嫌いな人がいない食べ物「ドーナツ」。日本でも子供から大人までドーナツは日常的に食べられますが、アメリカのドーナツは日本のドーナツと違って様々なバリエーションがあるのをご存知ですか?ここでは、アメリカのドーナツの特徴やその食べられ方について紹介していきます。
「アメリカのドーナツ」の特徴は?

アメリカのドーナツは、日本のドーナツとはどのように異なるのでしょうか。
アメリカのドーナツの見た目
まず、アメリカのドーナツはサイズが大きめなのが特徴です。全体的にボリュームがあり、一つでしっかりお腹にたまるサイズです。また、甘さが強いのも特徴です。アイシング(砂糖のコーティング)やグレーズ(糖蜜)たっぷりで、日本人にとてはかなり甘いものが多いです。
さらに、種類が豊富でカラフルなドーナツが多くあります。チョコレート、メープル、シナモン、レインボースプリンクルなど、見た目にも派手。中にクリームやジャムが入っているものも多いです。
セルフサービス /ドライブスルー文化
「ダンキンドーナツ」や「クリスピー・クリーム・ドーナツ」のようなチェーンでは、ドライブスルーやセルフサービス方式が一般的です。朝忙しいときにさくっと朝ごはんとしてドーナツが欲しい方にとってはありがたいシステムです。
開店時間が早朝が多い
アメリカのドーナツ屋は、開店時間がとても速いです。時には朝3時から開いていることも。朝が早い理由は、主に以下のような文化的・実用的な背景があります。
一つ目に、朝食文化が根強いことが挙げられます。アメリカでは「朝にコーヒーとドーナツ」を食べるのがごく一般的です。特にビジネスマンや学生が出勤・通学前に立ち寄るため、朝5時〜6時には開店している店が多いです。ドーナツチェーン(特にダンキンなど)は、「ドーナツ+コーヒー=朝食セット」として売るスタイルを確立しています。
このため、カフェではなく「朝食スポット」としての役割が大きく、早朝営業が必須になります。
二つ目に、ドーナツは揚げたて・焼きたてが一番おいしいため、早朝に仕込み・調理を行うことが挙げられます。店によっては深夜から作業を開始するところもあります。
三つ目に、ドライブスルーのあるドーナツショップが多く、通勤時間帯(朝6〜9時)が最も稼ぎ時。特に物流関係の方は夜に運転していることもあることから、早朝にお腹化が空いたときにさくっとドーナツが食べられる場所が重宝されます。
アメリカの代表的なドーナツブランド

ここでは、アメリカの代表的なドーナツショップを紹介します。旅行の際にドーナツを探している方は是非試してみてください。
Dunkin’(ダンキン)
一つ目は”Dunkin’ Donuts” (ダンキンドーナツ)です。アメリカ東海岸を中心に展開しており、ドーナツだけでなく、フレーバーコーヒーなどのドリンクも主力商品で「朝食セット」のような使われ方が多いです。ドーナツは、クラシックで素朴なものが中心です。シュガー系やジャム入りが多いので日常使いに便利なショップです。ファストフード的で手軽で、日本で言うとミスター・ドーナツと同じような位置づけでしょう。
Krispy Kreme(クリスピー・クリーム)
日本にも進出したことがある“Krispy Kreme”(クリスピー・クリーム)。お店では、「オリジナル・グレーズド」が有名です。食感がとにかく甘く、ふわふわで軽い食感なのが特徴です。クラシックなドーナツも有名ですが、季節によっては派手な期間限定(ハロウィンやポケモンとのコラボなど)もあり、お客さんを楽しませてくれます。アメリカではスーパーでも販売されており、家族連れや若者に人気です。とにかく甘さ重視と言う方にはおすすめです。
Voodoo Doughnut(ブードゥー・ドーナツ)
“Voodoo Doughnut”(ブードゥー・ドーナツ)は、オレゴン州発のドーナツ屋さんです。見た目が奇抜で「ベーコン&メープル」や「シリアルまみれ」など創作系ドーナツが売りです。ユニークでインスタ映えなドーナツを探している方にはおっすめです。
Randy’s Donuts(ランディーズ・ドーナツ)
“Randy’s Donuts”(ランディーズ・ドーナツ)は、アメリカ・カリフォルニア州イングルウッドに本店を構える、世界的に有名なドーナツショップです。1952年に創業され、その巨大な屋上のドーナツ型看板が特徴的で、ロサンゼルスのランドマークとして親しまれています。すべてのドーナツは手作りで、秘伝のレシピと独自の材料を使用して、ふわふわで軽い食感を実現しています。
本店は24時間営業しており、いつでも新鮮なドーナツを楽しむことができます。 映画『アイアンマン2』など、数多くの映画やテレビ番組に登場し、ロサンゼルスの象徴的なスポットとして知られています。
アメリカで近年人気の新しいフレーバー

アメリカでは、近年多様なドーナツフレーバーが登場し、消費者の味覚を魅了しています。以下に、特に注目を集めた人気のフレーバーをご紹介します。
1. メープルベーコンブリス(Maple Bacon Bliss)
甘さと塩気の絶妙なバランスが特徴のフレーバーで、メープルグレーズとカリカリのベーコンビッツを組み合わせたドーナツが人気を博しています。
2. マッチャピスタチオドリーム(Matcha Pistachio Dream)
日本の抹茶(Matcha)が人気であることから、ドーナツにも抹茶が使われるようになりました。抹茶のほろ苦さとピスタチオの香ばしさが調和した、和風テイストのドーナツです。特に健康志向の消費者に支持されています。
3. コットンキャンディクラウド(Cotton Candy Cloud)
フェアグラウンドの甘い香りを再現した、パステルカラーのアイシングとふわふわのシュガーフィリングが特徴のドーナツです。
4. スパイシーマンゴータンゴ(Spicy Mango Tango)
甘いマンゴーアイシングにピリッとした辛味を加えた、冒険的な味わいのドーナツです。メキシカンのフレーバーをお好みの方にぴったりです。
また、近年の健康志向の高まりとともに、以下のような植物由来のドーナツも人気を集めています。例えば、アーモンドミルクやココナッツオイル、アクアファバ(ひよこ豆の煮汁)などを使用し、動物性原料を使わないビーガンドーナツも増加しています。
“Mochi Donuts”(モチドーナツ)の人気
アメリカの伝統的なふわふわ かつしっとり系のドーナツではなく、ポン・デ・リング型のもちもち食感のドーナツも近年定番化しています。リング状に小さなボールがつながった形が特徴で、カラフルなグレーズやトッピングも多く、インスタ映えを狙う層に人気です。
このモチモチ食感には米粉(もち粉)を使用しているため、グルテンを控えたい人にも受け入れられやすいのが人気の秘訣です。近年のアジア系ベーカリーの台頭で、韓国や日本、台湾などのスイーツ文化が浸透する中で、モチドーナツはK-foodやJ-sweetsの一環として認知されています。
アメリカのドーナツは奥が深い
アメリカのドーナツは、日本に劣らず様々なフレーバーや食感があり、朝から食べる方も多いことからアメリカでは日常的に自然に組み込まれています。
アメリカに旅行に行くと、そこら中でおいしいドーナツを食べることができます。ぜひ今回の記事を参考に、おいしいドーナツを発見してみてください。
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