日本でも大人気のジャイアントパンダ。中国西南部の四川省には、野生・繁殖あわせて世界のジャイアントパンダ約30%が暮らす「四川ジャイアントパンダ保護区群(Sichuan Giant Panda Sanctuaries)」があります。ここは、絶滅の危機にあったジャイアントパンダ保護と繁殖の先進地域です。
この記事では、英語を交えながら、四川ジャイアントパンダ保護区群について紹介します。
四川ジャイアントパンダ保護区群とは?

四川省を中心に、邛崍山脈(こうらいさんみゃく)と夾金山脈(きょうきんさんみゃく)にまたがる計7つの自然保護区と9つの風景名勝区を含む広大なエリア。野生パンダの約30%がここで暮らしており、保護・研究・繁殖の中心地となっています。
生物多様性の宝庫
四川ジャイアントパンダ保護区は、パンダだけでなく、さまざまな種類の生物が生息しており、生物多様性(biodiversity)が豊かです。
哺乳類はパンダのほか、レッサーパンダ、ユキヒョウ、ウンピョウなど109種類が生息し、絶滅危惧種も多く見られます。
また、植物相も豊かで、パンダの好物である竹だけでも500種以上、樹木・草花を合わせると5,000~6,000種といわれています。
なぜ四川がベスト?
四川省は気候や地形が多様で、特に原生竹林が広く残っているためパンダの理想的な環境です。甘粛省・陝西省にも生息地はあるものの、四川の個体数が最も多く、研究基盤も整っています。
アクセス方法
成田空港から成都双流国際空港までは直行便で約6時間です。空港から成都市内まではバス&地下鉄もあり、約30分〜1時間。保護区群の拠点(臥龍、四姑娘山など)へはツアー参加が便利です。
ジャイアントパンダの歴史:ずっと地球の宝
ンダは人類よりもずっと前から中国南西部に住んでいたと考えられています。かつては中国全域に暮らしていましたが、人間による毛皮目的の乱獲や森林破壊で激減。1990年にIUCNレッドリストで「絶滅危惧種(Endangered)」に指定されました。
中国政府は、保護・繁殖に本格的に取り組み、臥龍(がりゅう)などの繁殖研究センターでは人工繁殖技術を確立。人工繁殖したパンダの野生復帰も試みています。2014年には個体数が約1,850頭に回復し、IUCNは危急種(Vulnerable)へと一段階引き下げましたが、保護活動は継続中です。
世界遺産としての価値
2006年、四川ジャイアントパンダ保護区群(Sichuan Giant Panda Sanctuaries – Wolong, Mt Siguniang and Jiajin Mountains)の名称で、ユネスコにより世界自然遺産に登録されました。
登録理由は?
世界自然遺産登録の理由は以下の通りです。
- 絶滅危惧種のジャイアントパンダの、全世界の約30%が保護されていて、他にも多種多様な動植物が生息している。
覚えておきたい英会話フレーズ
ジャイアントパンダ保護区で英語で会話をするときに、参考になるフレーズを紹介します。
訳)あのパンダ、竹を食べててかわいい!
訳)ほんと、すごくかわいくて落ち着くね。
訳)パンダの好きな食べ物は竹って知ってた?
訳)うん、1日12時間も食べてるんだよね。
訳)ここには野生パンダが何頭くらいいるんだろう?
訳)世界の野生パンダの約30%だよ。
訳)保護活動で個体数が増えてるってすごいね。
訳)本当だね。IUCNがランクを変えたのが証拠だよ。
訳)パンダのボランティアプログラムに参加できるの?
訳)できるよ!飼育場の掃除を手伝ったり、いろいろ学べるみたい。
保護区群の自然保護区と風景名勝区

四川ジャイアントパンダ保護区は、7カ所の自然保護区と9カ所の風景名称区から構成されています。
7つの自然保護区
- 臥龍自然保護区(Wolong)
臥龍は中国ジャイアントパンダ保護研究センター(CCRCGP)発祥の地。上野動物園のリーリー・シンシンもここの出身。 - 蜂桶寨自然保護区(Baixiongzhai)
パンダと森林生態系の保護。比較的来訪者が少ない穴場。 - 四姑娘山自然保護区(Siguniang)
野生動物や森林保護に重点。景観も壮大。 - 喇叭河自然保護区(Labahe)
パンダに加えてターキン(ヒマラヤのヤギ)などの希少動物を保護。 - 黒水河自然保護区(Heishuihe)
パンダと森林生態系を保護。 - 金湯‑孔玉自然保護区(Jintang‑Kongyu)
希少動物(ツキノワグマなど)と生態環境を保護。 - 草坡自然保護区(Caopo)
パンダと高山植物の生態系に着目。
9つの風景名勝区
自然と文化の融合スポットです。
- 青城山‑都江堰
- 天台山
- 四姑娘山
- 西嶺雪山
- 鶏冠山‑九龍溝
- 夾金山
- 米亜羅
- 霊鷲山‑大雪峰
- 二郎山
パンダってどんな性格?鳴き声は?

ジャイアントパンダは、その見た目から「のんびり屋」「おっとりタイプ」と思われがちですが、実はとても繊細で個性的な性格をしています。臆病な一面がある一方で、好奇心旺盛な子も多く、おもちゃや木登りが大好きです。
意外なことに、パンダはメェーと鳴くこともあり、ヤギやヒツジに似た声を出すことがあります。他にも、グーグーと甘えるような音を出したり、威嚇時には吠えるような音を出すことも。
赤ちゃんパンダは生まれた時わずか100gほどで、ピンク色。生まれて1年で約30㎏まで成長します。
訳)パンダがヒツジみたいに鳴くって知ってた?
訳)赤ちゃんパンダって、生まれたときは小さくてピンク色なんだよ!
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう
四川の自然は、美しく豊かで、ジャイアントパンダの暮らす壮大な生態系。旅先で英語を使うことで、学びも感動もぐっと深まります。英会話を楽しみながら、世界遺産をもっと身近に感じてみませんか?
Let’s travel the world with English and curiosity!
