今回のテーマは「部署」です。英語で部署を表現する際、どのような言い方が適切なのか、詳しく解説していきます。
また、「総務部」や「人事部」などの具体的な部署名や、「社長」や「部長」などの役職名の言い方についても、一覧形式で紹介していきます。
ビジネスで英語を使う機会のある人にとっては有益な内容なので、ぜひ参考にしてください。
それでは、早速始めていきましょう!
「部署」は英語で何て言う?
会社などの組織で「部署」を表す際、英語では “department”、”division”、”section” などが使われます。
まず department は、分解すると「de-(離れた)-part(部分)-ment(であること)」となり、便宜上分けた組織の部署を表します。
続いて division を分解すると「divi-(分ける)-sion(こと)」となっていて、department と同様、組織上で分類された各部署を表します。
そして section も「sect-(切り分ける)-ion(こと)」が原義なので、組織内部で業務ごとに分けられた部署を表します。
以上のことから、department、division、section の3語は成り立ちを含めてほとんど同じことがわかります。実際、部署名にどれを使うかは各国各社で好みが分かれていて、統一されたルールはありません。
そのため、部署について英語で説明するときは、これら3つのうち好みのものを使えばよいでしょう。
「事業部」「部署」「課」は英語で訳し分ける?
日本語には組織を分ける単位として「部署」のほかに「事業部」や「課」がありますが、英語ではこれらを厳密に分けることはあまりありません。
日本の場合、基本の組織分類を「部署」、その中にある小さな分類を「課」、複数の部署をまとめ上げたものを「事業部」と名付けることが一般的です。
英語の場合、divison が「事業部」、department が「部署」、section が「課」に相当しますが、この通りに分けられているとは限らず、各国各社でルールは様々です。
そのため、英語では「事業部」「部署」「課」を厳密に分けて考えず、それぞれ類語の1つくらいの認識に留めておくことをおすすめします。
In our company, we classify the organization in the order of divisions, departments, and sections.
訳)うちの会社では、事業部、部署、課の順に組織が分類されているよ。
In our company, the largest category is ‘department,’ actually.
訳)うちの会社は一番大きい括りが部署(department)だな。
I see, the classification rules vary from company to company.
訳)なるほど、会社によって分類ルールが違うんだね。
「部署」の英語での略称は?
部署を英語で表す際、以下の略称が使われることもあります。
- Dept.(department の略称)
- Div.(division の略称)
- Sect.(section の略称)
会話で略称が使われることはないので、発音を気にする必要はありません。しかし、部屋のネームプレートに使われたり、書類やメールでのやり取りで使われたりすることが多いので、それぞれの意味は覚えておくとよいでしょう。
なお、日本では文書だと「会社名、部署名、氏名」の順で書きますが、英語では「氏名、部署名、会社名」の順で書くのが一般的です。
住所なども同じルールなので、この機会にぜひ覚えておきましょう。
「総務部」や「人事部」など、よくある部署の名前を英語で何て言う?
ここでは、「総務部」や「人事部」などといった、多くの会社で採用されている部署の名前を、英語で何と言うか、一覧で確認していきます。
総務部 | General Affairs Department |
経理部 | Accounting Department |
人事部 | Human Resources Department
(HR Department) |
法務部 | Legal Affairs Department |
監査部 | Audit Department |
広報部 | Public Relations Department |
営業部 | Operations Department
(Sales Department) |
企画部 | Planning Department |
マーケティング部 | Marketing Department |
研究開発部 | Research and Development Department |
品質管理部 | Quality Control Department |
商品管理部 | Product Management Department |
IT部 | Information Technology Department |
お客様サポート部 | Customer Support Department |
海外事業部 | International Operations Department
(Oversea Department) |
ここでは、それぞれの部署名には department を使っていますが、実際は division や section が代わりに使われるケースもあります。
表記の傾向やルールは会社によって異なるので、それぞれの会社の分け方に合わせて表現するのがよいでしょう。
I have transferred to the General Affairs Department as of April 1.
訳)4月1日付で総務部に異動になりました。
「社長」や「部長」などの役職は英語で何て言う?
ここまで「部署」を英語で何と言うかを確認してきましたが、英語圏は個人主義なところが多いこともあり、所属部署より役職で相手を判断するシーンが多いです。
ここでは、「社長」や「部長」などのよくある役職名を英語で何と言うか、一覧で確認していきましょう。
社長 | President |
副社長 | Vice President |
会長 | Chairman(Chairperson) |
代表取締役 | Executive Director |
最高経営責任者 | Chief Executive Officer(CEO) |
最高執行責任者 | Chief Operating Officer(COO) |
最高財務責任者 | Chief Financial Officer(CFO) |
最高情報責任者 | Chief Information Officer(CIO) |
最高技術責任者 | Chief Technology Officer(CTO) |
部長 | Department Manager |
課長 | Section Manager |
係長 | Unit Manager(Deputy Manager) |
人事部長 | Human Resources Manager |
販売部長 | Sales Manager |
総務担当者 | General Affairs Officer |
店長 | Store Manager |
支店長 | Branch Manager |
傾向としては、CEOやCOOなどの責任者を表す際は “officer” がよく使われます。また、部長や店長などの「○○長」の場合は、”manager” を使用するケースが多いです。
しかし、部署や課などのルールと同様、それぞれに明確に決まったルールがあるわけではないので、会社によって役職名が若干異なることを覚えておきましょう。
I’m the President, CEO, COO, and CIO.
訳)私は社長、兼最高経営責任者、兼最高執行責任者、兼最高情報責任者です。
Well, that’s a lot of concurrent roles, isn’t it?
訳)いやいや、兼任し過ぎでしょ。
Another name for it is a sole proprietor.
訳)またの名を、個人事業主とも呼ぶ。
That sounds like a scam.
訳)それは詐欺だわ。
まとめ
今回は「部署」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
部署は英語で “department” や “division”、”section” などで表されます。最も一般的なのは department ですが、それぞれほぼ同じ意味で使われるので、迷ったときは各社のルールに沿って使うとよいでしょう。
今回ご紹介したことを参考に、色々な部署名や役職名を英語で表現してみてください。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!