ヴェルサイユの宮殿と庭園と聞くと、何を思い浮かべますか? 2024パリオリンピック・パラリンピックで、馬術競技がヴェルサイユの庭園で開催されましたね。ヴェルサイユ宮殿と言えば、パリに旅行した際のオプショナルツアーの目的地として人気があります。フランスに旅行したことがある方は特にそのニュースを聞いて、「ヴェルサイユの庭園で馬術競技が行われるなんてすごい!」と驚かれたのではないでしょうか。
この記事では、「ヴェルサイユの宮殿と庭園を英語でどう説明する」というテーマで、ヴェルサイユの宮殿と庭園の歴史と見どころを英語でも解説します。ぜひ最後まで目を通してくださいね。
ヴェルサイユ宮殿の歴史
まずはヴェルサイユ宮殿の歴史から見ていきましょう。ヴェルサイユ宮殿は、17世紀から18世紀にかけて建設されました。当時、フランスは絶対王政の時代で、王位に就いたルイ13世が幼少期に狩りで訪れたヴェルサイユの森に狩猟用の館を建てたのが、ヴェルサイユ宮殿の始まりでした。
その後、ルイ14世が即位して40年ぐらいかけてヴェルサイユ宮殿の増築・改築工事を行いました。ヴェルサイユ宮殿は、最初からあんなに煌びやかな建物ではなく、ルイ14世によって豪華絢爛な装飾が加えられていきました。ルイ14世と言えば、「朕は国家なり」という言葉を残しています。世界史の勉強で出てきましたね。
1715年にルイ15世が即位し、1768年にはプチ・トリアノンが完成し、1770年にはルイ16世とマリー・アントワネットの結婚式がヴェルサイユ宮殿で行われました。その後1774年、ルイ16世が即位しますが、1789年にはフランス革命が起こり、1793年にルイ16世とマリー・アントワネットが処刑されました。
1979年、ヴェルサイユ宮殿と庭園は世界文化遺産登録されました。
では、ヴェルサイユ宮殿の歴史の要点を英語で表現してみましょう。
ヴェルサイユ宮殿は、17世紀から18世紀にかけて、絶対王政の時代のフランス王だったルイ13世、14世によって建設されました。
The Palace of Versailles was built by Louis XIII and XIV, kings of France at the period of the absolute monarchy in the 17th and 18th centuries.
- ヴェルサイユ宮殿: Palace of Versailles
- 絶対王政: absolute monarchy
最初ルイ13世が建てた建物は狩猟用の館でしたが、次のフランス王ルイ14世により増築・改築が繰り返されて、豪華絢爛な宮殿になりました。
The first building built by Louis XIII was a hunting pavilion, but the next king, Louis XIV, repeatedly enlarged and remodeled it into a luxurious and magnificent palace.
- 豪華絢爛な: luxurious and magnificent
世界で最も豪華な宮殿、ヴェルサイユ宮殿から王室の栄華が偲ばれます。
The Palace of Versailles, the most luxurious palace in the world, offers a glimpse of the glory of the royal family.
- 王室の栄華: the glory of the royal family
1979年、ヴェルサイユ宮殿と庭園は世界文化遺産登録されました。
In 1979, the Palace and Gardens of Versailles were registered as a World Heritage Site.
ヴェルサイユの庭園
ルイ14世が王室の権力・支配力を国内外に示したのは、ヴェルサイユ宮殿の建築だけではありませんでした。水源のなかったヴェルサイユにセーヌ川から水を引き、荒れた土地に豊かな庭園を造ることで、自然さえも支配できるという支配力を世界中に顕示しました。ヴェルサイユの庭園は、フランス式の庭園の中でも最高傑作と言われています。
剪定された樹木は造園家アンドレ・ル・ノートルによって忠実に再現され、幾何学模様に美しく配置されており西洋庭園の美といわれるシンメトリー(左右対称)になっています。
庭園内には、大小の噴水が約500〜600あり、中には一流の彫刻家が創造した大理石彫刻も設置されています。こういった噴水や大理石彫刻もルイ14世が設けたものでした。春から秋にかけてヴェルサイユ宮殿の庭園では、噴水ショーが行われます。中世の時代を想起させる宮殿音楽に合わせて、噴水が湧き踊ります。
ヴェルサイユの庭園についても、要点を英語で説明してみましょう。
ルイ14世は、水源のなかったヴェルサイユにセーヌ川から水を引いて、ヴェルサイユの庭園も造りました。そうすることにより、ルイ14世は彼の絶大な権力を国内外に見せつけました。
Louis XIV brought water from the Seine to Versailles, a land that had no water source, and created the Gardens of Versailles. By doing so, Louis XIV showed off his immense power in France and abroad.
ヴェルサイユの庭園では、剪定された樹木は幾何学模様に美しく配置されていて、西洋庭園の美といわれるシンメトリー(左右対称)になっています。
In the Gardens of Versailles, pruned trees are beautifully arranged in geometric patterns, creating symmetry, which is considered the beauty of Western gardens.
- 剪定された: pruned
- 幾何学模様: geometric patterns
- シンメトリー: symmetry
その庭園内には、約500〜600の大小の噴水があり、一流の彫刻家が創造した大理石彫刻も設置されています。春から秋にかけてヴェルサイユの庭園では、中世の時代を想起させる優雅な宮殿音楽に合わせて噴水ショーが行われます。
There are about 500 to 600 fountains of various sizes, as well as marble sculptures created by leading sculptors in the gardens. From spring to fall, fountain shows are held in the Gardens of Versailles, with elegant palace music reminiscent of medieval times.
- 噴水: fountain(s)
- 噴水ショー: fountain show(s)
- 中世の時代: medieval times
ヴェルサイユ宮殿と庭園の見どころ
ヴェルサイユ宮殿と庭園は、離宮や庭園まで見学すると丸一日かかります。その広さは約800ヘクタールで、東京ドーム175個分に相当します。ヴェルサイユ宮殿と庭園にはたくさんの見どころがありますが、そのうちの代表的なものを紹介します。
鏡の間
ヴェルサイユ宮殿の最も有名な見どころといえば、「鏡の間」です。鏡の間は、全長約75メートルの美しい鏡張りの一室。ヴェルサイユ増築初期に約8年かけて建築されました。
The most famous attraction of the Palace of Versailles is the Hall of Mirrors, which is a beautifully mirrored room approximately 75 meters long. It was built over a period of about eight years during the early years of the Versailles Extension.
戦争の間
戦争の間は、鏡の間の前にあるルイ14世のオランダ戦争の勝利と終戦時をはじめ、戦いの勝利をテーマとして造られた部屋です。
The War Room, located in front of the Hall of Mirrors, is a room built with the theme of victories in battle, including the victory of Louis XIV in the Dutch Wars and the end of the war.
王室礼拝堂
王室礼拝堂は、ルイ16世とマリー・アントワネットの結婚式が行われた場所です。礼拝堂全体が、高い天井によって華麗な印象を与える空間となっています。
The Royal Chapel is the place where the wedding of Louis XVI and Marie Antoinette took place. The entire chapel is a space that gives the impression of splendor through its high ceilings.
プチ・トリアノン
プチ・トリアノンは、マリー・アントワネットが愛した離宮。彼女が使用した家具や食器類などがここで展示されています。
Petit Trianon is Marie Antoinette’s favorite detached palace. The furniture and tableware she used are on display here.
まとめ
「ヴェルサイユの宮殿と庭園を英語でどう説明する?」というテーマで解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。ヴェルサイユの宮殿と庭園を英語で説明するときに使える表現をたくさん紹介しました。
ヴェルサイユ宮殿は豪華絢爛な宮殿で、フランスに旅行する機会があれば、ぜひ訪れてみたい場所の一つです。ヴェルサイユの庭園では、春から秋にかけて噴水ショーが行われるので、ぜひその季節に行ってみたいですね。豪華絢爛なヴェルサイユ宮殿と優雅な西洋式の庭園、一生に一度は訪れてみたい場所です。
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