オンライン英会話は、安価に、手軽に英会話レッスンを受けられる優れたサービスです。
しかし中には「オンライン英会話を実践してるけど、なかなか英語が上達しない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、オンライン英会話をより効果的に活用して、英語を上達させるためのコツを紹介します。
オンライン英会話の効果的な活用方法
オンライン英会話を使って、英会話力を上げる効果的な方法には、以下のコツがあります。
- 目的意識を持って取り組む
- オンライン英会話をメインの学習方法にしない
- テーマを持って、予習に力を入れる
順番に見ていきましょう。
1.目的意識を持って取り組む
オンライン英会話は、目的意識を持って取り組むことで学習効果を増します。
なぜなら、達成するべき目的に向かって意識が集中するからです。
例えば、子どもを東京大学に入学させたい親が、「たくさん勉強をしなさい」と言うのは効果的でしょうか?
もちろん、勉強が得意、勉強が好きな子どもたちの一部は、それで合格する子もいるでしょう。
しかし、そんな子はごく一部です。
本当に効果的なのは、「東京大学に合格するために、まずは共通試験(センター試験)で80点を取れるようになろう」という明確な目的意識があることです。
そうすると、目の前の具体的な目標に向かって頑張れます。
英語学習でも同じことが言えます。
例えば英会話ができるようになりたいなら、「単語じゃなくて、文章で話せるようになろう」や「相手の英語を正確に聞き取れるようになろう」といった目的意識があることで、初めて効果が出ます。
以上のことから、オンライン英会話も目的意識をもって取り組むことで効果的に活用できると言えます。
2.オンライン英会話をメインの学習方法にしない
オンライン英会話はメインの学習方法にしない方が効果的です。
なぜなら、オンライン英会話は他の英語学習と合わせることで、最大の効果を発揮するからです。
例えば、外国語を学ぶプロセスを研究している分野である「第二言語習得論」では以下のことがわかっています。
- 英語のテレビ番組を観る”だけ”では、英語力は向上しない
- 英会話”だけ”を練習すると、間違った(ブロークンな)英語が身についてしまう
まず、子どもに英語のテレビ番組を観せても、英語力の向上は見られなかったことがわかっています。
つまり、どれだけ英語をシャワーのように浴びても、”それだけ”では英会話力の上昇には期待が薄いということです。
逆に、英会話だけをずっと練習していると、間違った英文が定着してしまい、正しい英語を話せるようにならないこともわかっています。
オンライン英会話をメインの学習方法にしてしまうと、こうした「聞くだけ、話すだけ」の学習方法に偏ってしまいがちです。
これについて、言語学者の白井恭弘氏は自身の本「外国語学習の科学 第二言語習得論とは何か」で以下のように述べています。
言語習得に必要な最低条件は「インプット」+「アウトプットの必要性」ということになります。
アウトプットの必要性さえあれば、頭の中でリハーサルをすることによって、話せるようになる、という仮説が立てられます。
たとえば、毎日メジャーリーグの野球の英語の試合を英語で見ていても、それについて話したり、書いたりすることがなければ、なかなか野球で必要な英語表現は身につきません。
英会話喫茶などに通う、インターネットでチャットをする、など。また、インプット教材を聞いたり読んだりしたあとに、その内容について何か外国語でコメントをするのも効果的でしょう。
このようにアウトプットの機会を増やす中で、頭の中で外国語でリハーサルをするようになれば、しめたものです。
出典:岩波新書 外国語学習の科学 第二言語習得論とは何か
つまり、アウトプット(英語を話したり、書いたりすること)をする機会を持つことで、「読んだ、聞いた英語」を効果的に定着させることができるということです。
そして、その「アウトプットの機会」として、オンライン英会話はピッタリだと言えます。
- 「聞くだけ、話すだけ」では効果を得られない
- アウトプットの機会を持つと、読んだ英語、聞いた英語を効果的に英会話に活用できる
以上の2点から、「オンライン英会話は、メインではなく”アウトプットの機会として」導入するのが効果的だと言えます。
3.テーマを持って”予習”に力を入れる
テーマを持って”予習”に力を入れることで、効果的にオンライン英会話を使えます。
なぜなら、オンライン英会話の講義を「アウトプットの機会」にすることで、予習した内容が定着しやすいからです。
「インプットと、アウトプットの機会」の効果の高さは前項でお伝えしたとおりです。
「今日学んだ”コレ”を、今日のレッスンで使ってみよう」という意識が働けば、予習で学ぶ内容も頭に入りやすいというわけですね。
このように、目的意識を持って、オンライン英会話を「アウトプットの機会」として、予習した内容を発揮する場にすることで、非常に効果的な活用ができると言えます。
オンライン英会話は初心者でも効果あり?なし?
オンライン英会話を始めたは良いものの、結果が出る前に挫折してしまう人は多いです。
中でも英語初心者がオンライン英会話に挫折しやすいポイントは、主に以下の要因が挙げられます。
- 講師の言っていることが聞き取れず、会話が成り立たない
- レッスンの効果を感じられない
しかし↑に挙げた挫折の原因は、前項でお伝えした「オンライン英会話の効果的な活用方法」を導入することで回避できます。
あらかじめ予習をしていくことで「この話をする。この表現が使われる。」とわかれば、「聞き取れなくて会話が成り立たない」は回避できます。
また、レッスンの効果も、「目的意識を持って取り組む」こと、そして「オンライン英会話以外の、メインの学習を持つ」ことで、焦点がわかりやすくなり効果を感じやすくなります。
以上のことから、初心者でもオンライン英会話の効果を高く感じることは十分できます。
習慣化することが英語を習得するコツ?
英語を習得する大きなコツとして「習慣化」が挙げられます。
英語の習得は、他の科目と比べても特に時間がかかるものの一つとして挙げられるからです。
人間の脳は、新しいことを学ぶのに大きな「意志力」を使います。
この「意志力」を消費することで、三日坊主などの挫折が起こるわけですね。
しかし、英語学習を「習慣化」することで、「歯を磨かないと気持ち悪くて眠れない」と同じ状態を再現することができ、「意志力」に頼らずに勉強を継続させられます。
前項でお伝えした、「英語を勉強して、オンライン英会話でそれを発揮して、成果を実感する」ことがひとつのサイクルになれば、「難しい」と言われる習慣化も自然と身につきやすいでしょう。
「成長を確認できるワンサイクルを得ることで、習慣化をしやすい」ことも、オンライン英会話を導入する大きなメリットだと言えるでしょう。
まとめ
この記事では、オンライン英会話を上手に活用するコツについて以下の点からお伝えしました。
- オンライン英会話は、メインではなく、「アウトプットの機会」として使うと効果的
- 初心者でも、予習に力を入れる、目的意識を持ってオンライン英会話を実践することで高い効果を期待できる。
- 「勉強する→オンライン英会話で発揮する→成果を実感する」をワンサイクルにすることで、習慣化を促せる
オンライン英会話は、正しく導入すれば初心者から上級者まで楽しく学ぶことができます。
特に、「学ぶ→発揮する→成果を実感する」のサイクルを、最も手軽な金額、方法で導入できるのは大きな強みです。
ここでお伝えした内容が、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。