「外国人患者さんとのコミュニケーションがうまく取れるか不安・・・・・・」
「簡単な日常会話さえできれば、もっと患者さんに寄り添えるのに」
こんな悩みを抱える看護師の方は多いのではないでしょうか。

近年、日本の医療機関を利用する外国人が増加しており、入院患者との日常的なコミュニケーションにおいても英語力が求められる場面が増えています。特に入院中は、患者さんの不安や孤独感を和らげるために、看護業務の中で日常的な会話も重要です。

この記事では、入院患者との日常会話で使える英語フレーズを場面別に紹介します。難しい医療英語ではなく、日常のケアの中で自然に使えるシンプルな表現ばかりですので、ぜひ一緒に見ていきましょう。

体調確認で患者の様子を気遣う英語フレーズ

準備案内を英語で伝えるポイント

患者さんの体調を確認することは、看護ケアの基本です。やさしく声をかけながら、体調の変化や不調を見逃さないようにしましょう。

朝の挨拶と体調確認

Good morning! How did you sleep last night?
(おはようございます!昨夜はよく眠れましたか?)

How are you feeling this morning?
(今朝の調子はいかがですか?)

Aさん
体調確認は毎日行うルーティンですが、同じ質問でも表情や声のトーンを変えることで、患者さんは気にかけてもらえていると感じるものです。

痛みや不快感を確認する

Are you in any pain right now?
(今、痛みはありますか?)

Can you rate your pain on a scale from 0 to 10?
(痛みの程度を0から10の段階で表すとどのくらいですか?)

Are you feeling nauseous?
(吐き気はありますか?)

Are you comfortable in this position?
(この体勢は楽ですか?)

食事案内で入院食のサポートに使える英語表現

入院中の食事は治療の一環であると同時に、患者さんの楽しみでもあります。また、食事にまつわるコミュニケーションは、患者さんの栄養状態や満足度に影響するので、しっかりチェックしましょう。

食事の配膳と説明

It’s time for breakfast/lunch/dinner.
(朝食/昼食/夕食の時間です。)

Today’s menu is [meal description].
(今日のメニューは[食事の内容]です。)

Do you need help with your meal?
(食事のお手伝いが必要ですか?)

Aさん
外国人患者さんは日本の病院食に不慣れなことも多いので、食材や調理法などメニューの説明を丁寧にすると安心してもらえます。

食事の好みや制限の確認

Do you have any food allergies?
(食物アレルギーはありますか?)

Is there anything you particularly like or dislike?
(特に好きなもの、嫌いなものはありますか?)

How is the taste? Is it to your liking?
(味はいかがですか?お口に合いますか?)

見回り時に安心感を与える英語での声かけ

見回り時に安心感を与える英語での声かけ

定期的な見回りで、患者さんの状態を確認するだけでなく、患者さんに安心感を与えましょう。明るく優しい声かけで、患者さんの不安を和らげる姿勢が大切です。

訪室時の声かけ

I’m your nurse for today. My name is [your name]. Is everything alright?
(本日担当の看護師です。[名前]と申します。変わったことはありませんか?)

Don’t hesitate to use the call button if you need anything.
(何か必要なことがあれば、遠慮なくコールボタンを押してください。)

Aさん
見回り時の短い会話でも、患者さんの表情や部屋の様子をよく観察すると、言葉にされていない不安や要望に気づけることがあります。

安全確認と励ましのフレーズ

Do you need to use the bathroom?
(トイレは必要ですか?)

Is the call button within your reach?
(コールボタンは手の届く範囲にありますか?)

You’re making good progress.
(順調に回復していますよ。)

日常ケアをスムーズに行うための英語表現

体調確認で患者の様子を気遣う英語フレーズ

入院中の日常ケアは、患者さんの気持ちに寄り添いながら入院生活を快適に過ごしてもらうために大切なポイントです。わかりやすく丁寧なコミュニケーションで信頼関係を築きましょう。

清潔ケアの説明と声かけ

It’s time for your bath/shower. Would you like some assistance?
(お風呂/シャワーの時間です。お手伝いしましょうか?)

I’m going to help you wash your back. Is that okay?
(背中を洗うのをお手伝いします。よろしいですか?)

Aさん
身体的なケアの前には必ず声をかけて説明し、同意を得ることで、患者さんの意思を尊重する姿勢を示しましょう。

着替えやリハビリでの声かけ

Would you like to change into fresh pajamas?
(新しいパジャマに着替えますか?)

It’s important to move around a bit. Shall we take a short walk?
(少しずつ体を動かすことが大切です。少し歩いてみませんか?)

Let me know if you feel tired or uncomfortable.
(疲れや不快感があったら教えてください。)

お見舞い時に英語でのサポートするためのコミュニケーション

お見舞いの時間は患者さんにとってリラックスできる大切な時間です。家族や友人との交流をサポートし、スムーズなコミュニケーションをサポートしましょう。

面会者への案内と面会中のサポート

Your visitors have arrived. Would you like to see them now?
(面会の方が来られました。今、お会いになりますか?)

Visiting hours are from [start time] to [end time].
(面会時間は[開始時間]から[終了時間]までです。)

Please keep your visit to about 30 minutes considering the patient’s condition.
(患者さんの体調を考えて、面会は30分程度でお願いします。)

Would you like some privacy? I can draw the curtain.
(プライバシーが必要ですか?カーテンを閉めましょうか?)

Aさん
面会者と患者さんのプライバシーを尊重しつつも、患者さんの体調や治療に支障が出ないような距離感で見守ることが大切です。

まとめ

この記事では、入院患者との日常会話で使える英語フレーズを体調確認、食事案内、見回り時、日常ケア、お見舞い時の5つの場面に分けて紹介しました。これらのシンプルな英語表現を覚えておくことで、外国人患者さんとのコミュニケーションがよりスムーズになるでしょう。

入院中の患者さんは、慣れない環境で不安を感じていることが多いものです。特に言葉の壁がある外国人患者さんにとって、看護師からの温かい声かけや日常的な会話は大きな安心につながります。完璧な英語力を目指す必要はありません。笑顔とジェスチャーを交えながら、基本的なフレーズを使うことで、十分に心のこもった看護実践ができます。

Kimini英会話の法人向けプランについて詳しくはこちら