駅に到着した、デリバリーの到着を待っている、このように「到着」という言葉がよく使われます。
英語でも到着に当たる表現が使われることは頻繁にあります。その定番表現にはarriveとreachがありますが、これらの意味を理解した使い分けはできますか?
この記事では、生活の英会話に使える「到着」関連の英語を紹介しましょう!
「arrive」の意味は?
まずは、到着の英語ひとつ目の「arrive」の意味から紹介します。arrive(アライヴ)は中学で学ぶ英単語であり、皆さんにとっても馴染みがあるのではないでしょうか?動詞の変化はarrive-arrived-arrivedになります。
arriveの意味を紹介
arriveは”自動詞”であり、以下の意味を持ちます。
- 到着する
- 着く
- 届く
- 着信する
- (捜査官などが)現場入りする
arriveの定義を紹介
arriveの定義を辞書Cambridge Dictionaryから紹介します。
「to reach a place, especially at the end of a journey」
(特に旅の終わりに、ある場所に到達する)
arriveを理解するため、さらに例文も引用してみましょう。
We arrived in Prague later that day.
訳)その日遅くにプラハに到着しました。
arriveは”特に旅の終わりに、ある場所に到達する”という定義でした。この例文では、自宅からチェコのプラハへ向かいましたが、プラハがその日の最終目的地だったことになります。
もうひとつ例を紹介します。
What time does the mail usually arrive?
訳)郵便物は通常、何時に着き(届き)ますか?
こちらの主役はmail(郵便物)であり、それが最終的に配達される時間を聞いています。手紙や小包が旅をして、その旅の終わりが宛先であり、そこに到着するイメージで捉えましょう。
これらがarriveの意味と使い方になります。
引用:Cambridge Dictionary”arrive”
「reach」の意味は?
次に、到着の英語ふたつ目の「reach」の意味に話を進めていきましょう。reachも中学生で学ぶ英単語であり、某歯ブラシの商品名にもなっているのでわりと馴染みのある言葉でしょう。
reachの意味を紹介
辞書でreachを調べると以下の意味を持っていることがわかります。特に、本記事で紹介する”到着”に関連するもの中心に以下紹介します。すべて”他動詞”になります。
- (目的地に)達する・到着する・至る
- (目標物に)手が届く
- (郵便物などが〜に)配達される
- 手を伸ばしてモノを渡す
- 影響が〜に及ぶ
- 〜に手を差し伸ばす・差し出す
- (数値などが〜に)達する
- (人などが)〜歳になる
reachには様々な意味があり、使いこなすと英会話に便利なことが分かりますね。
某歯ブラシの商品名も、奥歯まできちんと届いて磨けるというコンセプトからのネーミングということでしょう。
reachの定義を紹介
reachの定義もCambridge Dictionaryから紹介します。
「to arrive at a place, especially after spending a long time or a lot of effort travelling.」
(特に長い時間または多大な労力を費やして旅した後、ある場所に到着すること)
この定義に当たる例文をみてみましょう。
We won’t reach Miami until five or six o’clock.
訳)マイアミには5時か6時までには到着しません。
定義にある”多大な労力”を費やしていても、6時に着くことは不可能といった状況のためにreachが使われています。
引用:Cambridge Dictionary”reach”
arriveとreachの使い分けポイント解説
ここまで、arriveとreach、それぞれの意味と定義を紹介しました。
それでは、2つの表現の違いはどのような点なのか、使う場合のニュアンスの違い、そして文法的な違いについてまとめた形で解説しましょう。
arriveとreach – ニュアンスの違い
まず、ニュアンスの違いです。どちらも到着する・着く、また届くという共通した意味を持っています。何が違いなのでしょうか?
違いのポイントは、その最終地点までどれほど努力が必要か、苦労してたどり着くかという点になります。
arrive → 苦労がそれほどなくても到着するとき
reach → 努力や苦労をした上で到着するとき
例えば、プラハが目的地の旅行で考えてみましょう。
物理的な時間はかかるとしても無事プラハへ到着すればarrive、飛行機を乗り遅れて次の便の手配をしてやっとのことでプラハに着いたような大変な移動であればreachです。
この点を押さえ理解することで、2単語の使い分けができます。
arriveとreach – 文法的な違い
もうひとつ、文法の違いについても触れておきましょう。
arriveとreachの定義を紹介しましたが、英文であることにお気づきになりましたか?
arriveの定義には”to reach a place”、reachの定義は”to arrive at a place”となっている点です。
それぞれの言葉に一方の単語が使われています。そこも面白いのですが、もう一点知っておくべきことが隠されています。
2つのフレーズから、違いを見つけてください。
to arrive at a place
to reach a place
間違い探しのようですが、この違いとは”at”が入っているかどうかです。なぜ、atが入るか入らないかというとこれはarriveは自動詞、とreachは他動詞という点がキーになります。
動作の対象(目的語)を必要とせずにそれだけで意味が成り立つ自動詞、目的語を必要とする動詞が他動詞です。
My parents arrived.
My parents reached their home.
このような感じですね。
なおかつ、arriveを使いながら到着した場所も加えたい場合には、定義で紹介した英語フレーズ”to arrive at a place”のように前置詞(at)を後につけることで伝えることができるのです。
これらがarriveとreachの使い分けのポイントです。
皆さん次に進むご準備ができたと思いますので、ここからは例文とともに英会話で使えるフレーズをみていきましょう。
「到着する」の英語を紹介
さっそく、◯◯に到着するというときの英語です。
日常の英会話では、arriveやreach、そしてget toもネイティブがよく使う単語になります。
arriveやreachで「到着する」
We’ll arrive in your office by 3 p.m.
訳)午後3時までに御社のオフィスに到着します。
My boss reached the office after he was stuck in traffic.
訳)上司は渋滞に巻き込まれた後、オフィスに到着しました。
get toで「到着する」
getは本当によく使われる単語です。getのコアイメージは、何かのアクションによって自分のものにすることになります。get toのフレーズで”到着する”になります。
It takes 2 hours by train to get to Kyoto station.
訳)京都駅までは電車で2時間かかります。
京都駅に到着するには自分で電車に乗り、2時間かけて到着するというニュアンスです。
「着く」の英語表現
もうすぐ新幹線が仙台駅に着く、この飛行機はあと1時間でロンドンに着く、このように「着く」という言葉は頻繁に使います。到着と同じ意味ですので、ここでも基本arriveを使って表現することができます。
arriveで「着く」
We arrived at a hospital.
訳)私たちは病院に着いた。
The Shinkansen will arrive at Sendai station in 15 minutes.
訳)新幹線は15分で、仙台駅に着きます。
My Japanese friend took a taxi after he arrived at Heathrow airport.
訳)日本人の友人はヒースロー空港に着いた後、タクシーに乗りました。
「家に着く」の英語表現
外出した後に家に戻ってくることを”家に着く”と言いますね。どのような人でも使うこのフレーズを最後に紹介しましょう。
get homeで「家に着く」
arriveやreachでも家に着くことを表現できますが、ネイティブが使うフレーズはget homeです。
Can you please let me know what time you get home so that I can start cooking?
訳)お料理を始めたいから、何時に家に着くか教えてもらえる?
家に着くとは、外から家に到着する(get)ことです。
着く時間がわかれば、すぐに食事できるように準備をすることができるという会話になっています。
似たフレーズgo homeとは?
get homeに似た表現にgo homeがあります。こちらは家に帰るというニュアンスになります。get homeは他人でも家にくる人に使えるところ、go homeは家族が使うフレーズになります。
まとめ
- arrive → 苦労がそれほどなくても到着するとき
- reach → 努力や苦労をした上で到着するとき
本記事は”到着する”や”着く”の定番表現であるarriveとreachをメインに紹介しました。今後、その場その場でどちらかな?と迷うことがなくなれば幸いです。