皆さん英語の基礎として、様々な方法で単語学習に取り組まれていると思います。しかし、単語は覚えたのに実際の会話の中で上手く使えなかったり、英文の読解で単語は分かるのに時間が掛かり過ぎてしまったりと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、単語を知っていても英語を使いこなせないといった悩みを解決するための、collocation(コロケーション)を一緒に覚える単語学習をご紹介します。
Collocation(コロケーション)とは
collocation(コロケーション)とは、よく一緒に使われる単語の組み合わせのことで、「語と語の繋がり」や「連語」と和訳されています。ネイティブスピーカー達は、こういったよく一緒に使われる単語の組み合わせを読んだり聞いたりすると、とてもナチュラルに感じます。
一方、文法的には間違っていないはずの単語の組み合わせでも、あまり一緒に使われない組み合わせだと違和感があります。ではcollocationとはどういった単語の組み合わせなのが、実際の例を見ていきましょう。
〇 fast food(ファーストフード) | × quick food |
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〇 heavy rain (強い雨) | × strong rain |
〇 do laundry(洗濯する) | × wash laundry |
上の例の様に、〇のよく使われる単語の組み合わせと、×のように一緒には使われない単語の組み合わせがあります。この〇のようなよく使われる単語の組み合わせのことを、collocation(コロケーション)と呼びます。英語には沢山の種類のcollocationがあります。ではcollocationにはどのような品詞の組み合わせがあるのか見てみましょう。
副詞 + 形容詞 | 例: readily available (直ぐに利用できる) |
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形容詞 + 名詞 | 例: raw data (加工されていないデータ) |
名詞 + 名詞 | 例: labor of love (好きでする仕事) |
名詞 + 動詞 | 例: a bird sings (鳥がさえずる) |
動詞 + 名詞 | 例: fill the form (書類に書き込む) |
動詞 + 前置+表現 | 例: burst into tears (急に泣き出す) |
動詞 + 副詞 | 例: sleep soundly (熟睡する) |
ここに挙げたよのは一例ですが、よく使われる「言い回し」や「言い方」をcollocationとして捉えると分かりやすいと思います。
なぜCollocation(コロケーション)を学ぶのか
では、collocationの重要性についてみていきましょう。単語を学ぶ際、一緒にその単語のcollocationも覚えると次のようなメリットがあります。
collocation(コロケーション)はフレーズとして使いやすい
まず始めに、ある単語を覚える際一緒にcollocationも覚えておくと、会話の中でその単語を使いたい時フレーズが出てきやすくなります。
例えば、「罪(crime)」という単語を覚えたとします。実際に「彼は罪を犯かした」と言いたい時に、「罪(crime)」のcollocationを一緒に覚えていないと、「×he made a crime」や「×he did a crime」などと迷ってしまうかもしれません。しかし、「罪(crime)」には「commit a crime (罪を犯す)」というcollocationがあり、正しい答えは「〇he committed a crime」となります。この様にcollocation→単語の組み合わせをブロックとして覚えることで、その単語を用いたフレーズを作りやすく、会話の際に役立ちます。また、collocationを用いた表現をすることにより、よりナチュラルな英語を話すことができます。
英文の読解が早くなる
次に、collocationを覚えると英文の読解を早くすることに役立ちます。collocationを知らない場合、一単語ずつ見ながら意味を考えていかなくてはいけません。しかし、collocationを知っていれば次にくる単語を予測することができ、また単語の組み合わせ(ブロック)ごとに意味を考えることで、読解を早めることができます。
したがって、より多くのcollocationを知っていれば、その分だけ読解を早めることができます。スムーズに読解ができるようになれば、理解も深まり長文を読むことが苦痛ではなくなってくるでしょう。
Collocation(コロケーション)の学習
では、どのようにcollocationを学習していけばよいのでしょうか。先ず、覚えたい単語がある場合は、その単語のcollocationも一緒に覚えるようにすると効率的です。collocationが分からない場合は、インターネットで覚えたい単語と「Collocation」の文字を一緒に検索すると確認することができます。ぜひcollocationを用いた自身の例文を作ってみて下さい。
また、良く使われるcollocationを調べたい場合にお勧めなのが、下記のWEBサイトです。
このサイトでは、よく使われるcollocationを表で確認することができます。既に知っているものも多いかもしれませんが、特に時間や分類に関するcollocationは参考になります。また、「Collocation Quiz」は、Collocationをきちんと理解しているか自分をテストするのに最適です。ぜひ一度試してみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか、collocationを用いたより実践的な単語学習についてご紹介しました。日本語から英語に直訳すると、どうしてもうまく伝わらない英語になってしまうことがあります。これは、英語には決まった言い方、collocationがある為です。是非単語を知っていても、英語を使いこなせていないと感じる場合は、collocationにも注目してみて下さい。