ドイツの小さな町、クヴェートリンブルク(Quedlinburg)は、長い歴史と美しい街並みを今に伝える場所です。ロマネスク建築の教会や中世から残る木組みの家々は、まるで絵本の中の世界のよう。この町の「クヴェートリンブルクの聖堂参事会教会、城と旧市街」はユネスコの世界遺産に登録されています。
今回は、この町と世界遺産の魅力を紹介しながら、旅行で使える英語表現も学びましょう。
クヴェートリンブルクの聖堂参事会教会、城と旧市街とは?

クヴェートリンブルクは、ドイツのザクセン=アンハルト州に位置し、ハルツ山地の北東に広がる歴史ある都市です。ボーデ川のほとりに発展し、石器時代から人々が居住していたとされています。市内のシュロッスベルク(Schlossberg)には、カロリング朝時代の防御施設の跡も残されています。
クヴェートリンブルクはどんな町?
中世には城を中心とした城下町として発展しました。城の西側・北側には商人の家やギルドハウスが建てられ、ハーフティンバー様式の家屋が1200軒以上並ぶことから「木組みの博物館」とも呼ばれています。14世紀から19世紀にかけて建設されたこれらの建物は、現在も街の景観を形づくる重要な存在です。
かつての王宮「Quitilingaburg」は922年にオットー王家の所有となり、クヴェートリンブルクはドイツの初期の首都としても知られています。歴史的価値の高さに加え、保存状態の良い旧市街は、観光や学びの場としても注目されています。
訳)クヴェートリンブルクは、まるで木組みの博物館のようです。
世界遺産としての価値
クヴェートリンブルクの聖堂参事会教会、城と旧市街は、1994年にユネスコの世界遺産に登録されました。登録名称は、「Collegiate Church, Castle and Old Town of Quedlinburg」です。
登録理由は?
中世のヨーロッパの町の構造が現在でも見られ、木組みの家々が建築群が良好に保存されていることが評価され、世界遺産に登録されました。
UNESCO World Heritage Convention:Collegiate Church, Castle and Old Town of Quedlinburg
覚えておきたい英会話フレーズ
ここでは、クヴェートリンブルクを訪れた際に使える英語フレーズを、二人の会話形式で紹介します。旅行先でも応用できる表現です。
訳)この町、まるで絵本みたい!
訳)うん、木組みの家がすごいね。
訳)あの教会、すごく立派ね。
訳)聖堂参事会教会だよ、12世紀に建てられたんだ。
訳)通りがよく保存されているわね。
訳)本当だね、まるで時間をさかのぼったみたいだ。
訳)次は城に行ける?
訳)もちろん。ハインリヒ1世とマティルデの歴史が興味深いんだ。
訳)どこでも写真を撮りたい!
訳)僕もだよ。どの角も絵になるね。
おすすめスポット

クヴェートリンブルクには見どころが多くあります。ここでは代表的な場所を紹介します。
クヴェートリンブルクの聖堂参事会教会
クヴェートリンブルクの聖堂参事会教会は、12世紀に建設されたロマネスク様式のカトリック教会で、聖セルヴァティウス(St. Servatius)に捧げられています。形式としては、参事会(Collegiate Chapter)が運営する聖堂であり、中世からドイツ初期王朝の重要な宗教拠点として機能してきました。
教会は重厚な建築と宗教的な重要性を兼ね備えており、地下には貴重な宝物や宗教遺物が収められており、訪れる人々は静かな空間で歴史の深みや聖なる雰囲気を感じ取ることができます。また、教会内部の装飾や柱、アーチのデザインは、ロマネスク建築の特徴を理解する上でも重要な学びの場となっています。
クヴェートリンブルク城
936年にハインリヒ1世が亡くなった後、妻マティルデは教育の場として女性修道院を建設。息子オットー1世は城を拡張し、政治的・宗教的に重要な会議や儀式が行われる場所として機能しました。
城内の地下聖堂には、ハインリヒ1世とマティルデが眠っています。戦時中には式典も行われるなど、ドイツの歴史や文化を物語る重要な場となっています。城の塔や壁からは町全体を見渡せ、かつての戦略的価値も感じ取ることができます。
旧市街
1300棟以上の木組みの家(ファッハヴェルクハウス)が今なお残っています。中世のグリュンダーツァイト時代や9世紀のユーゲントシュティール様式の邸宅も見られ、建物のデザインや装飾が街全体の美しさを引き立てています。
玄関や窓の装飾が美しく、どこを写真に撮っても絵になる街並みです。散策するだけでも、歴史と建築の魅力を肌で感じられ、街の雰囲気に浸りながらゆったりと楽しむことができます。写真撮影にも最適で、訪れる人々を飽きさせません。
シュロッスベルクの眺めと町の歴史
クヴェートリンブルクの城が建つ高台、シュロッスベルク(Schlossberg)からは、町全体を見渡すことができます。この丘は中世から戦略的な要所として利用され、カロリング朝時代の防御施設の跡も残されています。高台からの眺めを楽しむと、ハーフティンバー様式の木組みの家々が並ぶ旧市街や、ボーデ川の流れ、遠くに広がる森や丘陵が一望でき、町の歴史と風景を一度に感じることができます。
シュロッスベルクは、オットー王家やハインリヒ1世とマティルデの歴史とも深く結びついています。ここからは、城の建設や城下町の発展がどのように行われたかが理解でき、訪れる人々に中世の生活や政治の中心地であった時代の雰囲気を伝えます。
訳)シュロッスベルクから町全体が見渡せます。
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう
クヴェートリンブルクは、歴史と文化が色濃く残る町です。教会、城、旧市街を歩きながら、英語で観光地の説明や感動を共有してみましょう。たとえば「This town looks like a storybook!」という一言は、旅行の思い出を英語で表現するきっかけになります。世界遺産を巡る旅は、歴史を学ぶと同時に英語表現を身につける絶好の機会です。
