「高校に入ってから、得意だった英語が伸びなくなった!」
「高校の英語の授業に急についていきなくなった!」
こんな焦りをお持ちですか?
中学時代に英語が得意でも、高校に入ると途端に授業がピンと来なくなり、成績が伸び悩む人が実は多いです。
最悪の場合、英語が苦手科目になってしまうこともあります。
せっかくの得意科目が苦手になってしまうのは、非常にもったいないですよね?
この記事では、そんな高校英語について…
- なぜ、高校に入ると英語が苦手になるのか?
- 中学英語とはどんな違いがあるのか?
- 高校で英語を得意でいるために、効果的な勉強法
をお伝えしていきます。
この記事を読み終わる頃には、中学英語と高校英語とのギャップを把握し、高校でも英語が得意になるための勉強法を知っているのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。
高校英語でつまずく原因は文法にあった?
高校英語で躓(つまず)く原因は、英文法にあります。
その根拠について、順を追ってお伝えしていきます。
高校英語の文法はピンと来ない?
高校英語の文法は、中学英文法に比べてピンと来づらいです。
なぜなら、中学英文法が日本語訳に直結した内容を学んだのに対して、高校英文法は「細かいニュアンス、意味の違い」に焦点を当てて学ぶからです。
例えば、中学英文法では…
- To 不定詞は 、「~するために」という意味です。
- Be動詞+~ingで「~している」という意味になります。
というように、学ぶ内容が日本語の訳に直結しています。
なので、「あぁなるほど、To不定詞は日本語で『~するために』なのか。」や「Be動詞+ingで『~している』という日本語になるのか。」と、学んだ内容がピンと来やすいわけですね。
それに対して高校で学ぶ英文法は、中学英文法の「日本語ではこういう訳になる」という学び方から一気に変わります。
例えば…
- 自動詞と他動詞の違い
- WillとBe going toとの違い
- 関係代名詞と関係副詞との見分け方
といった学び方ですね。
中学英文法に比べて学ぶ内容が複雑になり、明確に「日本語で言うとこうなる」という指標が機能しなくなります。
そのため、授業で学ぶ内容に対して、「ん?だから何なの?」となってしまいがちです。
以上の事から、高校英語で躓(つまず)きがちなのは、英文法が複雑になり学ぶ内容に対してピンと来なくなるのが大きな要因だと考えられます。
高校英語で躓(つまず)きやすいのはこんな人だった!
中学から高校に上がって、急に英語が苦手になる人の特徴として…
- 英語を感覚で理解している。
- 意味先行で英文をとらえている
という点が挙げられます。
それは、高校英語が、中学英語の「そもそも論」を「細かく理論的に」学ぶ傾向があるからです。
例えば、高校英語で学ぶ「自動詞と他動詞の違い」について…
She wanted to marry him.
訳)彼女は彼と結ばれたかった。
これが英文法上適切な文章です。(marryは他動詞)
しかし、She wanted to marry 「with」 him.と書かれていても意味は理解出来てしまいますよね。
なぜ理解出来てしまうかと言えば、やはり英文を「意味先行で、感覚的に」読んでいるからです。
「~と結婚する」と言われれば、「~と共に」を意味する「With」と相性が良いと考えられますし、そもそも「Marry」が「~と結婚する」という意味なので、Withがあろうとなかろうと違和感なく訳せてしまうというわけですね。
訳せてしまう、わかってしまうからこそ、「違和感に気が付けない」という問題が発生してしまい、「強みが弱点になってしまう。」という事態に発展するわけです。
さらに、高校英語に入ると、途端に「この文は第〇文型なので…」「ここの動詞は○○型の動詞なので…」というように理屈から解説されるようになります。
それまで息を吐くように、感覚的に理解出来ていた英語という教科が、全く別の科目になってしまった感覚にさえ陥るほどのギャップがあるわけです。
以上の事から…
- 英語を感覚で理解している
- 意味先行で英文をとらえている
この2つの特徴をお持ちの方は、特に高校英語で躓(つまず)きやすいと言えます。
もう一度英語が得意に!高校英語で成功するための勉強法
それでは、高校で英語を苦手科目にしないために、もう一度英語を得意科目にするためにはどうすれば良いのでしょうか?
読解ありきで文法を学ぶ
前項で、中学英語が得意なことで「訳せてしまう、わかってしまうからこそ、『違和感に気が付けない』という問題が発生する」とお伝えしましたね。
「読めてしまうから、違和感に気づけない」のが問題なのであれば、「違和感に気づかないと、読むのに苦労する英文」に取り組んでみましょう。
「違和感に気づかないと、読むのに苦労する英文」とは、つまり「単語や熟語の意味はわかるのに、なぜか読むのに苦労する英文」を指します。
文字で説明してもピンと来ないかと思いますので、例文を見てみましょう。
The girl called Jane called on Jack.
代々木ライブラリー 英文読解入門 基本はここだ! より引用
上の例文をサラッと読めたでしょうか?
高校英語が苦手な人の多くは、「Call」が2回出てきたことで混乱したかと思います。
なぜ、単語は全て中学レベルで「読めるはず」なのに、スムーズに読めなかったのでしょうか?
それは、高校英語で主に学ぶ「英語の構文から、動詞を見つけて主語と述語を見つけ出す」という理屈で考える視点が養われていないからです。
こうした「単語や熟語はわかっているのに、なぜか読むことが出来ない!」という状態に直面して、初めて「高校英語的視点、英文を理屈で考えてみる視点」で考えることが出来ます。
上の例文で言うと、ひとつの文章に動詞が二つ出てくることはありませんから、2つのCalledのうち一つが動詞、もう1つは「過去分詞」だと考えることが出来ます。
そう考えると、The girl called Janeが「女の子がジェーンを呼んだ」のではなく「ジェーンと呼ばれる女の子」だとわかりますよね。(ジェーンと呼ばれたジャックだと、意味が通りません。)
なので、上の英文全体は「ジェーンと呼ばれる女の子は、ジャックを訪問した。」という意味になることがわかります。
このように、「単語と熟語の意味はわかるのに、全然英文が読めないよ!」という状態から、「理屈で考えてみたら、英文が読めるようになった!」という経験を積むことで、高校英語で学ぶ内容が「ピンと来やすく」なります。
「読めるようになった!」という感覚が、英語を学ぶ上で一番の「ピンと来た!」という感覚ですからね。
以上の事から、「読解ありきで英文法を学ぶ」ことが、高校英語を得意になるためにとても効果的だと言えます。
読解の視点は、どうやって身に着けるの?
前項で「読解ありきで英文法を学ぶ」ことが効果的だとわかりましたよね。
では、その「読解視点」はどうやって身に着ければ良いのでしょうか?
筆者がおすすめするのは「入門」と書かれた「読解の参考書」に一通り目を通すことです。
前項で挙げた「The girl called Jane called on Jack.」の例文も、「代々木ライブラリー 英文読解入門 基本はここだ! 」という入門レベルの参考書から引用しました。
こうした参考書は、「中学英語レベルなのに、なぜか読めない!読みづらい!」という学生の悩みを、一つずつ丁寧に紐解いていきます。
「代々木ライブラリー 英文読解入門 基本はここだ! 」以外にも、「入門 英文解釈の技術70」など、入門レベルの読解指南書は数多く出版されているので、ぜひご自分に合ったものを選んでみてください。