食感を表すオノマトペはいろいろあります。例えば、サクサクだったりトロトロです。そして、ネバネバという表現もよく使われます。ネバネバは食べ物だけでなく、粘り気のある液体を触ったときにも使用されますが、英語ではそれぞれをどのような表現にするかご存知ですか?
この記事では、オノマトペ「ネバネバ」の英語の2表現”Sticky”と”Slimy”について解説します。例文とともにみていきますので、日常会話に使えるようにしていきましょう。
「ネバネバ」ってどんなオノマトペ?

普段から自然に使っている「ネバネバ」ですが、英語の表現を紹介する前に、この言葉について簡単にみておきましょう。
「ネバネバ」の由来とは?
ネバネバといえば、日本人にとっては真っ先に納豆が頭に浮かぶかもしれません。このネバネバにはこれといった明確な由来はないようですが「粘る(ねばる)」からできた言葉だと言われています。粘るという音から「ネバ」「ネバ」と繰り返して強調したオノマトペが「ネバネバ」です。
ネバネバってどんな感覚?
ネバネバとは、物の粘度が高く、他のものに付着しやすい様子を言います。ネバネバ食べ物の代表といえば、もちろん納豆でしょう。オクラはネバネバしていますし、ぬめりがあるとも言えます。食べ物以外にも、口のなかがネバネバする、ネバネバした鼻水などにオノマトペのネバネバが使われます。
「ネバネバ」の英語表現2選
さて、ここからはオノマトペ「ネバネバ」の英語はどうなるかについて話を進めていきましょう。
ネバネバ代表の2つの英語がありますが、それらのニュアンスの違いなどを合わせて解説します。
ネバネバを表現する英語2選
以下が、それぞれのネバネバを表現する英語表現になります。
- Sticky
- Slimy
stickyの発音はstíki、カタカナ語ではスティキィ、一方slimyのほうはsláimi、スライミィのように読みます。
この2つの単語によって、ネバネバする食べ物やネバネバした液体を表現します。しかし、これらには少し違いがあるため、英語ではそれぞれに異なる表現を当てはめていくことになります。
stickyは「ネバネバ」を表すところ、slimyは「ネバネバ」と同時に「ヌメヌメ」も表現します。ヌメヌメは粘り気があって物の表面が滑らか・湿り気のある様子を言います。
次からは、stickyとslimyを分け、それぞれを詳しく説明しましょう。
Stickyで「ネバネバ」を表現

まずは、stickyのほうから解説します。
ネバネバにはいくつかの言い方がありますが、代表的な表現がこのstickyです。
stickyで「ネバネバ」
stickyはネバネバしていてくっつく性質を指し、ベタベタしている感じを表現します。扱いにくいものという言い方もでき、不快感がややあるときに使用します。stickyは食べ物だけでなく、人間関係が粘着質であるときにも使える面白い単語です。
stickyを使った例文
それでは、stickyをどのように使ってネバネバを表すのか具体的な例文を紹介しましょう。
訳)日本人のなかには、ネバネバの納豆が嫌いな人もいます。
訳)納豆は発酵させた大豆から作られ、とても粘り気が強いです。
イギリスに住む筆者も外国人を我が家に呼んで食事をすると、納豆チャレンジをすることがあります。イギリスではオクラは一般のスーパーマーケットで売っていますが、納豆ほどネバネバした食品はありません。結果は・・・美味しいという人のほうが多いです。
訳)口のなかがネバネバしてるから、歯を磨いてくる。
訳)風邪かアレルギー性鼻炎のせいで、粘り気のある濃い鼻水があるのかもね。
どろっとした鼻水をa sticky, thick runny noseで表しています。炎症を起こしているか、副鼻腔関連の疾患も考えられます。
ここで、ひとつ人間関係に関するstickyの例文も紹介しましょう。
訳)粘着質のある関係は非常に緊張感を伴い、相手がいない将来を想像することが難しくなります。
承認や幸福を得るため、個人がお互いに大きく依存する深い関係をstickyが表現しています。ネバネバした関係と言うのでしょうか(笑)
Slimyで「ネバネバ」を表現

次のネバネバはslimyであり、ヌメヌメというニュアンスでも使われる単語です。
slimyで「ネバネバ」
クラフトのキットで「スライミー」を知っていますか?2つの液体を混ぜるとグニュグニュとした感触のスライムができます。このスライミーは、この記事で紹介しているslimyからとったネーミングだと考えられます。
スライミーを考えると、slimyがネバネバやヌメヌメを表す言葉であることが想像できますね。かたつむりが歩いた跡もslimyです。
slimyを使った例文
では、ここでslimyの使い方を例文でみていきます。
訳)そのオフィスの床は、液体がこぼれた後、ネバネバした物質で覆われている。
訳)この柿ヌメヌメしてて、腐っちゃったようね。
訳)いくつかの食品のネバネバした食感は栄養価が高く、私たちの健康全般に有益だと言われています。
slimy textureで「ネバネバした食感」です。オクラもそうですし、長芋、なめこや海藻類もネバネバ・ヌメヌメ感覚ですね。
slimyは、他にも不誠実な行動、ずるいことを言うときにも使われる単語です。
訳)それって彼女は本当に卑劣だった。彼女とはもう話したくない。
stickyに似た英語gooey
ネバネバを表すstickyに似た単語にgooeyがあります。
最後に、stickyとgooeyの違いについて解説しましょう。
sticky vs gooey
stickyもgooey(グーイー)も「ネバネバ」を表す言葉です。それでも、gooeyのほうが柔らかいという違いがあります。
gooeyは特に食べ物が「ねばねばした・ベトベトした・どろどろした・ネチャネチャした」などの意味を持ちます。ちなみに、両方を組み合わせた”sticky and gooey”というフレーズもあります。
訳)グーイーは、柔らかく、湿っていて、粘着性のあるものを表すために使用されるインフォーマルな用語です。
まとめ
本記事では、オノマトペ「ネバネバ」を表す、以下2つの単語を紹介しました。
sticky:ネバネバしていてくっつく性質を指し、ベタベタしている不快感を表現。人間関係が粘着質であるときにも使える。
slimy:ネバネバやヌメヌメを表す言葉。触ったときに湿っていて滑りやすさを不快に感じる物質に使用。
ネバネバは他の表現もありますが、まずはこの2つを英会話に使えるようにしていきましょう。
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