日本語では、勢いよくたくさん食べる様子を「パクパク食べる」と表現しますよね。
赤ちゃんや子どもにご飯を食べさせるときに「パクパクしようね」と呼びかけることもよくあるでしょう。
おもに食事の場面で使われることが多い「パクパク」は、英語でどのように表現するのでしょうか?
今回は、食べ方や食べる様子を表す擬音語「パクパク」について、いろいろな英語表現を例文と一緒に紹介していきます。
「パクパク」の英語

擬音語の「パクパク」には、以下のような意味があります。
- 口を大きく何度も開け閉めするさま(例:魚が口をパクパクさせる)
- 物の合わせ目などがこわれて開閉するさま(例:靴の底がパクパクする)
- 盛んに物を食べるさま(例:ご飯をパクパク食べる)
中でも一番親しみがあるといえば、 3. のパクパク食べる、ではないでしょうか。
パクパク食べる、という表現とぴったり意味が合う英語は、じつは存在しません。
というのも、英語は日本語に比べて擬音語を使った表現が少なく、音に言葉(文字)を当てはめた言い回しにあまりなじみがないのです。
「パクパク」に直訳できる単語がないため、英語では「とても速く食べる」または「勢いよく食べる」などを意味する単語を用いて表現します。
勢いよく食べる様子を表した「パクパク」の英語を順に紹介していきます。
devour
“devour”は、「むさぼり食う」「夢中で食べる」という意味を表す動詞です。
devour
to eat something eagerly and in large amounts so that nothing is left
何も残らないほど熱心に大量に何かを食べる
食べ物への強い執着と情熱が感じられる表現で、無我夢中で食べるさま、食べ尽くすさまを指して使われます。
訳)ストレスがたまっていたので、昨夜はお菓子をパクパク食べました。
訳)多めに作った晩ご飯を、彼はパクパクと完食してしまいました。
munch
“munch”は、あごを強く動かして、音を立てて食べることを意味する動詞です。
munch
to eat something, especially noisily
音を立てて食べる
動詞としてパクパクと食べる様子を示すだけでなく、名詞として「パクパク食べるもの」=スナックや軽食、お菓子類を意味する場合もあります。
訳)彼女はソファに座って、クッキーをパクパク食べていました。
訳)とってもおなかが空いていたので、あんパンをパクパク食べました。
chow down

“chow down”も、パクパクと食べることを意味する英語です。
“chow”は、”eat”の口語表現として知られており、食事をむさぼり食べること、食べることに没頭していることを表すとてもカジュアルな言い回しです。
chow down
to eat, especially in an informal situation
特に形式ばらない状況で食べる
友人とハンバーガーを頬張ったり、家で家族とおやつを食べてたりするような、気を遣わないリラックスした状況で使われます。
訳)彼らはそれぞれアイスクリームの容器を手に取り、パクパク食べました。
訳)教室でピザ一切れをパクパク食べるなんてできません。
wolf down

“wolf down”は、オオカミのようにがっつきながらパクパクと食べる様子を表す英語です。
wolf down
to eat something very quickly, swallowing it in big pieces
何かを非常に速く食べる、大きな塊で飲み込む
非常に早く飲み込むように食べることを示し、野生のオオカミを彷彿とさせる、野蛮なイメージを含んだ表現です。
訳)彼女はすぐに着替えて、朝食用のビスケットとチーズの残りをパクパクとかきこみました。
訳)彼は、ベイクドビーンズとハンバーガーという定番の給食をパクパクとたいらげました。
gobble up
“gobble up”も、速いスピードでパクパク食べることを意味する英語です。
おなかが空いていて、待ちに待った食事を前に、食べ物を次々に口に入れていく様子を表します。
gobble up
to eat something very quickly, especially in an impolite or greedy way
特に無作法に、あるいは貪欲に、何かをあっという間に食べる
楽しみにしていた食事を非常に速く食べるとき、食べっぷりが良いときに使われるカジュアルな表現で、会話でもよく使われています。
訳)息子はおなか空いていたようで、いちごをパクパク食べていました。
訳)空腹だったり、大好物だったりすると、パクパクたくさん食べたくなります。
scarf down

“scarf down”は、非常に速く食べることを意味するスラングです。
空腹時や急いでいるときなど、特定の状況下で使われることが多いカジュアルな表現になります。
scarf down
to eat something very quickly
何かを急いで食べる
おなかが空きすぎて、あるいは時間がなくて、落ち着いて食べられないときに使われるため「品のない食べ方」として用いられる場合もあります。
訳)妹は、仕事に行く途中で、車の中でベーグルをパクパク食べていました。
訳)彼女は忙しくて朝から何も食べていなかったので、会議の合間にキャンディーバーをパクパク食べ始めました。
まとめ
食べ方や食べる様子を表す擬音語「パクパク」について、いろいろな英語表現を例文と一緒に紹介しました。
日本語の「パクパク」にぴったり一致する英語はありません。
そのため、英語では、速く、一気に、勢いよくといった意味を持つ単語で「パクパク」を表現します。
“chow down”や”wolf down”、”gobble up”などはどれもカジュアルな口語表現で、会話でとてもよく使われているフレーズです。
とってもおなかが空いていたとき、大好物が目の前にあるときなどは、今回紹介した英語を使って「パクパク」と食べることを的確に表現できるといいですね。
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