荷物の発送で壊れやすいものに”fragile”と書かれたステッカーが貼られることがあります。しかし、fragileは人に対しても使える英語ということを知っていますか?

この記事では、知ると便利な表現fragileを紹介します。fragileの意味やスラング表現など、この機会に使える表現をひとつ増やしましょう。

fragileの意味と使い方

fragileの意味と使い方

さて、fragileですが「壊れやすい」の意味でモノに対してよく使われる形容詞です。しかし、fragileは実はそれ以外の意味を持っています。

fragile2つの意味と使い方

以下がfragileの2つの意味になります。それぞれの意味を使った例文もあわせて紹介しましょう。

1. モノが壊れやすい・割れやすい・もろい

ひとつ目の意味は、ある物体が「壊れやすい・割れやすい・もろい」です。別の言い方にすると、簡単に損傷したりかけてしまうといったことになります。

Aさん
Be careful with that vintage ceramic plate, it’s very fragile.
訳)ヴィンテージの陶器のお皿に気をつけてね、とっても壊れやすいですから。

この例文は、壊れるという意味のfragileの分かりやすい使い方になっています。私たちの生活にも壊れやすいもの、割れやすいアイテムが身の回りに多くあり、子どもに気をつけてと注意することがあります。Be careful, it’s easy to break.(気をつけて、それ壊れやすいよ)でもOKですが、fragileを使うと、一発で脆い(もろい)ことが相手に伝わります。

加えて、2つの国の外交関係がfragileと言えば、それは脆弱な関係にあることを指しますし、骨がもろいと言いたいときにもfragileが使えます。

2. 人が身体的・精神的に弱い

2つ目の意味は人が対象になり、身体的または精神的に弱い状態を表します。従って、気が弱いといった性格、また虚弱体質だったり健康状態が悪い場合にもfragileを使うことができます。

Aさん
I’m worried that my mother is now fragile after her operation.
訳)母が今、手術後で弱くなっていて心配です。

術後だけでなく、風邪などでも健康状態が悪くなっていればfragileが使えます。このことからも、弱っている自分の状態を表せるためfragileが使えると日常会話に役立ちます。

Aさん
My boyfriend is very kind but has quite a fragile personality. It’s no wonder he doesn’t have any confidence in himself.
訳)彼はすごく優しいんだけどとても気弱な性格なの。自分に自信がないのも不思議じゃないのでは?

優しいだけにもろい性格の人っていますね。反対に気が強くてデリケートさに欠ける人もいますし、人の性格はどれがベストということはないでしょう。

フラジャイルの意味と語源

ここまでフラジャイルfragileについて、その意味を紹介しました。物や人、関係性などが脆いケースに使えるのがフラジャイルです。

フラジャイルの語源

ここで、フラジャイルの語源も簡単に紹介します。
fragileはそもそもラテン語で「壊す」の意味を持つfrangoが由来です。その後、壊すの意味のfrac/fraに「関する・特有の」であるileが組み合わされ、英語fragileになります。
このことから、fragileのコアイメージが「壊れやすい」であることに納得しますね。

fragileの読み方

fragileの読み方はカタカナにすると、イギリス英語でフラジャイル、アメリカ英語でフラジャルのように発音します。

tomatoの発音はアメリカ英語ではトメイトウのところ、イギリスではトマートゥとするように、日本語のカタカナ読みはアメリカ英語よりイギリス英語に近いものがあります。fragileの場合も同様です。

fragileステッカーの意味

ところで、海外からの荷物に”fragile”というシールが貼られていたという経験はありませんか?

「割れモノ」を表すステッカー

”fragile”とステッカーが貼られていれば、それは「割れモノ注意!」という意味です。発送物だけでなく、フラジャイルステッカーが貼られることがあります。

Aさん
The air company staff at the check-in counter at the airport put a “fragile” sticker on my suitcase.
訳)空港のチェックインカウンターで、航空会社のスタッフが私のスーツケースに「割れモノ」ステッカーを貼りました。

海外から日本に帰国時には外国で買ったワインボトルなどをスーツケースに入れることがありませんか?空港カウンターで割れやすいものが入っていることをスタッフに伝えると、fragileというシールを貼ってくれます。fragileと書かれたことで、その荷物が壊れやすいということが関わるスタッフ全員に伝わります。

逆に、自分の荷物に壊れものがあって心配なときには”Can you please put a fragile sticker on my ◯◯?”(◯◯に、割れモノステッカーを貼ってもらえますか?)と、自らお願いしてみましょう。

別の「壊れやすい」英語表現3選

ここでは「壊れやすい」の別の表現を3つ紹介します。

breakable

breakableは「壊れやすい・割れやすい」に加え「破れやすい」の意味を持つ形容詞、また名詞で「割れ物・壊れやすいもの」です。breakableは基本、モノに対して使われる表現です。

Aさん
I was asked by a staff member whether I have anything breakable in my bag.
訳)スタッフの人に、カバンのなかに何か壊れやすいものが入っていないか聞かれました。

weak

fragileにとても似た意味を持つ単語にweakがあります。weakにも「弱った・元気のない」、また臓器機能が「弱った」、性格的に「意思が弱い」といった意味があります。
2つはとても似ている単語ですが、fragileは壊れやすい、そしてweakは負担のかかる作業をするパワーが不足しているというニュアンスの違いがあります。

delicate

delicateは日本語でもデリケートとして馴染みのある言葉でしょう。delicateにも物が「壊れやすい」や、身体が「弱い・虚弱な」などの意味があります。虚弱な状態とは、不調で病気にかかりやすいことを言います。

Aさん
I heard that she is in a delicate state of health.
訳)彼女の健康状態が虚弱だと聞いたんです。

fragileの意味 – イギリスのスラング

fragileの意味 - イギリスのスラング

さて、fragileには主に2つの意味があることを紹介しました。しかし、イギリスで使われるスラングとして3つ目の意味を持っています。

イギリスならではのスラングfragile

イギリスにはパブ文化があり、平日も週末もパブで楽しく過ごします。ビールを愛し、UK Beer Reportというリポートもあるほどです。
さて、パブで飲むことが好きなイギリスに住む人たちに使われるスラングがあります。飲み過ぎた翌日、気分が少し悪くなったり疲れたという意味でfragileが使われるのです。

Aさん
I’m feeling a bit fragile this morning after I went to the pub last night. I’ll get some water.
訳)昨夜パブに行ったので、今朝はちょっと気分が悪いな。水とってくるわ。

ですので、外国人がfragileと言ったら、体調が悪いのか飲み過ぎで気分が悪いのか見極めが必要ですね。

i am fragileの意味

最後に、英語フレーズI am fragileの意味や使い方を紹介します。

I am fragile

もし、誰かが”I’m fragile”と言ってきたら、それはどのような意味なのでしょう。このフレーズは身体的または精神的に弱い、か弱い、デリケートであることを言います。
この意味についてはfragileの2つ目で解説しましたので、もう一度お読みくださいね。

Aさん
Hi, how have you been?
訳)どうも、元気だった?
Bさん
There have been so many things happening to me, such as breaking up with my boyfriend and not passing the exam. Now I feel quite fragile.
訳)彼と別れたし、試験に合格しなかったとか、たくさんのことが起こったの。精神的にとっても弱ってる。

 

Aさん
I’m sorry. It seems the best way to stop feeling fragile is to get active.
訳)そうなんだね。弱っていることを止める最善の方法はアクティブにすることらしいよ。

まとめ

fragileは人や物が「壊れやすい」ことを表す表現です。万が一、配送された荷物にfragileとあってももう意味が分かりますね。イギリス好きな方には、飲み過ぎの翌朝の気分の悪さにもfragileが使われることを紹介しました。
筆者も、第二道場(稽古の後のパブ)で飲み過ぎて調子が悪いときには今度fragile使ってみます(笑)