ドイツ西部、モーゼル川沿いに位置するトリーアは、古代ローマ時代の面影を色濃く残す都市です。ここには、聖ペテロ大聖堂や聖母マリア教会、ポルタ・ニグラ、円形劇場などの貴重な遺跡が点在し、「第2のローマ」と呼ばれるほどの歴史的価値を持っています。英語で歴史や建築を紹介する表現を覚えながら、古代ローマの雰囲気を感じる旅に出かけましょう。
トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂及び聖母マリア教会とは?

トリーアの町には、古代ローマ時代以降に建てられた8件の遺跡や聖堂が点在しており、近隣のイゲルに残る遺跡が1件あります。これらの建造物は、トリーアが古代から政治・経済・宗教の重要な拠点であったことを示しています。
トリーアとは?
トリーアは、ルクセンブルクとの国境に近いラインラント=プファルツ州の都市で、人口は約10万人です。モーゼル川沿いのこの町は、古代から交通の要衝であると同時に、フランス文化の影響を受け、ドイツワイン発祥の地としても知られています。特に、世界的に有名なモーゼルワインの一大生産地としても注目されます。
トリーアの歴史
トリーアはもともとベルガエ人の同族とされるトレヴェリ人の居住地でした。その起源はローマ植民市アウグスタ・トレウェロールム(Augusta Treverorum)にあり、紀元前16年に建設されました。ドイツで最も古い都市のひとつで、「第2のローマ」とも称されるほど交易の中心地として栄えました。アルプス以北で最大級のローマ都市に成長した後、4世紀にゲルマン人の侵入でローマは撤退しますが、中世には大司教座都市として再び繁栄しました。
世界遺産としての価値
トリーアの遺跡群「トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂及び聖母マリア教会」は、1986年にユネスコの世界遺産に登録されました。登録名は、「Roman Monuments, Cathedral of St Peter and Church of Our Lady in Trier」です。
登録理由は?
トリーアのローマ遺跡群と大聖堂は、古代ローマ都市の構造や建築技術を良好に保存しており、ヨーロッパ北部におけるローマ文化の影響を示す貴重な証拠となっています。また、中世のキリスト教建築や都市の発展も示しており、歴史・建築・宗教の複合的価値が評価されました。
覚えておきたい英会話フレーズ
ここでは、トリーアの遺跡や大聖堂を訪れる際に役立つ英会話フレーズを紹介します。
訳)この大聖堂、すごく大きいね!何年前の建物?
訳)1700年以上前の建物で、ドイツでも最古級だよ。
訳)ポルタ・ニグラの中に入れる?
訳)もちろん。ローマ時代の市門の素晴らしい例だよ。
訳)トリーアってこんなにローマの歴史があるなんて知らなかった。
訳)そうなんだ、だから『第2のローマ』って呼ばれるんだよ。
訳)円形劇場を見るにはどこが一番いい?
訳)近くの丘からだと全景が見えるよ。
構成遺産の見どころ

トリーアにはローマ時代の建造物や中世の宗教建築が数多く残されており、それぞれが都市の歴史を物語っています。世界遺産に登録された構成資産を巡ることで、街の歩みをより深く理解することができます。
トリーア大聖堂(聖ペテロ大聖堂)
ドイツ三大大聖堂の一つで、トリーア司教座聖堂でもあります。最古の大聖堂の一つであり、ロマネスク様式を基盤に建設されました。建物内には歴史的な宝物や宗教遺物も収められており、訪れる人々に深い感動を与えます。英語で表現するなら、“This cathedral is one of the oldest in Germany, full of history and sacred artifacts.” と言えます。
聖母マリア教会
1235年から1260年にかけて建設されたゴシック様式の教会で、トリーア大聖堂と回廊で接続しています。ドイツに現存するゴシック様式の教会の中でも最古級で、当初の彫刻群の一部は司教座博物館に収蔵されています。訪問時には、建築様式や歴史の解説を英語で紹介するフレーズも役立ちます:“This Gothic church is connected to the cathedral and is one of the oldest in Germany.”
ポルタ・ニグラ(黒門)
トリーア市壁の北入口にあたる巨大な城門で、2世紀末に建設されました。かつては要塞を兼ねた市門で、現存状態も良好。古代ローマの都市門の面影を色濃く残す観光スポットです。写真を撮る際には、“The Porta Nigra is a perfect example of Roman engineering.” と表現できます。
円形劇場
古代ローマ時代のアンフィテアトルムで、剣闘士の試合や猛獣との闘いが行われました。規模は北ヨーロッパでも屈指ですが、中世には採石場として使われ、損壊も進みました。見学時には、“This amphitheater could hold thousands of spectators in Roman times.” と説明できます。
トリーアの皇帝浴場
コンスタンティヌス帝時代に建造された巨大な公共浴場。宮殿の東端に位置しますが、現在は遺跡として残るのみです。公共浴場としての規模は、212〜216年建造のカラカラ浴場に次ぐものです。
バルバラ浴場
ポルタ・ニグラや大聖堂から南西に離れた場所にある浴場の遺構で、建造は少なくとも2世紀以前。ローマ時代の都市計画と生活様式を伝える貴重な遺跡です。
アウラ・パラティナ(バシリカ)
主に謁見の場として使われた建物で、「コンスタンティヌスのバシリカ」とも呼ばれます。建築様式や規模は、後世の教会建築にも影響を与えました。
モーゼル川の橋
2世紀に建設されたローマ橋で、交通と物流の重要拠点でした。現在も使用されており、古代と現代の接続を感じられます。
イゲルの円柱
トリーア近郊のイゲルにある高さ23mの円柱で、葬礼に関する芸術的価値が高く評価されています。ローマ時代の石碑文化を知る上で重要です。
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう
トリーアの遺跡群や大聖堂は、古代ローマから中世までの歴史が凝縮された場所です。訪れる際には、英語で歴史や建築を紹介するフレーズを覚えておくと、より深く理解できます。“Visiting Trier lets you step back into history and experience Roman architecture firsthand.” と表現すれば、学習者同士でも楽しく会話ができます。
