本ブログをお読みの皆さんは、日々英語の学習に励んでいるわけですが、これは英語力を手に入れるためですね。
そんな気持ちを英語にするとき、どんな表現にすればよいのでしょう?
この記事では、手に入れる・獲得する・習得するといった意味を持つ英語acquireを紹介します。ビジネスの場面でも使える単語をひとつ増やしましょう。
acquireの意味
ところで、quireを含む英単語はacquireの他にもいくつかあります。例えば、require(要求する)、enquire/inquire(尋ねる)などですね。これはquireがもともとラテン語のquarereに由来し、意味が「探し求める」からきているためです。
では、acquireはどんな意味を持つ動詞なのか?興味がでてきましたね。
acquireの意味
acquireは「獲得する」「習得する」「身につける」を意味します。
自分のものにするということではお馴染みのgetがあります。しかし、acquireの場合は時間をかけ努力するという点がポイントです。そうやって頑張った末、知識や習慣を獲得するという結果を得たというニュアンスです。または、新たに資産や物などを買ったりして得るというときの単語です。
皆さんが継続して努力されている英語学習ですが、語学習得は時間をかけ努力しなければ得られないことからacquireが使われる対象です。
これらの意味は、acquireをac+quireに分けてみるとさらに理解できます。acという接頭辞には「付加」という意味合いがあり、すでに解説したquire(探し求める)を組み合わせると、さらに求める=「獲得する」「習得する」「身につける」です。これは、自分への付加価値を探し求めるとも考えられるでしょう。
ちなみに、acquireの語源は「獲得する・得る・調達する」の意味を持つ古フランス語aquerreです。
ところでacquireは、プライベートでもビジネスでも使える動詞です。さっそく、両方の例文をみてみます。
ちなみに、動詞活用はacquire-acquired-acquiredです。
訳)彼はスペイン語について、かなりの知識を身につけました。
語学は何語であれ、継続した学習が必要です。その結果得たスキルは努力の賜物です。そんなときに使うのがacquireです。
訳)そのIT企業は、最近ロンドン中心部に新しいオフィスを得ました。
入手する、確保すると言いたいときにもacquireです。手に入れるというニュアンスがあるため、買収にも使われます。
acquire a taste for
ここで一つ、acquireを使ったイディオムを紹介しましょう。苦手な食べ物、美味しいと思わないメニューがあるとき、食べるきっかけがあって食べるようになったということがあります。そんなときにacquire a taste forを使うとうまく表現できます。
訳)彼女はパクチーの味を覚えたんだ。
苦手なパクチー(コリアンダー)もエスニックなメニューを食べるうちに慣れていったというときにもacquireを使うんですね。日常会話にぜひ役立ててください。
acquisitionの意味
次にみていくのはacquisitionという名詞です。
acquireと関連した言葉ですが、どんな使われ方をするのでしょう。
acquisitionの意味
acquisitionには「取得・獲得・習得」とともに、企業の「買収」の意味があります。獲得とは自ら進んで行なうことであり、acquisitionもそのニュアンスを持っています。
買収と言えば、M&Aという表現が有名です。このM&AはMergers and Acquisitionsの略であり、acquisitionが使われていることを知っていますか?Mergerは企業や組織の合併、そしてAcquisitionが買収ということで、ビジネスで英語を使う環境にある方は覚えたいフレーズです。
では、acquisitionの使い方を紹介しましょう。
訳)今年中にファイナンシャル・プランナーを取得したいな。
訳)同社はまた新たな買収を行なったばかりだ。
FPになるのも企業買収も、積極性のある獲得・取得であり、このようなときに使えるのがacquisitionです。
取得の読み方
ここまで、acquireそしてacquisitionという「取得」に関する2つの単語を紹介してきました。ここでは英会話に使えるようにするためにも読み方を知りましょう。
取得英語の読み方
まず、acquireはカタカナ語の発音でアクワイアーまたはアクワイヤのように読みます。そして、acquisitionの読み方はアクウィジションのように発音します。
取得の他の表現3つ
取得を意味する単語にobtain、gain、attainがあります。
obtainには、努力をして手に入れる・取得する、一方gainにも努力をして何かを得る、attainは努力をして地位・名声や富を手に入れるという意味があり、acquireと似ています。obtainはオブテイン、gainはゲイン、そしてattainのほうはアテインと読みます。
ビジネス「Acquire」
ここでは、ビジネスにおけるacquireをみていきましょう。
実際に外国でどのような流れでacquireが行なわれているかを紹介します。
ビジネスにおけるacquire – 8つのステップ
企業買収のプロセスは、明確な戦略と潜在的なターゲットを評価するための具体的な基準を持つことが重要です。
その上で、以下8つのステップによって買収を実施します。
1. Establishing a motive for the acquisition
(買収の動機を確立)
2. Create search criteria
(検索基準の作成)
3. Research
(調査)
4. Outreach
(アウトリーチ)
5. Intro meetings
(イントロダクション・ミーティング)
6. Making an Offer
(オファー)
7. Due Diligence
(事業性評価のための調査・分析)
8. Closing
(最終的手続き)
なお、買収にかかる一般的な期間は約半年~1年と言われています。
引用:DealRoom “The Ultimate Guide to Acquiring a Company for Business Growth”
ところで、アメリカのボードゲームに”ACQUIRE”があります。ホテル建設と規模の拡大、拡大による株価を上げて利益を得るというゲームです。
名詞のacquireの意味は
ここまで学んできたように、acquireは動詞です。動詞活用はacquire-acquired-acquiredでしたね。acquireは名詞の働きはなく、acquireを名詞化すると”acquisition”になり、こちらも上で解説しました。acquisitionの意味は「取得・獲得・習得」、企業の「買収」です。
2つの単語をしっかり使い分けできるようにしましょう。
acquireの反対語
最後に、acquireの反対語を紹介します。それがloseです。
acquireの反対語lose
loseと聞いて、acquireより随分簡単な単語だなと感じたかもしれません。loseは動詞で「~を失う・見失う」や「試合に負ける」「体重を減らす・血液を失う」などの意味を持ち、もっとも一般的なacquireの対義語です。そして、日常英会話に多く登場する単語です。
loseの動詞活用はlose-lost-lostになります。
訳)彼は英語学習への興味を失ったので、会話力が低下しています。
訳)外国為替で10万円、失った。
ちなみに、acquireの名詞形acquisitionの反対語はloss、こちらもloseの名詞パターンになり「失うこと・損失物・減少」といった意味を持ちます。
まとめ
物質だけでなく、自分の知識やスキルなどを時間をかけて手に入れるというときのacquire、ニュアンスを捉えられたでしょうか?
皆さんが頑張っている英語も立派にacquireの対象になります!