英作文を上手に書くコツを把握していれば、誰でも上手に英語で自分の言いたいことを伝えることができます。

しかし英作文の経験が少なく、苦手意識を持っている人も多いでしょう。

英作文ができれば、会社での英文メール応対や、外国人の友だちに英語で手紙を送ったりできます。

この記事では、そんな英作文のコツやルールを詳しく紹介します。

英作文をスマートに書くためのコツ

英作文をスマートに書くためのコツは以下の通りです。

シンプルに、わかりやすく書く

英作文ではシンプルに、わかりやすい表現を使って書くとスマートな英文になりやすいです。

難しい英単語や複雑な英語の構文、文法要素を使うと格好いい英文になりそうで憧れますが、英語では日本語以上に「シンプルで要点がわかりやすいか」が重要視されます。

またシンプルな英語の方が書き手の私たちがミス無く書きやすいです。

こなれた表現で間違えるよりも、シンプルで間違いのない英文の方が読み手は遥かに読みやすいです。

細かい文法事項に細心の注意を払う

英作文ではシンプルに書く分、細かい文法事項に細心の注意を払うと良いです。

シンプルにした分、ケアレスミスが目立ってしまうからですね。

主語が三人称単数で、動詞で現在形を使う時、三単現のsはしっかりついているでしょうか?

Yesterday(昨日)の話をしているなら、動詞は過去形になっているでしょうか?Tomorrow(明日)の話をしているなら未来を表す助動詞を使っているでしょうか?

受動態のBe動詞+過去分詞形と、直前の名詞を修飾する過去分詞形を混合していないでしょうか?

(↑で挙げた3つの例は、中学レベルの英文法ながら実際に筆者がやってしまいがちなミスです)

特に英検やTOEIC S&W、大学入試などの英作文試験では、時間に追われて見直している時間が限られる場合がかなり多いです。

つまらないミスを見逃してしまわないよう、英文を書いている段階で意識しておきたいですね。

重複表現を意識して避ける

英語では日本語以上に重複表現を意識して避けます。

例えば、日本語では以下の表現は自然です。

斎藤さんが案内をしてくれた。旅行の計画を立ててたのも斎藤さんだ。

上の表現を英訳すると以下のようになります。

Mrs.Saito was our guide. It was her who planned the trip.

この2つの表現を見てみると、日本語では「斎藤さん」が文中で2回登場しているのに対して、英語では代名詞の「Her」に置き換えられています。

このように、英語では日本語以上に重複表現を意識して避けるのが自然なわけです。

代名詞だけでなく、同じ動詞を続けて使うのも避けたほうが良いです。

例えば…〜Saysと〜Tells us(〜さんが言うには)、ArriveとReach(到着する)、VisitとCall on(尋ねる)など、コロケーションを上手に使うとスマートな文章にできますよ。

テンプレートを上手に使う

テンプレートを上手に使うと、英作文がスマートになります。

テンプレートとは、簡単に言うと「決まりきった表現」です。

例えば、日本語のネイティブな私たちも、初めてビジネスメールを書いたときはとても緊張しながら、相手に失礼のないように上司に何度も確認をとってから送信したのではないでしょうか?

日本人の私たちが日本語で書いているのに、「ビジネスメール」になると、まるでどう書いて良いのかわからなくなったと思います。

しかし慣れてくると…

「〇〇さま お世話になっております。今季分の保守サービス手数料の請求書について添付ファイルにてお送り致します。何卒ご査収くださいますよう、よろしくお願い致します。 株式会社〇〇 技術担当 〇〇」

…といった感じで要件に応じてビジネスメールとして相応しい書き方がスッとできるようになっていたのではないでしょうか?

英作文でも同じです。

ビジネスメールの「お世話になっております。」や「ご査収くださいますようお願い致します。」など、特定のシチュエーションで決まりきった表現を使うように、英作文でも決まりきった表現をおさえるだけでスマートな文章に仕上がります。

英語のお手紙の結びで使うSincerely、英語の小論文などで意見を言うときに使う「I believe 〇〇 is the best way to ~(私は〇〇が〜する最良の手段だと強く主張します。)」など、自分がよく英作文を必要とするシチュエーションで、頻繁に使われる決まりきった表現=テンプレートを覚えておくと、とてもスマートな表現がスラスラと出てくるでしょう。

英作文の書き方は?

英作文の書き方は?

英作文にはいくつかルールがあります。

文頭、人の名前、国や地域の名前の最初は大文字で

英作文をするときは、文頭(文章の一番初め)、人の名前、国や地域の名前などの最初の文字が大文字になります。

NG:this is america.

OK:This is America.

文頭の一番最初の文字を大文字にするのは基本なので覚えている方も多いかとは思います。しかし、人の名前や国の名前など、特定の固有名詞の最初の文字を大文字にするのは意外と忘れてしまいがちです。

細かい部分ですが、英作文に慣れてきても見逃しがちなポイントなので常に意識したいポイントです。

省略表現は使わない

英作文では省略表現は意識して使わないようにします。

Don’tではなくDo not、Can’tではなくCan not、WannaではなくWant to、Won’tではなくWill notなど、省略する前の状態で使うよう意識しましょう。

FANBOYSでは始めるな?

英作文では「FANBOYSで文章を始めるな」というルールがあります。

これは、「等位接続詞で文章を始めてはいけない」というルールをわかりやすくしたものであり、FANBOYSとはその等位接続詞「For, And, Nor, But, Or, Yet, So」の頭文字をとったものです。

例えば、「店に行ってみた。だが彼はいなかった。」という文章を作りたいとき…

I went the store. But he was not there.

このような文章を作ってしまいがちです。しかし、Butで文章を始めてはいけませんから、以下のように工夫をして文章を作る必要があります。

例1:
I went the store but he was not there.
(But以下を従属節にして一文にまとめる)

例2:
I went the store. However, he was not there.
(Butと似た意味の副詞、Howeverを使ってButを文頭で使うのを避ける)

他にも細かいルールはありますが、主に以上で挙げた英作文のルールを意識すれば、日本人が間違えやすいミスを大幅に減らせるでしょう。

大学入試などでよく見る「自由英作文」とは?

大学入試や英検などで「自由英作文」という文言を見ませんか?

「自由英作文」とは、提示されたトピックについて自分の意見を英作文していく問題を指す場合が多いです。

「自由」英作文とは書かれていますが、「以下の4つの英単語のうち、最低2つは使うこと」など指定が入ることも多いです。

「長文の中の下線部Aを読んで、筆者が意図していることを20語以内で要約せよ。」などの「指定された」英作文問題と区別して、「自由」英作文と呼んでいるわけですね。

英作文のとてもシンプルで他のなによりも効果的な練習方法

英作文の書き方は?

英作文と聞くと苦手意識がある人も多いかと思いますが、英作文には誰でもできるシンプルな方法ながら、効果的な練習方法があります。

それが、モデルとなる英文をそのまま書き写していく「写経」と呼ばれる練習方法です。

「ただ書き写していくなんて、ほんとに効果があるの?」と思うかもしれませんが、写経はモデルとなる模範の英語を書きながら、「英文を書いていく思考回路を養う」ので、非常に効果的です。

例えば、英検の自由英作文を写経で練習すると、「なるほど、このトピックにはこんな風に解答していくのが理想なんだな。」「大体これくらいの分量を書くんだな。」というイメージを感覚レベルで刷り込んでいくことが可能です。

シンプルながら、非常に効果の高い練習方法なのでおすすめですよ。

まとめ

この記事では英作文のコツについて、基本的だけど上級者でも忘れてしまいがちなルールや、誰でもできるシンプルで効果の高い練習方法をお伝えしました。

この記事でお伝えしたことが、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。