恐竜の世界には「川の王者」もいたんです。それが今回紹介する「スピノサウルス」。
今回は水中で狩りをする謎の巨大肉食恐竜であるスピノサウルスについて、英語と一緒に学んでいきましょう!
スピノサウルスとは?

まずはスピノサウルスがどんな生物だったのかを見ていきましょう。
基本情報(学名・生息時代・分類)
スピノサウルス(Spinosaurus aegyptiacus)は、約1億1200万〜9350万年前の白亜紀前期〜中期に現在のアフリカ北部に生息していた大型の肉食恐竜です。
学名の「Spinosaurus」はラテン語の「spina(棘・背骨)」+「saurus(トカゲ)」から来ていて、「棘を持つトカゲ」という意味。背中にある帆のような突起構造が名前の由来なんです。
また、種小名の「aegyptiacus」は「エジプトの」という意味で、最初の化石が1912年にエジプトで発見されたことにちなんでいます。
参考:ウィキペディア 様
どこに住んでいたのか?(分布地域)
スピノサウルスの化石はエジプト、モロッコ、ニジェールなど、アフリカ北部の白亜紀地層から発見されています。
当時の北アフリカは湿地帯や川、湖が広がる環境で、スピノサウルスは水辺で暮らしていた半水生恐竜であったと考えられているのです。
どれくらい大きかった?(サイズと体重)
スピノサウルスは全長約15〜16メートル、体重は7〜9トン前後と推定されています。
長さだけでいえば、マンションの5階に匹敵するほどの大きさです。「史上最大の肉食恐竜」とも言われることがあります。
特に目を引くのが背中の「帆」であり、最大で1.5〜2メートルもの高さがあったと考えられているのです。
なぜ有名なのか(史上最大級の肉食恐竜)
先にも紹介しましたが、スピノサウルスは「史上最大級の肉食恐竜」という点。そして、陸上で暮らしてきた常識を覆す、水生環境への適応という特徴です。
2014年以降、新たに発見された化石の研究により、スピノサウルスの姿は大きく塗り替えられました。四足歩行に近い姿勢、水かきのある足、平たく長い尾。これらはすべて水中での生活に適応した特徴です。
スピノサウルスの特徴を英語で説明しよう!
次は、これまで学んできた内容をベースに、英語でスピノサウルスについて説明してみましょう!
以下に想定する説明シーンと、英文+和訳を用意しました。
英語での基本紹介文
訳)スピノサウルスは白亜紀にアフリカ北部に生息していた最大級の肉食恐竜の一種です。
サイズ感の表現
訳)スピノサウルスの体長は最大15メートル、体重は約7〜9トンにも達しました。
生息地の表現
訳)スピノサウルスの化石はエジプト、モロッコ、アフリカ北部の各地で発見されています。
生活様式に関する表現
訳)スピノサウルスは川辺などに生息し、長い顎と円錐形の歯を使って魚を捕っていたと考えられています。
絶滅に関する表現
訳)スピノサウルスは白亜紀中期、約9,400万年前に絶滅しました。
スピノサウルスに関する英単語・フレーズ集

次はスピノサウルスと一緒に覚えたい単語・フレーズを紹介します。
英語での会話をさらに充実させるために、いくつかキーワードを覚えておきましょう!
覚えておきたい基本単語10選
- sail :【名詞】(背中の)帆
- river :【名詞】 川
- fish :【名詞】 魚
- hunt :【動詞】 狩る
- cone-shaped :【形容詞】 円錐形の
- jaw :【名詞】 顎
- swim :【動詞】 泳ぐ
- semi-aquatic :【形容詞】 半水生の
- extinct :【形容詞】 絶滅した
- Africa :【名詞】 アフリカ
ちなみに”sail”は恐竜以外の文脈でも使える便利な言葉です。
“We went sailing on the lake.(湖でセーリングを楽しんだ)”といったように、船でのセーリングに使うことができます。
スピノサウルスを説明する便利な表現
- largest meat-eating dinosaur :最大の肉食恐竜
- lived near water :水辺で暮らしていた
- used its sail for display or thermoregulation :帆をディスプレイや体温調節に使っていた
- walked on two or four legs :二足または四足歩行していた
- had adaptations for swimming :泳ぐための適応を持っていた
他の肉食恐竜と比較してみよう
最後に他の恐竜とスピノサウルスを比較していきます。
スピノサウルスの特徴をより深く理解するために、有名な肉食恐竜と比べてみましょう。
ティラノサウルスとの比較
ティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex)は、白亜紀末に北アメリカで生息していた大型の肉食恐竜で、咬合力の強さや陸上での戦闘力が特徴です。
スピノサウルスとティラノサウルスは、よく「どちらが強いか」という議論の対象になりますが、実は両者は約3,000万年という時間差があり、異なる大陸に生息していたので、自然界で出会うことはありませんでした。
英語で説明:
AさんWhile T. rex was a land predator with a strong bite, Spinosaurus lived near water and mainly hunted fish.訳)Tレックスは陸上の捕食者で強力な噛む力を持っていましたが、スピノサウルスは水辺に住み、主に魚を狩っていた。
参考:ウィキペディア 様
バリオニクスとの違い
バリオニクス(Baryonyx)は、イギリスで発見されたスピノサウルス類の仲間で、全長は約8〜10メートルとスピノサウルスより小型です。
スピノサウルスと同様に細長い顎と円錐形の歯を持ち、魚食恐竜(親戚)だったと考えられています。
英語で説明:
AさんBaryonyx was a smaller relative of Spinosaurus and also had adaptations for catching fish.訳)バリオニクスはスピノサウルスの小型の親戚で、魚を捕まえるための適応を持っていました。
参考:ウィキペディア 様
まとめ
こちらの記事では、スピノサウルスについて詳しく学び、水辺に適応した巨大肉食恐竜としての特徴を英語でどのように説明するかまでご紹介しました。
1億年以上前のアフリカの川や湿地を支配していたスピノサウルスは、恐竜についての私たちの「常識」を覆す存在です。
世界的にもティラノサウルスに匹敵するレベルで人気の恐竜となるので、ぜひここで学んだ英語を使いながら色々な方と話してみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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