「英語で何て言う?」コーナー、今回は世界中で大人気の日本食について使えるフレーズをご紹介します。
2013年、ユネスコ無形文化遺産に「和食(washoku)」が登録され、ますます世界へ日本の味が広がっています。
農水省の調査によると、2017年10月の時点で、海外の日本食レストランは11万8千店となり、10年余りで約5倍に増えていることが明らかになりました。
また、日本を訪れる外国人の7割が「日本食を食べること」を楽しみに来日しているという調査結果もあります。
日本食が、世界中で身近な存在になってきた!
一昔前は、外国人が好きな日本食の定番は「寿司(sushi)」、「天ぷら(tempura)」のイメージでしたが、日本食が身近になって少し変化が現れてきています。
ここで、観光庁が調査した結果(2017年4-6月)をもとに、外国人観光客が満足した日本食ランキングを見てみましょう!
1位: ラーメン「ramen / Chinese noodles」
2位: 肉料理「meat dish」
和牛ステーキ「Wagyu beef steak」
焼肉「grilled meat」
すきやき「sukiyaki」
鉄板焼「teppanyaki」
3位: 寿司「sushi」
4位: 魚料理「fish dish」
さしみ「sashimi / sliced raw fish」
煮付け「simmered fish」
焼き魚「broiled fish」
5位: 唐揚げ「fried chicken」
カレー「curry and rice」
お好み焼き「okonomiyaki」
定食「a set meal」
日本のラーメンは確実に定着していますね。満足した理由については、「美味しい」、「品質が良い」、「伝統的・日本独特」などが挙がっています。
ランキングでは5位以内に入っていませんが、日本のソウルフードは、下記の通り、まだまだあります!
おでん「oden / Japanese hodgepodge」
おにぎり「onigiri / rice balls」
うどん「udon / noodles」
そば「soba / buckwheat noodles」
おでんの「hodgepodge」は、「ごった煮」、「ごたまぜ」の意味です。
「hotchpotch」も同じ意味ですが、こちらは「野菜・肉入りのシチュー」という意味もあります。
日本の家庭料理について、説明してみよう!
ところで、来日する外国人のなかには、日本の家庭にホームステイをする留学生も多くいます。
そんな時、家庭の食事(meals at home)を紹介するにはどんな英語を使えばいいのでしょう?朝ごはんを例に見てみましょう。
朝食の例「one sample of breakfast」
ごはん「rice」
みそ汁「miso soup」
焼き魚「broiled fish」
漬物「tsukemono / pickled vegetables」
梅干し「umeboshi / dried and saltesd plums」
「Rice and miso soup are the staples.」
(ご飯とみそ汁が基本です。)
「Such side dishes as fish or shellfish, meat, seaweed, and vegetables, or tofu (bean curd) are also served.」
(魚介類や肉、海藻、野菜、豆腐などを使ったおかずも食べます。)
日本の調味料や香辛料(seasonings and spices often used in Japan)も、みてみましょう。
みそ「miso / soybean paste」
酢「vinegar」
酒「sake」
みりん「mirin / sweet rice wine」
しょうゆ「shoyu / soy sauce」
わさび「wasabi / Japanese horseradish」
とうがらし「tougarashi / red pepper」
「We use shoyu (soy sauce) very much.」
(しょうゆをよく使います。)
忙しい朝は、パン派の方が多いですよね。
「 Many families have a simple breakfast of milk, fruit juice and bread or cornflakes.」
(牛乳やジュースなどの飲み物と、パンやコンフレークといった簡単な朝食をとる家庭が多いです。)
ちなみに、日本語の「パン」は16世紀にポルトガル人のキリスト教宣教師たちから伝わったもので、ポルトガル語に由来しています。
そういえば「日本食」と「和食」の違いは?
冒頭で「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたと述べましたが、「和食」と「日本食」は一体どう違うのでしょうか?
農林水産省では、
- 多様で新鮮な食材と、その持ち味の尊重
- 健康的な食生活を支える栄養バランス
- 自然の美しさや季節の移ろいの表現
- 正月などの年中行事との密接な関わり
の4つの特徴を持つものを「和食」としています。
日本にはラーメン、カレーなど外国から入ったものもあります。しかし、それらは日本人の口に合うように改良され、その国のものと全く違う独自の進化を遂げています。そういった「洋食」や「中華料理」、和食も含んだ全体の総称が「日本食」ということなのでしょう。
「和食」の中でも伝統的な料理(traditional foods)といえば、懐石料理と精進料理です。
「Kaiseki (a simple tea-ceremony dish served before tea), and shojin (vegetable dishes (no meat) are also traditional Japanese dishes. 」
(懐石料理(茶の湯で、茶の前に出す軽い食事)と、精進料理(肉類を使わず植物性食品だけを使った料理)はともに、伝統的な日本の料理です。)
日本のテーブルマナーを説明してみよう!
日本食が人気のいま、外国の方にとっておはしを使うことは、すでに日常的なことです。
日本に来て「お箸の持ち方が上手ですね」と言われると、「え、そんなことで褒められるの?」と、なんとなく不思議な感じがすることがあるようです。
それだけ、海外で日本食がポピュラーになっているということでしょう。むしろ、日本人の方が、おはしの持ち方が間違っていることが多いかもしれませんね。
復習がてら、正しいおはしの持ち方を見ていきましょう。
1.「Hold one of the chopsticks steady between the middle and third fingers.」
(一本のはしを、中指と薬指の間にはさんで安定させます。)
2.「Hold the other chopstick with your thumb, index and middle fingers so that if can move to pick up food.」
(もう一本のはしを、親指、人差し指、中指でささえて動かして食べ物をつかみます。)
ここで、「いただきます」と「ごちそうさま」という言葉についても考えてみましょう。
「Before eating, we say “Itadaki-masu”, and after eating, we say “Gochiso-sama”.」
(食べる前に「いただきます」、食べ終わったら「ごちそうさま」と言います。)
「いただきます」には、食事に携わってくれた人への感謝として”もらう”の謙譲語としての”いただく”、また、食材の命を”いただく”という2つの意味があるといいます。
そして、「ごちそうさま=御馳走様」には、食材を揃えるために奔走してくれた(馳走)ことに感謝する言葉なのだとか。
いずれも、日本人の考え方や食に対する文化をよく表しています。
他のマナーについても、ご紹介します。
「We can make noise when we eat soba, udon, and ramen.」
(そば、うどん、ラーメンは、音をたてて食べてもよいです。)
「You can eat sushi with your fingers.」
(すしは手で食べてもいいですよ。)
「Put your thumb on the upper rim of the bowl and use your other fingers on the lower rim to hold the bowl.」
(親指をわんのヘリにそえます。残りの指でわんの底を持ち上げ、ささえます。)
料理の最後は、デザートで締めくくりましょう。
和菓子 「Japanese sweets」
せんべい 「sembei (Japanese rice crackers)」
だんご 「dango (sumplings)」
まんじゅう「manju (steamed buns)」
ようかん 「yokan (Japanese bean jelly)」
「外国人に人気なのは、抹茶味のお菓子や、唐辛子味のおかき」というニュースを聞いたことがありますが、苦手なものとしては、「あんこ」という人が多いようです。豆を甘く煮てお菓子にするという食文化は、欧米ではあまりないようです。
そのかわり、お餅を使ったお菓子は人気のようなので、あんこ入りの大福(a soft rice cake stuffed with sweetened bean jam)ならOKかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
日本食が世界で人気を博したり、観光の目的に日本食を食べることが入っていたり、日本人にとっては嬉しいことですね。
日本食がどんどんポピュラーになれば、私たちが海外を訪れたとき、異国の地で驚きのコラボレーション料理に出会うかもしれません。
それでは、次回をお楽しみに!
引用文献:アンカー大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 株式会社学研プラス