イタリア北部、エミリア=ロマーニャ州にある町、モデナ。州都ボローニャから電車で約30分とアクセスもよく、バルサミコ酢の産地としても有名です。また、3大テノールの一人であるルチアーノ・パヴァロッティや、自動車メーカー・フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリの故郷としても知られています。
そんなモデナの街は、歴史と芸術が融合した美しい世界遺産を有している場所でもあります。その名も「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」。イタリア・ロマネスク様式の傑作と称される大聖堂や象徴的な鐘楼、市民生活と宗教が交差する広場が、訪れる人々を中世へと誘います。
モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場とは?

イタリア・ロマネスク建築の傑作として知られるこの3つの構成遺産は、モデナの歴史と文化を象徴する存在です。
建設
この世界遺産の中心にあるのが、モデナの大聖堂です。1099年、主任建築家ランフランコの指揮のもと建設が始まりました。この大聖堂は、モデナの守護聖人である聖ジェミアヌス(イタリア語ではSan Geminiano)の墓所として建てられました。
5世紀の頃から、同じ場所には2つの教会が存在していたとされますが、いずれも破壊されており、ランフランコの時代に新たに大聖堂が築かれることになりました。現在でも、聖ジェミアヌスの遺物は大聖堂内の納骨堂に大切に安置されています。
歴史的背景
モデナの街の歴史は非常に古く、紀元前2世紀の古代ローマ時代まで遡ります。中世には神聖ローマ帝国の影響下にあり、12世紀には自由都市として独自の発展を遂げました。
この大聖堂の建設には、建築家ランフランコとともに、彫刻家ウィリジェルモ(Wiligelmo)の名前も欠かせません。彼の手による外壁の浮彫彫刻は、旧約聖書の物語を描き、芸術性と宗教性を見事に融合させたロマネスク様式の代表作です。
市民の塔(トッレ・チヴィカ)は12世紀に建設され、高さは約86メートル。都市の防衛機能を担いながら、宗教的シンボルとしても存在感を放ちました。グランデ広場は12世紀に整備され、市庁舎や司教館に囲まれて、政治と宗教の中枢を担ってきました。
アクセス
モデナへは、エミリア=ロマーニャ州の州都ボローニャから電車で約30分と便利です。ボローニャ空港へは日本からの直行便はないため、ローマやミラノなどを経由して行くのが一般的です。
また、ミラノやフィレンツェからも電車で1時間半〜2時間程度でアクセス可能なので、日帰り旅行にもぴったり。モデナ駅から世界遺産エリアまでは徒歩15〜20分ほど、バスを利用すれば約10分で到着します。
世界遺産としての価値
「モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ及びグランデ広場」は、1997年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。登録名は英語で「Cathedral, Torre Civica and Piazza Grande, Modena」。
登録理由は?
この世界遺産は、以下のユネスコ基準に該当するとされ、登録されました。
- 建築家ランフランコと彫刻家ウィリジェルモによる独創的な設計は、イタリア・ロマネスク建築の最高峰
- 建造物は、ロマネスク様式の発展に大きな影響を与え、彫刻作品は、イタリアの中世後期の彫刻の発展だけでなく、記念碑的な芸術の発展に寄与
- 当時の組織、宗教、価値観などが反映され、イタリア北部の都市における12世紀の伝統文化を示す
- 市民の塔とグランデ広場は、中世キリスト教の宗教と市民の価値観が組み合わさり、都市の開発と市民生活が結びついている
UNESCO World Heritage Convention:Cathedral, Torre Civica and Piazza Grande, Modena
覚えておきたい英会話フレーズ
旅行中に世界遺産を訪れる時の会話を想定し、楽しい英会話フレーズを紹介します。感動や発見を英語でも伝えてみましょう!
訳)この大聖堂、息をのむほど美しいね!
訳)12世紀に建てられたなんて信じられないよ!
訳)聖ジェミアヌスって誰?
訳)モデナの守護聖人だよ。遺物が大聖堂の中にあるんだ。
訳)壁の彫刻がとても細かいね。
訳)うん、聖書の物語が描かれてるんだよ。まるで石の本みたいだね!
訳)塔の名前が「ギルランディーナ」って素敵ね。
訳)「小さな花冠」って意味なんだって。詩的だよね!
おすすめスポット

モデナの世界遺産を訪れたら見逃せないスポットをご紹介します。それぞれの場所に歴史と魅力が詰まっています。
モデナの大聖堂
大聖堂の建設は1099年に始まり、モデナの守護聖人ジェミアヌスの墓として設計されました。建築家ランフランコのあとを継いだのが、アンセルモ・ダ・カンピオーネと「カンピオーネの職人たち」。13世紀になるとアンセルモにより豪華なバラ窓が追加され、ファサードはより装飾的になりました。
内部の彫刻やステンドグラスも見どころの一つで、静けさと荘厳さが共存する空間は、訪れる人々の心に深い感動を与えます。
トッレ・チヴィカ
「ギルランディーナ」の愛称で親しまれるトッレ・チヴィカは、1179年に完成した鐘楼で、モデナ市民にとって大切なシンボルです。当初はロマネスク様式の5階建てでしたが、後にゴシック様式の塔が追加され、現在の高さは約86メートル。
塔の最上部には、銅製の花冠を付けた風向計があり、その美しさが愛称の由来になっています。内部には螺旋階段や装飾彫刻があり、登る途中も楽しみが尽きません。塔の頂上からは、モデナの街並みを一望できます。
ロマネスクとゴシック様式が融合したこの塔は、建築的にも芸術的にも非常に価値の高い存在です。
グランデ広場
グランデ広場は12世紀に整備され、大聖堂、市庁舎、司教館に囲まれた市の中心です。中世の広場としては比較的大きく、かつてここでは市民集会や宗教行事なども行われていました。今でも地元の人々や観光客が集まる憩いの場です。
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう
モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカ、そしてグランデ広場は、歴史・芸術・信仰が融合した貴重な文化遺産です。この場所を訪れると、中世の都市文化や人々の暮らし、信仰の形に触れることができるでしょう。
せっかく訪れるなら、ぜひ英語でその感動を誰かとシェアしてみましょう。英語を通して、自分の旅がもっと広がるはずです。
英語で世界を旅する楽しさを体験してみませんか?
