仕事や生活の中でわからないことがあれば、「教えてください」と言いますよね。

英語は日本語よりもカジュアルなコミュニケーションを取るイメージがありますが、「教えてください」と英語で表現するときはシーンに応じて表現を使い分ける必要があります。

親しい間柄の人に対してはカジュアルな表現で問題ありませんが、目上の人に対してお願いをするときは丁寧な表現でなければ失礼な印象を持たれてしまいます。

そこで今回は、「教えてください」の英語表現について解説します。
基本の表現から、丁寧な言い回しまで複数の言い方を紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

「教えて」の基本表現5選

「教えて」の基本表現5選

わからないことがあった時に、「教えて」「教えてください」という英語がパッと言えると便利ですよね。

しかし、日本語では「教えて」という言葉を使うシーンでも、英語では“何を教えてほしいのか”によって使うべき単語が変わります。

そこで、「教える」を表現する英語5つとそれぞれの違いを解説します。

tell

tellは「話す」「語る」「言う」という意味のイメージが強いですが、「教える」という意味もあります。

tellのコアイメージは「相手にある内容を伝える」なので、「教える」という意味にもなるのです。ただ、tellを「教える」という意味で使うときは、時間や手順、連絡先、場所など簡単な情報を聞くときです。

Aさん
Please tell me your thoughts.
あなたの感想を教えてください。
Aさん
Please tell me the location.
場所を教えてください。

teach

teachも「教える」という意味があります。

ただ、「先生」という意味のteacherという言葉があるように、学術的・専門知識を教えてほしいときにteachを使うのがポイントです。

そのため、時間や場所、連絡先などの単純の情報を聞くときにteachは使いません。

Aさん
Please teach me how to draw the oil painting.
油絵の描き方を教えてください。

show

showは「見せる」「示す」という意味ですが、「教える」という意味で使われることもあります。

showを使って「教える」表現するときのポイントは、実演して見せてほしいときに使います。たとえば、作業の手順を実演してほしいときや、指定された場所へのアクセス方法を地図に描いて示してほしいときなどをイメージするとわかりやすいでしょう。

そのため、口頭で伝える形の教えるには使いません。

Aさん
Please show me how to get to your home.
あなたの家までの道を教えてください。(地図などで示して)

let me know

気軽な表現で、よく使われる「教えて」の表現が「let me know」です。

「let me know」は「 “わかったら”教えて」というニュアンスなので、強く教えてとお願いしているのではなく、“決まったら”“わかったら”と気軽に情報を求めているのが伝わります。

Aさん
If you are free, let me know.
もし暇があれば、教えてください。
Aさん
Please let me know your opinion.
あなたの意見を教えてください。

inform

ビジネスシーンでよく使われる「伝える」「教える」の表現がinformです。

tellよりも丁寧な印象があり、仕事に関するお知らせや連絡事項などを教えてほしいときに使います。「inform 人 of 〇〇」がよく使われる形なので、覚えておくと便利です。

ただし、丁寧な印象のある表現のため、親しい間柄の人に使うと違和感を持たれてしまうので注意しましょう。

Aさん
Please inform me of your phone number.
あなたの電話番号を教えてください。

「教えてください」の丁寧な表現3選

「教えてください」の丁寧な表現3選

「教える」の5つの英語表現について、違いを解説しました。

いままで紹介した例文では、お願いするときの定番であるpleaseを使っていますが、ほかにもさまざまな言い方があります。

そこで、ここでは丁寧にお願いするときに使える表現を使って、「教えてください」の英語を解説します。

Can you please ~・Will you please ~

「Can you ~」や「Will you ~」はお願いをするときの定番表現ですが、さらに丁寧なニュアンスを表現するときは「Can you please ~」「Will you please ~」を使います。

知り合いなど、そこまで親しくない相手に対してお願いをするときに使うとよいでしょう。

また、「Can you ~」と「Will you ~」は混同されがちですが、ニュアンスに違いがあります。

・Will you ~: “お願いを引き受ける”意思がありますかというニュアンス
・Can you ~:可能かどうかと聞くニュアンス

Aさん
Can you please tell me your schedule?
あなたの都合を教えていただけませんか?

Could you ~

「Can you please ~」よりもさらに丁寧な印象のある表現が「Could you ~」です。「Could you ~」なら、上司や目上の人に対して使っても問題ないといえます。

では、なぜ「Can you ~」が過去形になった「Could you ~」だと、丁寧な印象を与えるのかご存じでしょうか。

理由としては、現在形よりも過去形の方が、現実よりも遠くに存在するからです。
もっとわかりやすく表現するなら、「相手の立場を尊重し、距離を保つ効果」が過去形にはあります。

そのため、「Could you ~」を使って「教えてください」と伝えると、丁寧な印象になるのです。

Aさん
Could you tell me the way to the location?
その場所への道を教えていただけませんか?
Aさん
Could you teach me English?
英語を教えていただけませんか?

Would you ~

「Would you ~?」も「Could you ~?」と同じように、「Will you ~」を過去形にすることでより丁寧な印象を表現できます。

理由は同じで、過去形を使うことで「相手の立場を尊重し、距離を保つ効果」があります。

Aさん
Would you tell me your name?
あなたの名前を教えていただけますか?
Aさん
Would you show me how to use the new machine?
その新しい機械の使い方を教えていただけますか?(実演して)

まとめ

今回は「教えてください」の英語表現について解説しました。

英語は日本語よりもカジュアルな表現を使う印象があるかもしれませんが、「教えてください」とお願いするときは相手に応じて表現を使い分けることが大切です。

また、「教える」にもさまざまな単語があり、どのような情報をどのように教えてほしいのかによって、使うべき表現が変わるので注意しましょう。まずはtell・teach・show・let me know・informの5つの単語の違いについてチェックしてみてください。

ぜひ今回の記事を参考に、「教えてください」と英語で相手に質問したり、お願いしたりできるようになって、スムーズなコミュニケーションを目指してみてくださいね。