皆さんは英語で「石鹸」を表現できますか?
また、「シャボン玉」や「ボディーソープ」に関してはどうでしょう。
こちらの記事では、そんな石鹸の英語の意味の紹介はもちろん、発音や使い方まで詳しく紹介しています。「石鹸」に関連する英単語も紹介します。
さらに、記事の最後には興味深い「石鹸」の歴史を紹介しますので、ぜひ読んでみてください。
「石鹸」は英語で何て言う?
主にお風呂で役立つ「石鹸」は、英語で何と表現するでしょう?「石鹸」は英語で”soap”と表現します。
石鹸は、お土産で買うことも多いので、英語を覚えておくと便利ですね。
まずは、”soap”の詳しい意味や発音、簡単な使い方も紹介していきます。
“soap”の単語解説
“soap”は、日本語で「石鹸」の意味を表す名詞表現です。
発音はカタカナの「ソープ」と似ており、そのまま「ソープ」と発音しても伝わります。
“solid soap”の解説
“solid soap”は「固形石鹸」という意味の名詞表現です。”solid”には単体で「固体の」という意味があり、形容詞となるため、名詞の”soap”を修飾しています。
発音は「ソリッド・ソープ」となり、”solid”の”L”の発音をしっかり意識して発音することが重要です。
“solid soap”の使い方は、自分の好みを伝える際に役立ちます。例えば、「固形石鹸の方が好きです」と言いたい場合は、“I prefer to use solid soap.”のようなイメージです。
固形石鹸を英語で表現するとき、”solid soap”のほかに”bar soap”、”soap bar “という言い方もあります。
“soap”の数え方は?
“soap”自体は「不可算名詞」となるため、複数形が存在しません。では、1つの石鹸、2つの石鹸…と数えたいときの表現はどのようにするのでしょうか。
- 「固形石鹸1個」を表現するときの表現
a bar of soap / a cake of soap / a piece of soap
いずれも「石鹸1個」と言うときに使うことができます。「a bar of soap」は一般的な表現、「a cake of soap」は伝統的な表現、「a piece of soap」は使われて小さくなったときの表現です。
- 「固形石鹸2個」を表現するときの表現
two bars of soap / two cakes of soap / two pieces of soap
2個、3個、…と言う場合には、不可算名詞のsoapはそのままの形で、barやcake、pieceを複数形にします。
「石鹸」の使い方|例文紹介
「石鹸」の単語に関して学んだあとは、実際に使い方を学んでいきましょう。ここでは、例文を使って細かい部分の解説と応用をしていきます。
例文は3つそれぞれ違ったシチュエーションで用意しているので、ぜひ参考にしてください。
“soap”を使った例文①
こちらの例文は「石鹸を買いに行かないと」という意味になります。直訳は「お店で石鹸を買う必要がある」になりますが口語表現なので、ナチュラルな言い方の方が好ましいでしょう。
“soap”は不可算名詞の単語なので、”some soap”とするのが正しいです。このタイミングでの石鹸は特定の物を指さず、「何かしらの石鹸」という抽象的な意味合いで使われています。
“soap”を使った例文②
こちらの例文は「彼女は動物実験をしていないナチュラルな石鹸を好んで使っている」という意味になります。石鹸は「ナチュラル石鹸」の場合、自然由来の天然素材で作られているのです。
今回は「ナチュラル石鹸」と特定の石鹸を指すことから、複数形で記載している点にも注目しましょう。広い意味で「石鹸」と言いたい場合は、”soap”と単数形にするのが一般的です。
“soap”を使った例文③
こちらの例文は「彼女はシャワー中に石鹸を落としてしまい、拾わざるを得なかった」という意味になります。
一見文章構造が難しそうに見えますが、“She dropped the soap in the shower”と“She had to pick the soap up”に分けるとわかりやすいでしょう。
英会話では接続詞が役立つ場面が多く、話を長く続けたいときに使えるようになっておくと便利です。
「石鹸」がつく単語表現
「石鹸」がつく単語はたくさんあります。一つずつ見てみましょう。
「液体石鹸」: “liquid soap”
“liquid soap”と言います。日本でいうハンドソープやボディソープは泡タイプもありますが、液体タイプを指していることが多いですね。その場合、ハンドソープのことを“liquid soap”、ボディーソープのことを“body wash”または“shower gel”と言います。
液体石鹸を複数形で言うときは、「液体石鹸1本」=“a bottle of liquid soap”と言います。シャンプーやボディーソープも同様に“a bottle of shampoo”、“a bottle of body wash”と言います。
「浴用石鹸」: “bath soap”
お風呂で使う石鹸「浴用石鹸」は、“bath soap”です。最近は、ボディーソープを使うことが多いかもしれません。しかし、温泉やホテル、旅館では、お風呂用の浴用石鹸を準備しているところが多いですね。
「薬用石鹸」: “medicated soap”
薬用石鹸は“medicated soap”です。
肌の殺菌消毒を目的としたものと、肌荒れの防止を目的にしたものの2通りがあります。汚れや雑菌を洗い流すだけなら薬用石鹸でなくても普通の石鹸でも十分に効果があると言われています。
「化粧石鹸」: “cosmetic soap” “toilet soap”
化粧石鹸とは「顔や体を洗うための石けん」のことです。英語では、“cosmetic soap” “toilet soap”と言います。
皮膚の洗浄を目的につくられた、洗顔石鹸・手洗い石鹸・浴用石鹸などの総称です。
洗濯用石鹸は、化粧石鹸ではなく「身体以外用の石鹸」に分類され、洗濯用石鹸として販売されます。
「粉石鹸」: “soap powder”
“soap powder”と言います。石鹸を粉状にしたもので、洗濯用に使うことが多いです。
「紙石鹸」: “paper soap”
紙石鹸は石鹸を薄く紙状に削いだもの、または水溶性フィルムに薄くコーティングしたもので、気軽に石鹸を持ち運ぶことができ、外出先で手軽に取り入れやすい感染症対策アイテムです。
「石鹸入れ」: “a soap dish [case]”
石鹸入れは、“a soap dish”や“a soap case”と言います。
「石鹸」の関連語|関連表現
「石鹸」の英語の意味や使い方がわかったら、関連表現を学んでいきましょう。関連語を学ぶメリットは、これまで学んできた英単語が脳に定着しやすくなることです。
本記事で紹介する関連語は下記の3種類となります。
- 洗濯: “laundry”
- 洗剤:”detergent”
- シャボン玉: “soap bubbles”
どれも石鹸に関連する場所で使える表現となるので、ぜひ参考にしてください。
「洗濯」: “laundry”
“laundry”は、洗濯物や衣服を洗うための場所、またはその衣服や洗濯物のことを指します。つまり、日本語の「ランドリー」とイメージするものは全く同じです。
発音は日本語と英語で少し異なっており、「ランドリー」ではなく、「ロンドリー」となります。アクセントが第一音節にある点にも注目です。
名詞表現なので使い方は”Please do the laundry”のようにします。訳は「洗濯をしてください」となるため、動詞の”do”とセットで覚えておきましょう。
訳)彼は乾燥機から洗濯物を取り忘れた。
「洗剤」:”detergent”
“detergent”は、主に洗濯や掃除などの際に使われる、汚れを落とすための洗剤やクリーナーを指します。日本語ではあまり馴染みのない言い方でしょう。
発音は「ディタージェント」となり、アクセントは第一音節にあります。
“detergent”の使い方としては、”soap”と同様であり、基本的には不可算名詞です。しかし、特定の種類を指す場合は、複数形でも”s”を付けるので注意しましょう。
訳)彼女はドレスに赤ワインをこぼしたので、洗剤で洗わないといけなかった。
洗剤に関する英語をもっと詳しく知りたい方は、次の記事をぜひお読みください。
「シャボン玉」: “soap bubbles”
“soap bubbles”は、石鹸液を泡立てて作られた、球状の透明な泡のことを指します。子どものときに遊んだ経験がある方も多いでしょう。
発音は「ソープ・バボーズ」となり、「バブル」とは直接発音しない点に注意です。
訳)公園では子どもたちがシャボン玉で遊んでいました。
石鹸の歴史は?
石鹸は、どの時代にどこで誕生したのでしょうか。実は、石鹸は長い歴史をもちます。石鹸の誕生からみていきましょう。
石鹸の誕生
人類初の石鹸は、なんと紀元前3000年頃にまでさかのぼります。
古代ローマ時代の初めごろ、サポー(Sapo)という丘の神殿で宗教的な行事として羊を焼いて神に捧げる風習がありました。羊を火で炙っているときに、したたり落ちた脂肪と草木の灰が混ざって固まり、土の中に蓄積されていきました。
その土を使うと汚れがよく落ちることから、石鹸のように使用されるようになったと記録されているようです。そういった背景から、「soap」の語源は「サポー(Sapo)の丘」に由来していると考えられています。
紀元前3000年代、世界最古の文明が発祥した地・メソポタミア(現在のイラク)でも石鹸が作られていたそうです。
石鹸製造~普及
エスパニア(現在のスペイン)やイタリアで、本格的な石鹸製造が始まりました。
8世紀ごろ、専門の石鹸職人も生まれていたそうです。そのころは石鹸は動物性脂肪と木灰から作った軟らかい石鹸で、ニオイがきつかったようです。
12世紀ごろには、地中海沿岸のオリーブ油と海藻灰を原料とした硬い石鹸が作られるようになりました。その石鹸は使いやすく、不快なニオイもなくヨーロッパで人気になりました。
フランスのマルセイユやイタリアのサボナ、ベネチアなどで石鹸製造が盛んだったとのこと。サボナという地名はサボン(savon:フランス語で「石鹸」)の語源といわれています。
1791年、フランス人科学者ルブランがアルカリ剤の合成に成功。それによって石鹸を大量生産することが可能になりました。
1861年にはベルギーでアンモニアソーダ法(ソルベー法)が発明され、1890年には、食塩水を電気分解してソーダを作る電解ソーダ法がドイツで工業化されました。現代はこちらが世界の主流となっています。
日本での石鹸の広がり
日本に初めて石鹸が入ってきたのは戦国時代。ポルトガル船から種子島への鉄砲伝来と同じころです。
このころの石鹸はぜいたく品で、庶民は気軽に買えませんでした。
ポルトガル語で石鹸のことをシャボン(sabao)と言います。日本でも第二次世界大戦前くらいまではシャボンと言っていました。語源はフランス語のサボン(savon)と同じく、サボナという地名だと考えられています。
国産の石鹸が初めて売り出されたのは明治6年だと言われています。その後1890年(明治23年)、国内初のブランド石鹸「花王石鹸」が発売になります。現在の花王石鹸創立者が製造販売したもので、桐箱に3個入って35銭。そば1杯が1銭の時代のため高価な商品でした。
明治後半になると価格も下がり、庶民も洗顔や入浴、洗濯などに石鹸を使えるようになったということです。
まとめ
こちらの記事では「石鹸」の英語表現について学んできました。”soap”は、不可算名詞であるのにも関わらず、特定の石鹸を指す場合に可算名詞になる特殊な単語です。
また、”detergent”も同様の法則性があるので、気を付けて使っていきましょう。
ただし、細かいミスに関しては英語の試験以外にあまり気にする必要はありません。英会話をする上で最も重要なのは、不可算名詞かどうかを意識するよりも、積極的に話すことです。
ぜひ本記事を参考に、外国人とのアウトプットに使ってみてください。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。