“Poke”という食べ物はご存知ですか?ハワイによく行く方は、「ポケ丼(ポキ丼)」という名前でご存知の方も少なくないと思います。最近では、ハワイだけでなく北米でもこの「ポケ」を食べられる場所が増加しています。今回は、そんな北米でのポケや魚の食べられ方についてご紹介していきます。
“Poke”ってどんな食べ物?

“Poke”は日本では「ポケ」や「ポキ」と呼ばれるハワイ発祥の料理で、主に 生の魚を角切りにして、調味料と和えて食べる料理です。食べ方としては、白米やブラウンライス(玄米)にこれらの魚を乗せ、調味料として、しょうゆ、マヨネーズ、ポン酢、ゴマ油、玉ねぎ、海藻(limu)、塩、先住ハワイの食材としてククイナッツ(ʻinamona)などをかけていただきます。
ちなみに、ハワイ語で “poke” は「切る」「角切りにする」という意味があります。また、主に魚介(特にマグロ/アヒ tuna)が使われますが、タコ(octopus)なども伝統的には使われてきました。
参考:Brittanica
近年では、ハワイはもちろん北米でも「ポケボウル」として、魚+ご飯+野菜+トッピングを盛ったスタイルが世界中で人気になっています。
発祥・歴史
起源は、ハワイ諸島にあります。
ハワイ諸島に古くから居住していた先住ポリネシア系の人々が、近海の魚を釣って、鮮度を保つためにも、また軽食としても、 魚をざく切りにして海塩、海藻、ククイナッツ(ロースト・砕いたもの)などで味付けして食べた ことにあります。19世紀〜20世紀初頭、ハワイに移住した日本・中国・韓国などからの労働者らの影響で、しょうゆ、ゴマ油、玉ねぎ、唐辛子などが加わり、現在のような味のバリエーションが生まれました。
参考:daily meal
アメリカの”poke”は玄米でヘルシー志向の方にも◎

アメリカでは、ヘルシー志向の方にも食べられる”poke”があります。
玄米”brown rice”を使うのが人気
アメリカではpokeや寿司には玄米(brown rice)が使われることも多いです。玄米はナッツのような香ばしさともちっとした食感があり、ツナやサーモンなどの生魚やソースと相性が良いと感じる人も多いです。また、ヘルシーに食べたい方は、低GIでより太りにくいとされている”brown rice”(玄米)をお店でチョイスすることができます。
玄米が精白米に比べて食物繊維・マグネシウム・ミネラル等が多く、血糖値の上昇が緩やかであることを示しています。血糖値の上昇がゆるやかだと、インスリン分泌も穏やかになり脂肪蓄積が抑えられます。
参考:healthline
玄米の色合いも、アボカド・マンゴー・エダマメなどのカラフルなポケボウルのビジュアルに調和します。
お店によっては雑穀もあります。さらに、炭水化物を抜きたい方には葉物のサラダをお米の代わりに入れることも可能です。
健康のために魚を食べることが人気
また、魚もヘルシーとアメリカでは人気です。”protein”(タンパク質)が入っていて良質な脂が入っているという意味でお肉よりも魚をチョイスすることも近年増えています。
魚(マグロ・サーモンなど)が使われており、良質なたんぱく質+オメガ-3脂肪酸を含むことが多いです。
参考:healthline
また、野菜・海藻・枝豆など、食物繊維やビタミン・ミネラルを補える具材が使われることが多いです。それに加えてアボカドやガリなども加えれば栄養満点です。
ヘルシーといっても食べ過ぎ注意
ただ、ご飯の量が多かったり、白ご飯、クリーム系のソース、アボカドやトッピングを大量にすると、カロリー・炭水化物・脂質が高めになりがちです。ソース(醤油・マヨネーズ系・ごま油など)に塩分・脂質が隠れていることがあります。
さらに、生魚を使うことが多いため、鮮度・食材の安全性(特に妊娠中・免疫低下時など)は気をつけたほうがいいです。海で食べるときは、太陽の下に長時間pokeを置かずにお店で購入してからすぐ食べるようにしましょう。
ベジタリアンでも楽しめる”Poke”

ベジタリアン向けのポケ(ポケボウル)は、アメリカや日本でも人気があり、魚を使わずに作られた「プラントベース・ポケ」として広く提供されています。これは、魚や肉の代わりに、植物性タンパク源や野菜をメインにしたポケボウルです。
基本構成は通常のポケと同じで、「ベース(ご飯やサラダ)+具材+ソース+トッピング」で作ります。
“tofu”や豆をpokeのメインに
メインのタンパク源は、魚の代わ豆腐(Tofu)やテンペ (Tempeh)、アボカド、ビーツなどを使います。一番ポピュラーかつスタンダードなのが豆腐です。豆腐は最近では北米でも気軽に買える素材となり、”Tofu”として親しまれており、固めの豆腐はお米やお肉の代わりとして使えます。マリネして味を染み込ませることが多いです。
テンペは、発酵大豆で、ナッツのような風味が特徴です。こちらも豆腐のように使います。
ビーツ(Beetroot)は、赤身魚に似た見た目で「ベジタリアン・アヒポケ」と呼ばれることもあります。
そして、トッピングにはエダマメ(枝豆)やひよこ豆(Chickpeas)を乗せるのも人気です。
ソースには、ポン酢や低塩しょうゆベースはもちろん、ゴマドレッシング、ライムジュース+オリーブオイル、ココナッツアミノ(soy sauce の代替)、スパイシービーガンマヨ(豆乳 or アクアファバなど使用)など様々な可能性を秘めているのが北米のpokeの特徴です。
“poke”を英語でオーダーしよう

ここでは、実際に英語圏で”poke”をオーダーする方法を紹介します。カウンターで注文する場合は、メインの魚、米の種類(白米、玄米、サラダk)トッピング、ソースなどを選びます。
訳)こんにちは。はじめてなのですが、どうやって注文すればよいですか?
訳)自分好みのポケボウルを作れます。ベース→タンパク質→混ぜる具→ソース→トッピングの順です。
訳)玄米とサラダを半分ずつで。タンパク質は、スパイシーツナとサーモンを半々でお願いします。
混ぜる具材はどうします?
訳)玉ねぎ、枝豆、海藻サラダを入れてください。
参考:英語の動詞”poke”=「突く」
ちなみに、”poke”は、英語の動詞だと「突く」「からかう」「軽く押す」(SNS上で)という意味になります。
訳)つっつかないでよ!くすぐったい!
実際に指をつかってつっつくだけでなく、「からかう」という意味も”poke”にはあります。
訳)彼また遅刻しちゃってたからからかっちゃったの。
ちなみに、SNS初期の Facebook には「Poke(ポーク)機能」があり、「軽くちょっかいを出す/挨拶する」という意味で使われていました。
訳)彼がフェイスブックで私の投稿をpokeした!
“poke”は栄養満点な人気フード
近年アメリカでは、魚やお米を食べることが健康とされもてはやされています。その中でも、お寿司だけでなく”poke”は自分流にカスタマズできることから、カジュアルに健康的な食事として人気です。アメリカに行く際は、日本ではなかなか食べられないカラフルなpokeを楽しんでみてはいかがでしょうか。
