今回は、英語で「疲れた」と言いたい時に、どんな表現があるのかをまとめています。「疲れた」と言えばtiredですが、それ以外にもたくさんの言い回しがあるのでぜひ使い分けられるように覚えてみましょう。現代社会では疲れることは多々あるので、ネイティブであっても結構な頻度で使います。日常会話でも使えますし、ビジネスシーンでも言えるのでなかなか聞く機会、使う機会は多いものでしょう。

「疲れた」は現在形?

さっそく「疲れた」という英語表現に行きたいのですが、ちょっとしたところで頭をかしげる方もいます。それは、「疲れた」は過去形なのだから、英語も過去形にしなくてはならないのかという点です。確かにこれは鋭い質問ですよ!

日本語では今疲れていても「疲れる」とは言わず、「疲れた」と過去形を使うのが特徴的です。しかし、論理的に考えたら今現在疲れているのなら現在形を使うべきではありませんか?つまり、英語の文法の方が正しいのであって、これは海外の人が日本語を学ぶ際に困る時制の違いです。

ですから、「疲れた」と言いたい時には英語では現在形でOK!過去形にすることもできますが、その時には疲れていたけれど今は疲れていないという意味になるので言いたいこととは違ってきます。日本語につられて過去形で言わないように注意してくださいね。

では以下で早速「疲れた」という英語表現をたくさん見ていきましょう!

tired

tired

まずは基本のtiredですね。こちら、文法的な解説をあえてするならば、I’m tired.と受け身になっています。これは、私は何かによって疲れさせられたというニュアンスですが、日本語では受け身で訳すと変な訳になるので使いません。能動態のように訳すことから、受け身形でも能動的な意味として覚えます。この辺りはあまり解説されずに、ただ暗記だと言われた方も多いかもしれませんね。

ですから、I tire~.という能動態で使うと別の意味になってしまい、「あなたが~を疲れさせる」というまったく別の表現になります。

Aさん
I’m mentally tired.
訳)精神的に疲れた。

身体が疲れたのではなくて、精神的に疲れたとメンタルの疲れを強調したいのであれば、このように言います。副詞であるmentally「精神的に」を付けるだけで良いので簡単ですね。位置などもこの例文で覚えてしまいましょう。

そして多くの方が実は知らない、けれど非常に大切なことがあります。それは、tiredとセットで使う前置詞です。何かに疲れたと言いたい時には、「tired from」を使いましょう。toやofなどの前置詞を使いたくなるかもしれませんが、特に「tired of」だと別の意味になり、「~にうんざりしている」と表現が変わってしまいます。これでも「疲れた」という表現になることもありますが、ちょっと疲れ具合が異なることを覚えておきましょう。

疲れた原因はfromだと暗記し、日々の生活の中で使って覚えましょう。以下はその例文です。

Aさん
I’m tired from doing my homework.
訳)テニスをして疲れた。
Aさん
I’m tired from playing tennis.
訳)宿題をして疲れた。

exhausted

こちらはtiredよりもより疲れた時に使うものとして覚えた方も多いのでは?exhaustedは、「へとへとに疲れた」、「疲れ果てた」という意味になります。とんでもなく疲れているという意味なので、本当にぐったりしている時だとか、そこまでではないけれどジョークで言ってみることもできますよ。

使い方はtiredと同じなので、疲れ具合いに応じて使いこなしてみましょう。以下でご紹介する単語も、基本のtiredの使い方がわかればそこを新たな単語に変えていけば良いだけなので簡単です。単語を入れ替えて表現力を豊かにしていくとネイティブに近づけますね。

weary

weary

ウェアリーのように発音するこちらは、「長時間の行動による疲労困憊している」様子や、「飽き飽きして疲れている」様子を表します。

Aさん
I’m weary after a long journey.
訳)長旅でくたくたです。

長い時間何かをしていて疲れた時にはぴったりの表現ですね。「疲れた」という表現としては馴染みが薄い方も多いので、これを期に覚えてみましょう。

fatigued

fatigued

こちらもあまり見たことがない単語かもしれませんね。ファティーグのように発音し、意味は「倦怠感」など、強い疲れを表す単語です。こちらはフォーマルな言い回しとなり、お医者さんが使うことが多いです。

Aさん
My mother is fatigued from work.
訳)私の母は仕事でとても疲れています。

beat

ここからはスラング的な表現です。「疲れた」と言う時はそんなにフォーマルな場面は少ないですよね。身近な人に独り言のように「疲れた~」と言ったり、会話ベースの表現になることがほとんどです。文面で「疲れた」と書くことはあまりないため、スラング的な表現も多くなりました。実際、ネイティブも頻繁にスラングを使うので、リスニングの勉強中にこのような言葉が聞こえていたら、「本当に言うんだ!」と新しい発見があるかもしれませんよ?

さて、beatは「たたく」という意味ですが、「疲れた」という意味でも使います。まあ、「たたかれた」という意味が「疲れた」に変換されてもニュアンスとしてはそこまでおかしくはないですよね。

Aさん
I am beat.

こちらもやはりtiredと使い方は同じで、be動詞の後に続ければ文の完成です。

burned out

「燃え尽くす」という意味を持つburned outも、「くたくたに疲れた」という意味で使えるスラングです。

ちょっと意味はずれてしまうかもしれませんが、日本語でも、何かを頑張った後にやる気がなくなってしまうことを「燃え尽き症候群」なんて言ったりしますからね。英語圏でも日本でも人は頑張ると燃えるようです。

ちなみに、マイナーチェンジでburnt outでもOKです。イギリスでは過去形に-edを付けるものでも、-tを付ける動詞がたまにあります。

drained

drainedは「空になる」とか「排水する」という意味なので、意訳して「体力を使い切ってしまって疲れた」様子を表します。身体の中にあるエネルギーをすべて出し切ってしまった時、本当に体力ゼロという時に使います。

ものすごく疲れたという表現は英語で多いのですが、それを思うと昔から英語圏の方々も結構お疲れのようですね。

bushed

bushed

bushedは、exhaustedのスラングと言うのが一番わかりやすいかと思います。ものすごく疲れているという表現のうちのカジュアルなものですね。

本来ならそう疲れた状況にはなりたくないものですが、疲れ果ててしまって早い時間に眠かったり、ハードな仕事をした後などに使える表現です。

まとめ

「疲れた」はtiredを基本として、同じ使い方でたくさんの表現があることがわかりましたね。特に日常会話で使うのであればスラングはとてもよく聞くものですから、もし使う機会があるのであればたくさんの表現を覚えておきましょう。疲れ具合いによって使う単語を変えれば自分が言いたいことをより正確に相手に伝えることができてストレスレスです。残念ながらスラング的な表現は学校では教えてくれないので、今覚えておきましょう。