英語の一般動詞で最も代表的だと言えるのが”do”でしょう。

”do”はあらゆる一般動詞の中で、幅広く「〜をする」を表現できると言えます。

ただし、doを見かけるときはほとんどの場合”Do you like ~?”のような疑問文ですよね?

ですから、“do”が単体で使われる英文はイメージしづらいでしょう。

この記事では、そんな”do”の意味や使い方についていま一度例文付きで紹介します。

この記事を読み終わる頃には、とても一般的にもかかわらずあまり馴染みのない”do”について理解が深まっているのでぜひ最後まで読んでください。

そもそも”do”はどんな意味?

そもそも”do”はどんな意味?

“do”は「〜する」の意味で使われます。

「〜する」は一般動詞の代表と言える英語表現でしょう。あらゆる一般動詞を「〜する」で表すことが出来るからですね。

とはいえ、一般的な英語の文章で”do”を見かけることは少ないですよね。

なぜなら、”play”や”swim”のように、それぞれの意味を表す一般動詞の方を使われるのが普通だからです。

ですから、”do”をよく見かけるのは疑問文や否定文でしょう。

Do you play~?やDo you remember~?のように、一般動詞の文章が疑問文になるときに、助動詞として主語の前に出てくるのを見かけることが多いですよね。

また否定文で”You do not play tennis.”(あなたはテニスをしません。)と、”do not”の形で、助動詞として使われる場合にも”do”を見かけます。

【例文】

  • Do you know where the nearest grocery store is located in this area?
    この辺りで一番近い食料品店がどこにあるかわかりますか?
  • Why do you think it is important to learn a second language?
    第二言語を学ぶことを重要だと考えるのはなぜですか?
  • Do your parents still live in the house where you grew up as a child?
    ご両親は今も、あなたが子供の頃に育った家に住んでいますか?

疑問文や否定文の他に使われるdo

上述した通り、”do”を見かけるのは一般動詞の”疑問文”や”否定文”であるときが多く、肯定文で見かけることはあまりありません。

ただし、全ての肯定文で”do”が使われないわけではなく、以下のような用法で、肯定文でも”do”が使われることもあります。

強調のdo

一般動詞の文章で、動詞の内容を強調したい時に”do”が使われます。

前項で「一般動詞はplayやswimなど、それぞれの意味を持つ一般動詞が使われるのが一般的」と言いましたが、その「それぞれの意味を持つ一般動詞」に”do”を付けることで、playやswimなどの一般動詞が強調されるわけです。

文字でお伝えするよりも例文を見た方が伝わりやすいので、例文を見てみましょう。

Aさん
I like ice-cream.
訳)私はアイスクリームが好きです。

上の例文は普通の肯定文ですが、以下のように”do”を付け加えることで動詞を強調することができます。

Aさん
I do like ice-cream.
訳)私はアイスクリームが本当に好きです。

上の例文を見ると、「〜が好き」を意味する一般動詞の”like”に、”do”が付け加えられることで「〜が本当に好き」と、意味が強調されたことがわかりますよね。

また普通の肯定文の他に、「命令文」や「疑問文への返答」で強調のdoを使うこともできます。

例えば…

Aさん
Watch your step.
訳)足元に気をつけてください。

以上の例文に”do”を加えて…

Aさん
Do watch your step.
訳)足元に注意して、気をつけてください。

という意味で使うことができ、”do”の無い文章に比べて”watch”を強調することができ、watchが持つ「気を付けて!」のイメージを強調することができます。

「疑問文への返答」に関しても…

Aさん
Do you like ice-cream?
訳)アイスクリームお好きなんですか?

に対して

Aさん
Yes, I do like ice-cream.
訳)はい、アイスクリームが本当に好きなんです。

と、”like”を強調して使うこともできますよ。

重複を避けるためのdo

「重複を避ける」という目的でも”do”が使われることがあります。

例えば、「あなたみたいな流暢(りゅうちょう)さで、私も英語を話したい。」と言いたい時には

Aさん
I want to speak English as fluently as you speak English.

という文章になるでしょう。

しかし、英語は「できるだけ同じ表現を使わないようにする」言語なので、”I want to speak English”の部分と”you speak English”の部分が同じ表現になってしまうのを避けようとします。

ですから、”speak English”を重複させないために、”do”を使って

Aさん
I want to speak English as fluently as you do.
訳)私はあなたが話すような、流暢な英語を話したいです。

という形にするわけですね。

”does”の意味は?”do”との違いも解説

”does”の意味は?”do”との違いも解説

”does”の意味は前述した”do”と変わらず、「〜する」の意味です。

doesとdoの違いは「意味の違い」ではなく、「主語と動詞の関係性」に違いがあります。

doesは「主語が3人称の単数形で、動詞が現在形を表すとき」に使われます。いわゆる「三単現」という形です。

つまり両者の違いは、”do”は現在形や原型で、”does”は三単現で使われることだと言えます。

前述した”do”のように、”does”も、普通の文章では”plays”や”swims”のように、他の一般同士たちに三単現のsが付く表現の方が一般的なのであまりみかけることはありません。

ですからdoesを見かけるとしたら3単現の文章が疑問文になり、”Does he play…”のように助動詞として主語の前に来る形で見かけるのがほとんどでしょう。

ただし、前項の”do”でお伝えした通り、「強調」や「重複を避ける」場合に”does”を使うこともあるので、強調のdoと重複を避けるdoを三単現の文章で使う時には、同じように”does”が使われます。

【例文】

Aさん
He does like ice-cream.
訳)彼はアイスクリームが本当に好き。
Aさん
I want to speak English as fluently as he does.
訳)私は彼が話すような、流暢な英語を話したいです。

didの意味は?”do”や”does”とは違うの?

“did”は”do”の過去形です。

原型や現在形の”do”が「〜する」を意味しますから、過去形の”did”は「〜した」を意味します。

上述した”do”や”does”のように、”did”も普通の文章では”played”や”swam”のように、それぞれの一般動詞の過去形が使われるので、”did”を見かけるのは疑問文や否定文で助動詞として使われているとき(Did you~ やI did not ~など)でしょう。

また、前述した”do”や”does”のように、「強調」の使い方や「重複を避ける」使い方を”did”でもします。

【例文】

Aさん
He did like ice cream when he was a child.
訳)彼は子供の頃、アイスクリームが本当に好きだった。
Aさん
I want to draw a good picture like he did.
訳)私は彼が描いたような上手な絵を描きたい。

まとめ

この記事では、とても一般的にもかかわらず、あまり本質的なニュアンスを掴みづらい”do”の表現について解説しました。

ここまでお読みのあなたは、doが使われる場面や使い方、意味やニュアンスに至るまで理解が深まっているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語学習をより豊かにできれば幸いです。