英語で少しお堅い話までできるようになればいいなと思ったり、少し論文チックな難しい文章の読み書きができたらいいなと思ったら、「一方で」や「しかし」、「しかしながら」、「それに対して」などの接続語を充実させてみましょう。この幅をどれだけ広げりかによって英語の出来も違ってきます。今回は、その接続語の中でも「一方で」に焦点を当てていきます。「on the other hand」 意外にも、似た意味の言葉がたくさんあるので少しずつ覚えてみませんか?
That said
「一方で」を会話で言いたいなら、そんなにかしこまった言い方を使うと変に思われます。そんな時は「that said」を使いましょう。こちらは「とは言っても」という意味で口語でも使われます。
ラフな会話をしたい時にはぜひ積極的に使ってみてくださいね。
Having said that
先ほど紹介した「that said」とほぼ同じ意味で、口語で使えるのが「having said that」です。「と言っておきながら」、「そうは言ったものの」と、先ほど言ったことと反対のことを述べる時に使えます。
But having said that, we haven’t finished our homework yet.
訳)でも、そうは言ってもまだ私たち宿題終わってないじゃん。
We can’t go to the movie today?
訳)今日は映画見に行けない?
Alternatively
「alternatively」は「あるいは」や「一方で」という意味です。こちらは知らなくても、形容詞「Alternative」なら知っているという方もいるのでは?
「代替的な」という意味の単語ですから、これに「-ly」をつければ「一方で」というような意味になりますよ。今まで続けてきた話を転換したい時の接続語を知らないと、急に話が変わったなと相手がびっくりしてしまうので、このような単語は覚えておいた方が英語表現がスムーズに行きます。
In any case
「in any case」は直訳すれば「いずれの場合においても」になりますが、意訳すれば「いずれにせよ」や、「とにもかくにも」といった意味になり、つまりは「一方で」という意味として使えます。
使われている単語も単純なので、熟語としては覚えやすいでしょう。ここに書かれている全部のフレーズを覚えるのがきつそうなら、まずはこの1つを覚えて使えるようにしてみましょう。
At any rate
「at any rate」は「一方で」という意味でも使われますが、日本語訳としてもっと近いのは「とにかく」や「いずれにせよ」という意味になり、前述したことが何であれ話の大事なことをまとめる時などに使います。
At any rate, she wasn’t late for her lectures.
訳)いずれにせよ、彼女は講義に遅刻しなかったんだよ。
I don’t believe it. I’ll ask her.
訳)信じられないんだけど。彼女本人に聞くよ。
On the contrary
もしかしたら、こちらは「on the other hand」の類義語として一緒に覚えたかもしれませんね。「on the contrary」は「それどころか」という意味です。
なんとなくニュアンスでわかるかもしれませんが、やや固めの表現になるので会話ベースというよりは書き言葉の方が馴染みます。日本の英語教育だと書き言葉を習わせることが多いので、意外と口語は知らないけれど論文に使えるフレーズが知っている現象が起こりがちです。
In contrast
「in contrast」は「対照的に」、「逆に」といった意味ですが、会話ではなく論文などで使われます。コントラストという言葉は日本語になっているので、「逆」という言葉が合うこともわかるでしょう。「白と黒のコントラスト」のように、色でも逆のものを使ったりすることから「逆に」という意味をイメージできれば覚えやすいですね。
In contrast, for news, they prefer an e-version over print.
訳)逆にニュースについては、僕らは印刷されたものより電子版の方が好きじゃない?
Yes, I never read newspapers, but know news by iPhone.
訳)そうだね、私は一切新聞を読まないけど、ニュースはアイフォンで知るもん。
まとめ
「一方で」という英語表現をまとめてご紹介しましたが、まだまだたくさんの表現があります。これから英語を学んでいくいうちうに自然と覚えることもあるかと思いますが、ネイティブと会話する機会がない場合には自分から積極的に調べていくことが大切になります。接続語は会話でも論文でも、なければ違和感があり、話が急に飛べば相手は驚いてしまいます。きっとそれは日本語でも同じことが言えるでしょう。話が飛ぶならそれをきちんと接続語で説明しておいてと思うはずです。スムーズな会話や読解には欠かせないものなので、ここで出てきた「一方で」の表現は口語で使えるものと文語で使えるものを1つずつでも覚えておきましょう。