver … using a drone” と表現することもできます。
“deliver”は他動詞で、目的語を取ります。一方、”delivery”は名詞ですので、目的や目標を示す前置詞 “for”が必要になります。文法の細かい部分ですが、ぜひ覚えておきましょう。
“delivery” の類義語
shipment: 「配送」「出荷」
dispatch: 「発送」「派遣」
transport: 「輸送」「運搬」
deliver: 「配達する」※「derivery」の動詞です。
ship: 「送る」「発送する」
transport: 「輸送する」「運搬する」
例文:
A company used drones for delivery services, resulting in a reduction in labor costs.
例)ある企業はドローンを利用して宅配サービスをし、人件費削減がされた。
※”labor cost” は「人件費」という意味です。
3. ドローンを利用して~を撮影する
「ドローンを利用して~を撮影する」は ”capture using a drone” と表現します。
“capture”の他にも、場面に応じて以下の類義語を使用することができます。
“capture”の類義語
capture: “capture”は、特定の瞬間や映像を捉えることを意味します。
film: “film”は、映画やビデオの制作と関連しています。ドローンを使用して映画の一部やシーンを撮影する際に使用します。
record: “record”は、音声や映像を記録することを指します。
shoot: “shoot”は、写真や映像の撮影を指します。ドローンを使用して写真やビデオを撮る際に使用されることがあります。特にアクションやダイナミックな映像の撮影を強調する場合に使用されます。
例文:
They recorded the wildlife behavior in the savannah using a drone.
訳)彼らはドローンを利用してサバンナの動物の生態を記録した。
4. ドローンを使って農薬を散布する
「ドローンを使って農薬を散布する」は “spray pesticides using a drone“と表現します。
人力や有人ヘリによる散布よりも作業効率が良く、体力的な負担がかからないことから、近年はドローンを導入する農家が増えているようです。
「散布する」には “spray” を使い、農薬には “pesticide”を使います。
農業分野におけるドローンの利用は、農薬の散布だけにとどまりません。
・農作物の運搬作業や空撮画像から農場の状況を確認
・作物に影響を及ぼす鳥獣対策
などにも、ドローンは活用できるため、農業分野におけるドローン活用の可能性はさらなる広がりを見せるでしょう。
例文:
In recent years, the number of farmers around the world using drones to spray pesticides has increased.
訳)近年、世界中でドローンを利用して農薬を散布する農家の数が増えた。
5. 土地の測量にドローンを利用する
「土地の測量にドローンを利用する」は “use drones for land survey“と表現します。
「土地の測量」は “land survey”といいます。
土地の測量は、専用装置を用いた地上での測量か、またはセスナなど有人航空機を用いた上空からの測量が一般的な方法とされていました。
どちらの方法も、測量範囲が広ければ広いほど、作業時間やコストは膨れ上がってしまうという問題があります。
そういった問題の解決方法として、近年、土地の測量にドローンの活用が注目されています。
ドローンで空撮した写真を使って専用ソフトで解析すれば、簡単に地形情報データを作成することができるため、従来の方法よりも作業時間やコストを大幅に削減できるというメリットがあります。
レーザーを搭載したドローンで地形データを得ることができる「レーザー測量」という方法もあります。
「レーザー測量」は、写真による測量よりもコストはかかりますが、地形データをより精密に得ることができます。
例文:
Some companies use drones for land survey to reduce costs.
訳)コストを削減するために、土地の測量にドローンを使う企業もある。
6. 警備・巡回にドローンを利用する
「警備や巡回にドローンを利用する」は “use drones for security and patrols“と表現します。
「警備や巡回」は英語で、”security and patrols”といいます。英語にするとき、「警備や巡回をする」と動詞にするより、「警備や巡回」と名詞にして表現した方が自然な英語表現になります。
建物や施設の警備においては、従来、警備員の巡回や防犯カメラによる巡回が一般的な方法とされてきましたが、警備は人件費がかかりますし、警備員が犯罪に巻き込まれるリスクが伴います。
地球温暖化が進み、夏場の暑さがますます厳しくなっており、冬は冬で極寒の地域にあるため、人間による警備はますます厳しくなってきています。また、警備に対応する人材が不足してきているという現実もあります。
そういった状況の中、警備や巡回にドローンを使う警備会社が増えてきています。実際、セコム株式会社などの企業で、ドローンを活用した巡回サービスが実施されています。
例文:
Security companies such as Secom Co., Ltd. use drones for security and patrols.
訳)セコム株式会社等の警備会社は、警備や巡回にドローンを使っている。
7. 災害調査にドローンを利用する
「災害調査にドローンを利用する」は “use drones for disaster surveys“と表現します。
災害調査には、以前は、ヘリコプターなどの有人航空機がよく使われていましたが、近年では、災害発生時の調査にドローンが使われています。ドローンは小回りが利きますし、準備に時間を要さないため、すぐに出動できるからです。
人が立ち入るには危険な状況となっている被災地の調査も、ドローンを使うと容易に行うことができます。
光学カメラや赤外線カメラを搭載したドローンを使い分ければ、様々な場面に応じた災害調査が可能になります。
火災発生時にはドローンが消火剤を散布したり、水害の際はドローンを使って、ロープや浮き輪を救助を必要としている人へ届けたりなど、災害時にドローンが活用できます。
例文:
The government and the Self-Defense Forces should make more use of drones, as it has turned out that drones can be used for disaster surveys.
訳)災害調査にドローンが利用できることが判明しているので、政府や自衛隊はもっとドローンを活用すべきだ。
ドローンに関連するニュースを見てみよう
海外ニュースでドローンはどのような形で語られているのか見てみましょう。
BBCニュースで以下の記事を見つけました。
良いニュースかと思いましたが、ちょっぴり残念なニュースでした。
“A man has appeared in court charged with flying a drone above a football match.”
訳:サッカーの試合に、上空でドローンを飛行させ、罪に問われた男性が出廷した。
出典:
BBC.“Chesterfield FC: Man in court after drone flight halts football match”. BBCNEWS. 2023/06/09.https://www.bbc.com/news/uk-england-derbyshire-65839014, (2023/06/11)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はドローンの語源や利用用途とその英語表現について紹介しました。ドローンの利用用途の多さに驚かれた方もおられるかもしれません。今後、ますますドローンの活用が増える可能性があります。
今後もドローンの普及は続くと考えられますので、今回の内容を活かしていただければ幸いです。