みなさんはお花のゆり(百合)にどんなイメージを持っていますか?英語で何と言うかはわかるでしょうか。
ゆりは日本でも代表的なお花の1つですし、特に人にお花をプレゼントすることがある人は、英語でもゆりに関して話せるようになって損はないでしょう。

そこで今回は、ゆりの英語名と英語圏でのゆりのイメージ、そして「ゆり」という言葉が入ったさまざまな英語表現をご紹介していきます。お花好きな人は、ぜひこの記事を参考にお花に関する会話を英語でしてみてくださいね。

「ゆり」は英語で?

「ゆり」は英語で?

ゆりは英語で「lily」と言います。複数形は「lilies」。
学名だと「lilium」と呼ばれるようですが、こちらはお花に関する研究職などに就いていない限りは使うことはないでしょう。
英語圏でもゆりはポピュラーなお花の1つ。薔薇と並んでプレゼントなどによく用いられる身近な存在です。

「Lily(ゆり)」に英語の花言葉はある?

日本語だとお花にはそれぞれ花言葉がありますよね。そしてその花言葉はしばしばお花のイメージそのものにもなっているでしょう。
では英語に花言葉はあるのでしょうか。

どうやら英語には日本語ほど明確な「花言葉」はないようです。しかし、「花が象徴するもの」「花が意味するもの」という概念はあるようですよ。

英語圏でのゆりの一般的な意味は「純潔(purity)」と「豊穣(fertility)」だそうです。日本語だと「純粋」「無垢」などだそうですから、似ている部分もありますね。
花にそれほど詳しくない人でも、なんとなくゆりに対して純潔のイメージはあるようです。

また、ゆりの色によっても意味が異なるのだとか。ゆりの色による意味の違いは下記のとおりです。

白:純粋さ・再生
ピンク:女性らしさ・愛・称賛
赤:愛・情熱
オレンジ:自身・エネルギー
黄色:感謝の気持ち・喜び・友情

英語圏の人でも、こうした花の意味を知っている人は一部です。ですが、誰かにゆりをプレゼントするなら、こうした色による意味の違いも意識しながらプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

たとえば、「ありがとう」を伝えたいなら黄色いゆりをプレゼントにすると良いでしょう。女性へのプレゼントならピンクのゆりが喜ばれるかもしれません。また、愛の告白には赤い薔薇ではなく赤いゆりをチョイスしてみては?

「Lily(ゆり)」が含まれるさまざまな英語表現

「Lily(ゆり)」が含まれるさまざまな英語表現

ここまでゆりの英語名や、英語圏におけるゆりのイメージをご紹介しましたが、次はゆりに関する英語表現をご紹介します。
単に「lily」と言う以外にも「lily(ゆり)」が含まれる英語表現はいくつかあります。こちらもあわせて覚えておけば、これらの表現が出て来た時に戸惑うことがなくなるでしょう。

 Lily pad / Water lily

「Lily pad」とはスイレンの葉のことです。水面にぷかぷかと浮かぶあの葉っぱですね。そして、スイレンは英語で「water lily」と言います。
日本語だとゆりとスイレンはあまり結びつきがないように思えますが、英語の「スイレン」には「lily」という言葉が入っているのが印象的。

ちなみにゆりはユリ科でスイレンはスイレン科なので、仲間というわけではないようですね。見た目がちょっとだけ似ているため、同じ単語が使われているのかもしれません。

Lily of the valley

「Lily of the valley」は直訳すると「谷のゆり」となりますが、実は鈴蘭のことを指しています。
鈴蘭もキジカクシ科だそうですから、ゆりとは異なる植物のようです。こちらも白い花ということで、「lily」という言葉が使われているのでしょうか。
ただ、従来は鈴蘭はユリ科とされていたそうですから、スイレンに比べるとゆりに近いのかもしれませんね。

ちなみに日本語だと「蘭」の文字が入っているので、ラン科なのか?と思ってしまいそうですが、鈴蘭と蘭は全く異なる植物とのこと。
日本語でもそういうことがあるので、英語でもお花の見た目だけで「lily」という言葉が使われても不思議ではありませんね。

Lily-white

「Lily-white」とは「純白」「ゆりのように白い」「清廉潔白」という意味の形容詞です。
色のことを話している場合は「純白」、誰かの行動について言及している場合は「清廉潔白」の意味だと捉えれば良いでしょう。

ただし、自分でこの「lily-white」という言葉を使うのはおすすめしません。
少々使い方が難しいですし、「lily-white」には「白人至上主義」「黒人排斥派」などの人種差別的な意味合いも含まれているからです。

大っぴらに人種差別的な意味で「lily-white」という言葉を使う人には滅多に会わないでしょうから、会話に出て来た時は「純白」もしくは「清廉潔白」という意味だと思って問題ありません。
しかし、そうした差別的な意味もあることは覚えておくことをおすすめします。

Lily-livered

ここからは「lily」という単語が含まれる熟語をご紹介します。

「Lily-livered」というのは、「臆病」という意味です。「liver」は肝のことですが、「ゆりのような肝をしている」のように表すと、なんとなくイメージが繋がるでしょうか。本当にそういうイメージで使われているかは置いておいて、このように覚えれば、覚えやすいでしょう。

例文をみてみましょう。

Aさん
Did you see how lily-livered he was in front of Maria?
訳)マリアの前での彼の臆病な態度を見ましたか?

Bさん
Yeah, he couldn’t say a word.
訳)うん。彼は何も言えなかったね。

といった感じです。ちなみに「white-livered」「chicken-livered」と言われることもあるようです。

Gild the lily

「Gild the lily」とは、すでに完璧なもの、うまくいっているものに、余計な手を加えることを意味します。

「Gild」とは何かを美しく飾ること、金色に塗ることなどを意味します。すでにとても綺麗なゆりに金メッキを塗ったり、装飾を施したりすると、元の美しさが損なわれると考えると、意味がイメージしやすいでしょう。

例文も1つご紹介します。

Aさん
Don’t put so much make up! You are gilding the lily. You know, you are already very beautiful without it.
訳)そんなに化粧をしないで!余計なことだよ(そんなの無用だよ)。何もしなくても、あなたはとても綺麗なのに。

自分では使いこなせなくても、こんな表現があると覚えておいてくださいね。

ゆりに関する英単語・表現を覚えてお花の話を楽しもう

今回ご紹介したように、ゆりを意味する「lily」という単語が含まれる英語表現は以外と色々あります。
お花の名前は覚えておくと、花について話すときに役立つでしょう。また、「lily」が使われている熟語についても、なかなか面白い表現なので覚えておくと何かの時に使えるはず。

もしも使い方がよくわからないなら、オンライン英会話のレッスンなどで講師にもう少し詳しく意味を聞いてみたり、例文を作ってもらってみたりしても良いですね。
外国人のお友達がいるなら、お花の意味を告げるとともに、ゆりの花束をプレゼントしてみてはどうでしょうか。