ネギトロ、鍋料理、また薬味としても、ネギは日本の食卓に欠かせない食材です。
ネギとひと口に言っても、青ネギ、白ネギ、わけぎ、アサツキなど色々な種類があります。
これらは英語ではなんて言うのでしょうか?ネギと似た食材のニラもネギの仲間なのでしょうか?カモがしょってるネギはどのネギなのでしょう?「ネギの旬はいつ?」と英語ではどう言うでしょう?この記事では、ネギとねぎにまつわる単語やフレーズを紹介します。
ネギは英語でなんて言う?
ネギを、広義では英語で「onion」といいます。スーパーで年中見かける青ネギは、英語で「green onion」といいます。青ネギとは、日本の万能ねぎのことですね。
海外のスーパーでは、日本の葱をあまり見かけません。ネギだと思ったら「わけぎ」だったという場合もあります。そもそも日本でも「わけぎ」と「ネギ」の区別がつかない、という人が結構います。これは、ネギの呼び方のルールが統一されていないためです。
ネギの呼び方のルールとは?
わけぎとネギは見かけが異なります。わけぎはネギと玉ねぎの雑種といわれている野菜で、根元の部分が玉ねぎのように丸く膨らんでいますが、ネギは根元から葉先まで真っすぐ伸びています。ネギは辛みがあるので薬味などに使われますが、わけぎは甘みがあり、ぬたなどの料理に使われます。
ただし、東日本では、株分れの多い葉ネギのことを「わけぎ」と呼んでいるため、わけぎも地方によってはわけぎでない場合があります。
Green onion is green onion, right?
訳)ネギはネギでしょ?
Looks similar but tastes different.
訳)見かけは似ているけど、味が違うんだよ
I doubt it. It tastes the same to me.
訳)そうかなあ。私には同じ味に思えるけど
Why don’t you eat some zinc? I hear it develops a sense of taste.
訳)亜鉛を食べたらどう?味覚が発達するらしいよ
You’re so mean.
訳)意地悪ね
長ネギは英語でなんて言うの?
鍋料理などに欠かせない長ネギ(白ネギ)は、「Japanese leek」や「green onion」といいます。青ネギと変わらないじゃないか、と思われますよね。
でも、海外では日本の白ネギは売っていませんから、仕方ないのかも知れません。日本でも最近手に入るようになったリーキとも少し違いますからね。日本の長ネギについて英語で説明する場合は、「green onion」や「Japanese leek」を使いましょう。
日本で見かけるネギ、実際は何種類あるの?
日本のネギは「青ネギ」と「白ネギ」ですが、実際はたくさんの種類に分かれます。
ネギは中国大陸から平安時代に伝えられたとされる野菜で、現在日本では24の都道府県で68種類、品種では500ものネギが育てられています。さすが日本の食卓に欠かせないネギですね。ここでは、農林水産省の公式ホームページで公開されている代表的なネギ3種類の特徴を紹介します。
【加賀群】 白ネギ(根深ネギ) |
・北海道や東北、北陸などで栽培される越冬率の高いネギ
・白い部分が太いのが特徴 ・下仁田ネギなどはこの種類 |
【千住群】
白ネギ(根深ネギ) |
・年間を通して関東地方を中心に出回る品種
・加熱すると甘みが増すのが特徴 ・市販されている白ネギはだいたいこの種類 |
【九条群】
青ネギ、葉ネギ |
・気温の変化に強く年間を通して栽培される品種
・緑色部分が長く、やわらかで辛みが少ないのが特徴 ・九条ネギなどはこの種類 |
参考:農林水産省公式サイト「ネギの3大品種」
日本が原産地の野菜ってあるの?
これまで何度か野菜を取り上げていますが、どの野菜も海外から伝わったものばかりでした。日本が原産地(あるいは原産地のひとつ)とされている野菜はあるのでしょうか?
気になって調べてみたところ、うど、せり、山椒、わさび、三つ葉、自然薯などは、日本が原産地の野菜であることが分かりました。昔の人は野菜不足だったのでは?と勝手に心配しておりましたが、そんな必要はなかったようでホッとしました。
ニラは英語でなんて言う?ニラとネギは同じ単語?
見かけはネギに似た「ニラ」。餃子やレバニラ炒めに欠かせないニラは、英語で「garlic chive」とか「Chinese chive」といいます。「garlic chive」は、ニンニクに似た味から何となく連想できますね。ニラは「Chinese leek」と呼ばれることもありますが、日本人の感覚だと「leek=長ネギ」だと思ってしまい、違和感があるかも知れません。
ちなみに「レバニラ炒め」は英語で「Stir-fried liver and garlic chives」といいます。
What’s wrong? You look tired.
訳)どうしたの?疲れてるみたいだけど
I’m still tired from working too much lately.
訳)最近、仕事が忙しくて疲れが抜けないんだよね
In that case, I’ll make some stir-fried liver and garlic chives for you.
訳)それならレバニラ炒めを作ってあげる
Oh, how sweet of you!
訳)やっさしー!
green onionとspring onionの違いとは?
「green onion」と「spring onion」の違いは、アメリカ英語とイギリス英語の違いです。
イギリスでは「spring onion」と呼ばれていることが多いですが、実際にイギリスのスーパーで売られているのは厳密には万能ねぎに似た「わけぎ」だったりします。
いつもネギを食べている日本でもネギの呼び方が統一されていないわけですから、海外で厳密にネギを区別することは難しいでしょう。海外でネギを探す時は結構苦労します。
When is the season for leeks?
訳)ネギの旬っていつなの?
It is from late fall to early spring.
訳)晩秋から春先の間だよ
So they are an essential part of nabe dishes.
訳)だからネギは鍋料理に欠かせないのね。
「scallions」って何?これもネギ?
「scallion」とは、「ネギ」のことです。よく英語のレシピで使われるイメージがありますね。
海外で売っているネギは、万能ねぎではなく、「わけぎ(ネギと玉ねぎの雑種の方)」であることが多いので、「わけぎ」や「葉タマネギ」を「scallion」と呼ぶと考えた方が良いかも知れません。ちなみに葉タマネギは、そういう品種があるのではなく、玉ねぎが育ち切る前に収穫する野菜です。
長ネギよりやわらかくて甘い葉と、新玉ねぎより甘くやわらかい肉質の両方を楽しめますから、機会があればぜひ食べてみてください。
「鴨が葱(ネギ)を背負ってくる」の意味とは?
鴨とネギは非常に相性が良いため、鴨鍋にはネギが欠かせません。鴨が葱を背負ってやって来たらすぐに鴨鍋が始められる、という「自分にとってとても都合が良いこと。良いことが重なる」という意味があります。
英語で表現する場合、直訳では「a duck that came carrying green onions(葱を背負って来る鴨)」となります。他に、「Turkeys voting for Thanksgiving. (感謝祭に投票する七面鳥)」という言い方もあります。
これは、感謝祭には七面鳥の丸焼きが定番なのに、自分から参加しに(焼かれに)来る、という意味ですね。日本語の「鴨が葱を背負ってやって来る」について説明することがあったら、これらの英語表現を併せて説明すると分かってもらいやすいですよ。
まとめ
今回は「ネギ」とネギにまつわる単語やフレーズを紹介しました。ネギは、日本ほどたくさんの種類が売られていませんから、同じ単語を使うものも結構あります。
英会話でよく感じるのは、「日本人は完璧を求めすぎる」ということです。間違えるのを恥ずかしがってしまう人がすごく多いんですよね。間違いを気にせず、どんどん会話してみましょう。英会話は、英語を話すことに慣れることが大切です。Go for it!