「加工」というと、名詞ではあってもモノの名前ではないのでイメージがしにくい単語ですよね。これを英語にするとしたらどのような単語を使うのでしょうか。一見すると難しい言葉に思えますが、実は私たちの身近に「加工」は存在します。スマホで撮った写真を加工するのはもはや当たり前となっている時代ですし、加工食品なしで暮らしていけるでしょうか。このように、「加工」という言葉が入った英語もご紹介していくのでまとめて覚えてしまってくださいね!

食品加工ならprocessing

食品加工ならprocessing

一般的な「加工」と言えばProcessingです。食べ物の加工について言われることが多く、動詞はProcessです。プロセスとカタカナにすると普段から使っている単語になりますが、これは「加工」ではなく「過程」という意味で使われているので日本語のイメージは一旦捨てた方が良いでしょう。

では、このProcessやProcessingを使った単語には他に何があるのか、以下で少し見てみましょう。

  • 「加工時間」:processing time
  • 「加工精度」:processing accuracy
  • 「加工費」:processing cost
  • 「加工順序」:sequence of processing

一般的な加工に対しての単語ですから、結構幅広く使えるものとなります。ただ、写真加工などの場合はまた違った単語を使うので、ここでは果物や野菜の加工などをイメージしてみてください。

上記で使われている単語のうち、難しそうなのはAccuracyとSequenceですかね。Accuracyは「精度」という意味で、丁寧で間違いがない様子を表します。Sequenceは「一連の流れ」という意味で、フィギュアスケートの解説者が使っていたりします。「映画のあの一連のシーンが好きなんだ」と言いたい時にも使えます。

ちなみに辞書を引いてみても、「加工」にはProcessingという言葉が当てはめられていました。以下に辞書の内容を載せておきます。

かこう  加工
processing

  • 加工する process 《fruit and vegetables》
  • 加工チーズ processed cheese
  • 加工業 the processing industries
  • 加工業者 a processor
  • 加工工場 a processing plant
  • 加工食品 processed foods
  • 加工賃[費] processing charges [costs]
  • 加工品 processed goods

「加工する」という動詞のところが、「process 《fruit and vegetables》」となっているのが特徴的ですね。このころからもやはり果物や野菜を加工する時はProcessを使うとわかります。

他にも、加工チーズが「processed cheese」になっていることからわかるのは、「加工された」チーズというように受動態で表現することです。Processedは過去分詞で、チーズが何かを加工したのではなく、加工されたのがチーズであるという表現になっています。これは「加工食品 processed foods」や「加工品 processed goods」でも同じことが言えます。

逆に、過去分詞形ではなくing形が使われているのが「加工業 the processing industries」、「加工工場 a processing plant」、「加工賃[費] processing charges [costs]」です。これらは、加工されている側ではなく加工している側であり、受け身ではないという意味です。

Aさん
Do you go to the supermarket from now?
訳)今から買い物行くの?
Bさん
Yes. You want something?
訳)うん。何か欲しいの?
Aさん
Can you buy some processed cheese?
訳)プロセスチーズ買ってきてくれない?

写真加工に使う英語は?

写真加工に使う英語は?

食品加工に使う英語はProcessingでしたが、写真加工に使う「加工」は英語が複数あります。ひとつにまとめられないので、それぞれの単語の意味、ニュアンスをピックアップしていってみてくださいね。

touch up

Touch upは写真を軽く加工する時に使う単語です。本格的にガッツリ加工するニュアンスは少なく、どちらかというと素人でもサッと色彩を明るくしたりする程度の加工に使われてたりしますね。

Instagramは写真投稿に特化したアプリですが、加工方法はかなり簡単です。写真を明るくするだけでその写真の印象は一気に良くなりますし、色彩を上げれば色鮮やかな写真ができます。紅葉の写真や空の写真も、この2つの加工をいじるだけでとんでもなく素敵な写真になってしまうので、加工による技術のすごさがわかります。

写真加工なら、メルカリなどのモノを売るアプリでも採用されており、他のアプリで加工しなくても、フリマアプリ内で写真加工ができるように設定されていたりします。アプリをたくさん使わなくて良いので便利ですよね。

edit

Touch upと同じような意味合いで使われるのがEditです。こちらは「加工」とも言いますが、少し「修正」するというような意味合いが強くなります。日本語でもエディットと言ったりしませんか?

写真加工なんて、ひと昔前まではおそらく写真家やイラストレーターなどがやっているもので、素人などスキルがない人ができるものではなかったはずです。それが今では一般的になったので、Editなどの言葉も頻繁に使われるようになりましたね。

Aさん
This picture must be edited.
訳)この写真は絶対加工されてるわ
Bさん
Sure. Her skin is too beautiful.
訳)うん。彼女の肌キレイすぎるもんね

photoshop

Photoshopも写真を加工する時に使う動詞です。こちらはもともと写真を加工するサイトの名前なのですが、その固有名詞が動詞になってしまいました!それくらい、写真を加工すると言ったらPhotoshopと相場が決まっているのです。

ウェブデザイナーになると、Photoshopを使って写真加工をする技術が必須になるとも言われていて、それでお金をもらうこともできるため少し勉強する必要があります。Photoshopを使いこなすための書籍も売られているくらいですから、Photoshopを使うならかなり精度が高い写真加工を意味する時にも使えます。

まとめ

「加工」というと食品加工なのか写真加工なのか、大きく2つに分かれます。日本語ではどちらも「加工」で済むのですが、英語の場合は厳密に分けていることがわかりましたね。食品の加工ならProcessingを使いますし、写真の加工ならTouch upやEdit、Photoshopといった言葉を使うのでした。単語だけを覚えると文が作れなかったり、咄嗟にリスニングができなかったりするので、これらを使った表現や文をたくさん覚えて、単語に慣れてみましょう。たまには「習うより慣れよ」の精神も必要です!