新宿区は東京都庁がある区で、子供の英語教育にも大変力を入れていると耳にしますが、実際に新宿区の英語教育とはどのようなものなのでしょうか。
この記事では、新宿区の英語教育について、具体的な施策を紹介しながら解説していきます。新宿区の英語イベントカレンダーのウェブサイトも紹介します。新宿区以外にお住まいの方も参加できるイベントもありますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
新宿区の英語保育
新宿区には、英語が学べる保育園・プリスクールがたくさんあります。「保育園やプリスクールから英語教育はあまり必要ないのでは?」と思われる方も中にはおられるかもしれません。
しかし、英語教育におけるゴールデンエイジは、言語習得に最も適した3~7歳ごろと言われています。3~7歳というのは、まさに保育園やプリスクールの時期と重なりますね。新宿区に英語が学べる保育園・プリスクールが多いのは、英語教育のゴールデンエイジを意識し、「我が子に幼児の頃から英才教育を!」と願う親御さんが新宿区に多いからだと考えられます。
また、新宿区には、社会人や学生などの外国人がたくさん住んでいて、新宿区は区内在住の外国人向けにさまざまなサポートも行っています。居住外国人が多い区ですから、そこに住む日本人も仕事やプライベートで外国人と英語でコミュニケーションを取る機会も多いため、幼少期からの英語教育は必須のものとして考えている人が多いです。
歌やゲームを通じて小学校入学前に英語に触れ合う程度か、バイリンガルを目指すためのものかなど、ご家庭の方針によって選ぶ保育園・プリスクールは違ってきますが、新宿区の英語が学べる保育園・プリスクールのタイプを紹介します。
バイリンガル・プリスクール
バイリンガル・プリスクールでは、毎日、英語の授業が行われます。国際バカロレアの認定校のバイリンガル・プリスクールもあり、子供たちは英語の授業を毎日受けることで、しっかり英語を身に付けることができます。日本人講師もいるので、日本語、文化、マナーも学べます。
国内の名門校といわれる小学校への進学実績やインターナショナルスクールへの進学実績があるプリスクールもあります。有名私立や国立小学校への進学を考えておられる方は、進学実績を公表しているプリスクールを選ぶ傾向があります。
教育強化保育園
モンテッソーリ教育、グローバル教育など様々な心理学的アプローチを実践しながら、生徒の自発性・主体性が発揮できるように努めています。アクティブラーニング(能動的学習)を採り入れ、児童、学⽣等が受け⾝ではなく、⾃ら能動的に学びに向かうよう設計された教授・学習法を行っている保育園もあります。
認可保育園
新宿区の認可保育園の中にも、わずかながら、英語を学べる保育園があります。週に数回、専門の講師が保育園を訪れて英語の授業を行います。
認可保育園は、私立のプリスクール・保育園に比べると費用がかかりませんですが、受け入れが厳しいという問題があります。
インターナショナルスクール
インターナショナルスクールでは、オールイングリッシュの環境で英語を学ぶことができます。子供たちに英語を習得させるために、英語環境に浸り込ませる「イマージョン教育」を行っています。親の就業形態に合わせて、Half day programとFull day programから選ぶことができます。
言語学者のノーム・チョムスキーによると、人間には本能的に言語を習得する能力が備わっているとされています。日常生活の中で言語データに触れることで、子供たちの中にある言語獲得装置が自然に働き、その言語の文法を吸収していくことが可能で、これによって子供は幼少期の短期間に言語を習得することができます。
インターナショナルスクールでは、基本的にオールイングリッシュなので、幼児が学校で日本語を使う機会がなく、日本語・日本文化・マナーの学習について懸念するご父兄もおられます。
新宿区での英語キャンプ
新宿区では、夏に小中学生向けに英語キャンプを行っています。新宿区の英語キャンプは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の決定を契機に、2016年度から開始されました。英語キャンプの目的は、児童・生徒が英語でのコミュニケーションを楽しみ、外国人へのおもてなしを学ぶことで、異文化・国際理解を深めるとともに、ボランティアとしての関わり方等の様々な活動に取り組むことです。
2021年度は新型コロナウイルスの感染症拡大のため、区教育センターにおいて日帰りの「One Day 英語キャンプ」となりましたが、2022年度から宿泊での英語キャンプを再開し、8月に小学校5・6年生、中学校1~3年生がキャンプに参加しています。
外国人指導員は、児童・生徒5~10人につき1名配置されます。
新宿区の英語教育イベント
新宿区では、さまざまな英語教育イベントが開催されています。たとえば、英語は得意ではないけど少し英会話に興味がある方(親子連れ)向けに、民間団体が「英語が苦手な方の英会話カードゲーム会」を無料で開催しています。
また、新宿区では、英語を通じて積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図るため、夏に英語学芸発表会を開催しています。ALT(外国人英語教育指導員)との授業や部活動を通して学んだ成果を、区立中学校の生徒がスピーチや英語劇等の形で発表しています。
というのも、新宿区では、小学校低学年から英語に対する興味・関心を高め、英語を活用して積極的にコミュニケーションを図る能力を高めることを目指して、小学校全学年にALT(外国人英語教育指導員)を手厚く配置しているからです。2018年からは、小学3・4年生のALTの配置時間数を年間20単位時間から35単位時間へ大幅に増やして充実を図ってきました。
また、中学校においても引き続き英語の授業や英語の部活動等にALTを配置して、中学校の全学年で年間70単位時間、生徒が英語に触れる機会の充実を図っています。
新宿区の英語イベントと情報カレンダー
新宿区の英語イベントカレンダー・行事スケジュールは、「こくちーず」のサイトでチェックすることができます。
たとえば、2025年1月の場合、『一生役立つ経済を英語と共に学ぼう!』、【新宿開催】英語が苦手な方の英会話カードゲーム会などの無料イベントがあります。
前者は英語で経済を学びたい大人向け、後者は英会話でカードゲームを楽しみたい親子向けのイベントです。
『一生役立つ経済を英語と共に学ぼう!』は、毎月開催されているようですので、お時間があって興味がある方は、新宿区のイベント会場を訪れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
新宿区の英語教育について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。新宿区の英語保育、英語キャンプ、英語イベントがどんな感じか伝わっていれば幸いです。
新宿区の「小学校全学年や中学校にALT(外国人英語教育指導員)を手厚く配置」という取り組みは、とてもすばらしいですね。
英語キャンプや英語イベントの充実もいいですが、義務教育の小学校・中学校の時期に子供たちがネイティブの英語に触れられるようにという意図があって、新宿区はALT(外国人英語教育指導員)を手厚く配置しているのでしょう。新宿区では、小学校低学年からALTとコミュニケーションを取ることで、日本にいながらにして、ネイティブの英語に触れる機会がたくさん提供されています。