英語を習う上で避けては通れないのが最上級!文法的には中学校で習いますが、高校になるとさらに追加で新しいことを覚えます。そんな最上級ですが、日常生活で使っていないと忘れてしまうもの。なんだかわかりにくくて長い公式があったような・・・。そんな記憶を今日思い起こして、これからの英語学習に生かしましょう。公式をまとめておくので、迷ったらここに立ち寄ってみてくださいね。

最上級の公式まとめ

さて、最初にもう最上級で使う公式をまとめておきましょう。その方が見やすいですからね。基本の公式は以下の3つです。

  1. 主語 + 動詞 + the + 形容詞・副詞 + “est” …
  2. 主語 + 動詞 + the + most + 形容詞・副詞 …
  3. 主語 + 動詞 + the + 不規則変化の形容詞・副詞 …

そもそも最上級とは、3つ以上のものの中で1番であることを示すものです。これに公式が3つもあると混乱しそうなので、それぞれをもっと詳しくみていきましょう。そうすることでどの公式を使えばいいのかわかるようになります。その上で公式を正確に暗記してみてください。

【最上級】形容詞・副詞の語形変化

最上級を表す形容詞・副詞の語形変化に関して、基本の公式 1に補足も入れて、詳しく解説します。

the + 形容詞・副詞 + “est”

the + 形容詞 + est

では、公式の最初にあった「the + 形容詞 + est」を使う場合について説明しましょう。

こちらは例文を見てもらった方が早いので、公式が文の中でどのように使われているかを見てください。

Aさん
Mike is the tallest in his class.
訳)マイクはクラスの中で一番背が高い。
Bさん
Yeah, I can easily find him wherever he is.
訳)そうだね。どこにいても簡単に見つけられるもん。

このように、形容詞にestを付けて使います。本当に公式通りに単語を埋めていけばできてしまう文章なので、基礎は慣れれば難しくありません。

そして、最上級や比較を習う時に必ずと言っていいほど出てくる文章がこちら。

Aさん
Mt. Fuji is the highest mountain in Japan.
訳)富士山は日本で最も高い山です。
Bさん
If I remember correctly, 3776m?
訳)もし私の記憶が正しければ、3776mだったっけ?

ちなみに、in his classやin Japanのように、単数形がくる場合はinを、3人の中で一番であるなど、数字が入るならofを使います。~of the three.と使います。「inかofか問題」は単数形が来るか複数形が来るか、その違いだけです。

“e”で終わる形容詞・副詞は “st”を付ける

最上級は、基本的には「the + 形容詞・副詞 + est」で作るのですが、”e”で終わる形容詞・副詞には、”st”だけを付けます。

  • large ー largest(最大の)
  • late ー latest (最も遅い、遅く)
  • nice ー nicest(最も素敵な)
  • safe ー safest(最も安全な)
  • wide ー widest(最も広い)
  • free ー freest(最も自由な)

“y”で終わる形容詞・副詞は “y”を”i”に変えて”est”を付ける

  • busy ー busiest(最も忙しい)
  • easy ー easiest(最も簡単な)
  • early ー earliest(最も早い)
  • happy ー happiest(最も幸せな)
  • thirsty ー thirstiest(最ものどが渇いた)
  • hungry ー hungriest(最も空腹な)

短母音+子音字で終わる形容詞・副詞は子音字を重ねて、”est”を付ける

  • big ー biggest (最も大きい)
  • hot ー hottest (最も暑い)
  • sad ー saddest(最も悲しい)
  • thin ー thinnest(最も薄い)

the + most + 3音節以上の形容詞・副詞

中学校の時を思い出してみてください。the + most 形容詞または副詞という公式を習った時、この公式を使うのは「比較的形容詞や副詞が長い時」だよと習いませんでしたか?「比較的」とはまたものすごく曖昧だなあと思った方が多くいると思います。

これは実は学校で音節を習わないのでこのような表現になっただけで、本当は「3音節以上の形容詞」と言うことができます。「3音節以上」とは単語内に「a, i, u, e, o が3つ以上含まれている単語」のこと。慣れればこのようなことは考えずに単語を見ただけでどの公式を使えば良いかわかるので、慣れていない方は3音節以上の形容詞・副詞、慣れている方は比較的長い形容詞・副詞と覚えることをおすすめします。

どう使うかはやはり実際に例文を見てみた方が早いですね。

Aさん
Nancy is the most beautiful girl in her class.
訳)ナンシーはクラスの中で一番可愛い女の子です。
Bさん
I agree. Everyone thinks so.
訳)同感。皆そう思ってるよね。

このように、形容詞が長いものならば、形容詞にestを付ける方の公式ではなく、こちらの公式を使います。意味は同じですが、使う公式が異なるので学生時代は混乱したかもしれませんね。大人になった脳で理解すれば「なんだ、簡単じゃん!」と思うかもしれません。

easy(簡単な、易しい)という形容詞を最上級にすると、easiest ですが、easily(簡単に)という副詞の場合は、3音節以上になるので、the most easilyとなります。

Aさん
What’s the easiest way to find the meaning of life?
訳)生きる意味を見つける一番簡単な方法は何だろう。

Bさん
It’s the best to find a way to make a living by doing things you can do the most easily.
訳)自分が一番簡単にできることをやって、生計を立てる方法を見つけるのが一番だよ。

 

不規則変化の形容詞・副詞(比較級・最上級)

the + most + 特殊な変化の形容詞

最後に紹介するのは、特殊な変化の形容詞を含む公式です。特殊な変化というのは、bestやworstなど、形容詞が比較級や最上級で形を変えるもののことです。以下で例文を確認してみましょう。

Aさん
He is the best singer in the U.K.
訳)彼はイギリスで一番の歌手だよ。
Bさん
No, he is the best in the world!
訳)違うよ、世界一だね!
不規則変化の形容詞・副詞の比較級・最上級について、まとめたので参考にしてください。
  • good ー better ー best (形容詞)  良いーより良いー一番良い
  • well ー better ー best(副詞)    上手にーより上手にー一番上手に
  • little ー less ー least                        少ないーより少ないーより少ない
  • many ー more ー most                    多いーより多いー最も多い(可算名詞)
  • much ー more ー most                    多いーより多いー最も多い(不可算名詞)
  • far ー farther ー farthest (距離)     
  • far ー further ー furthest(距離と程度)

Aさん
I can’t go any farther.
訳)私はもうこれ以上遠くに進めないわ。

Bさん
I’m too tired to go any further.
訳)僕は疲れすぎていて、もうこれ以上行けないよ。

father とfurtherの違いは、farther が「距離」について「より遠くに」という意味なのに対して、furhterは「距離」と「程度」の両方について使うことが可能です。

「程度」について「さらに」と言いたい場合には、further を使いましょう。

Aさん
We must reduce the costs further.
訳)私たちは、さらにコストを削減しなければならない。

最上級の前について強調する語 much / by far

最上級の前に much や by far を入れると、「ダントツで」「ずっと」~だという意味になります。

Aさん
I think this girl is by far the cutest in her class.
訳)私はこの少女が、彼女のクラスの中でダントツでかわいいと思います。

by far を much に変えても、最上級を強調しますし、それらの副詞の後に、比較級を持ってくることもできます。

最上級の意味を比較級や原級で表現する方法

最上級の意味を比較級や原級で表現する方法

最上級の作り方については詳しく解説しましたが、最上級の意味を「比較級」や「原級」で表現することもできます。

Mike is the tallest student in his class. という最上級の文を「比較級」や「原級」の文を使って言い換えてみましょう。

Aさん
Mike is taller than any other student in his class.
訳)マイクは、彼のクラスの他の誰よりも背が高い。

「S is 比較級 then any other 単数の名詞 in …」で、「Sは…の他の誰よりも背が高い」という意味になります。

「他のどの生徒もマイクより背が高くない」という比較級の文に書き換えることも可能です。

Aさん
No other student in his class is taller than Mike.
訳)他のどの生徒も、マイクより背が高くない。

原級を使って、最上級の文を作ることも可能です。

Aさん
No other student in his class is as tall as Mike.
訳)他のどの生徒も、マイクほど背が高くない。

まとめ

形容詞・副詞の最上級の作り方の公式や不規則変化の形容詞・副詞、最上級の意味を「比較級」や「原級」で表現する方法について解説しました。最上級についての理解がより深まったのではないでしょうか。

最上級の公式は数々あれど、使い方さえ覚えてしまえば案外簡単です。自分で文章を作ってその場で言うには練習が必要ですが、読み書きなら日本人のお手の物。英検やTOEICなど、試験を受けるのであればこれは押さえておかないといけないのでしっかりと公式や例文を頭の中に入れ込んでくださいね。