絶滅動物と聞いて最初に思い浮かべるのは何でしょうか?
恐竜やマンモスなど太古の生物がパッと浮かぶことでしょう。しかし実は、古代の世界にはもっとたくさんの魅力的な生き物がいたのです。
今日は、そんな中から「ギガンテウスオオツノジカ(オオツノジカ)」という、史上最大級の角を持つシカの王様をご紹介。
Kimini英会話として、「英語で絶滅動物について話すにはどうすれば良いか」という観点で、英語と日本語の両方を学んでいきましょう。
ギガンテウスオオツノジカとは?

まず大前提となりますが、「オオツノジカ」というのは大型の角を持つシカの総称です。
オオツノジカ(大角鹿)とは、大型の角を持つシカの総称。メガロケロス属やシノメガケロス属などが該当するが、特に以下の種が有名である。
- ギガンテウスオオツノジカ(Megaloceros giganteus) – ヨーロッパからアジア中北部に生息。マンモスやケブカサイとともに氷期の代表的な大型化石哺乳類である。
- ヤベオオツノジカ(Sinomegaceros yabei) – 日本列島に生息。ナウマンゾウと並び日本列島の代表的な大型化石哺乳類である。
ウィキペディアより引用
今回は先に「ギガンテウスオオツノジカ」にフォーカスしてご紹介し、最後の比較パートで「ヤベオオツノジカ」にも触れていきます。さっそく見ていきましょう。
基本情報
ギガンテウスオオツノジカ(Megaloceros giganteus)は、約200万年前から約7700年前の更新世に、現在のヨーロッパからシベリアにかけて広く分布していた大型のシカです。
ギガンテウスオオツノジカ(Megaloceros giganteus)は、200万年前 – 7,700年前(新生代第三紀鮮新世後期 – 第四紀完新世)のユーラシア大陸北部に生息していた大型のシカ。
ウィキペディアより引用
英名からアイリッシュエルクとも呼ばれます。巨大な角の後枝を持つのが特徴で、学名は「巨大な枝角」を意味するのです。
まさに名前通り、角の王様のような存在だったのです。
どこに住んでいたの?
ギガンテウスオオツノジカの化石は、アイルランド、イギリス、ドイツ、ロシア、シベリアに至るまで幅広く発見されており、森林と草原が交じる環境を好んでいたと推定されています。
当時のユーラシア大陸は氷河期で、今よりもずっと寒い環境でした。そんな厳しい環境の中でも、豊富な植物がある場所を見つけて生活していたのでしょう。
体の大きさはどのくらい?
ギガンテスオオツノジカの体長は約3メートル、肩高約2メートル、体重約700キログラムという推定が出ています。
現在知られているシカの中でも最大級のサイズです。現在の競走馬よりもずっと大きく、まさに「シカの王様」と呼ぶにふさわしい大きさでした。
なんでこんなに有名なの?
やはり「史上最大級のシカ」というインパクトが大きいでしょう。ラスコー洞窟の壁画にも描かれており、人類との共存歴が注目されている理由です。
フランスのラスコー洞窟をはじめ、ヨーロッパ各地の洞窟壁画にギガンテウスオオツノジカの姿が描かれているのです。
ギガンテウスオオツノジカの特徴を英語で説明しよう
古生物について英語で話せると、知識の幅も広がります。
ギガンテウスオオツノジカの説明パターンを見てみましょう。
英語での基本紹介文
訳)アイリッシュエルクは昔住んでいた、巨大な角を持つとても大きなシカでした。
サイズについて
訳)高さ約2メートルで、角の幅は3.6メートルありました。
生息地について
訳)科学者たちは、アイルランドからシベリアまでアイリッシュエルクの化石を発見しました。
生活の様子
訳)森で草や植物を食べ、大きな角で他のシカに見せびらかしていました。
絶滅について
訳)アイリッシュエルクは気候変動のため約7,700年前に絶滅しました。
ギガンテウスオオツノジカに関する英単語・フレーズ集

次は、ギガンテウスオオツノジカに関連する言葉を学んでいきます。
覚えておきたい基本単語10選
- deer :【名詞】 シカ
- antlers :【名詞】 枝角
- extinct :【形容詞】 絶滅した
- Pleistocene :【名詞】 更新世
- fossil :【名詞】 化石
- herbivore :【名詞】 草食動物
- display :【名詞/動詞】 誇示、展示
- combat :【名詞/動詞】 戦い、戦う
- habitat :【名詞】 生息地
- climate change :【名詞】 気候変動
中でも”show off”は見せびらかすという表現で、ギガンテウスオオツノジカの角の使い方を説明するときに便利です。
ギガンテウスオオツノジカを説明する便利な表現
- giant deer – 巨大なシカ
- lived long ago – 昔住んでいた
- had huge antlers – 巨大な角を持っていた
- found in many places – 多くの場所で発見された
- biggest deer ever – 史上最大のシカ
他の大型シカと比較してみよう

ギガンテウスオオツノジカ以外にも、古代にはさまざまな大型シカが存在していました。
最後に他の種と比較しながら、英語表現も学んでいきましょう。
ヤベオオツノジカとの比較
ヤベオオツノジカ(Sinomegaceros yabei)は、約30万年前から約1万2千年前の更新世に、日本列島に生息していた大型のシカです。
ヤベオオツノジカ(Sinomegaceros yabei)は、30万年前から1万2千年前頃(新生代第四紀中期更新世 – 更新世末)の日本列島に生息していた大型のシカである。
ウィキペディアより引用
ギガンテウスオオツノジカと同様に巨大な枝角を持ちますが、ヤベオオツノジカの角は根元近くで前後に分岐し、後方に伸びた主幹は柱状に長く伸びてから掌状に広がるという独特の形状をしています。
つまり、同じ大きなシカでも、角の形が全然違っていたのです。
英語で説明:
訳)ヤベオオツノジカは昔日本に住んでいて、違う形の角を持っていました。
ヘラジカとの比較
ヘラジカ(Alces alces)は、現生のシカ科の中で最大の種で、北半球の森林地帯に広く分布しています。
ヘラジカ(箆鹿、Alces alces)は、哺乳綱鯨偶蹄目シカ科ヘラジカ属に分類される世界最大のシカ。
ウィキペディアより引用
ギガンテウスオオツノジカと比較すると、体格は同程度ですが、角の形状や生態が異なります。
現在も生きているシカの中では最大ですが、ギガンテウスオオツノジカの角にはかないませんでした。
英語で説明:
訳)ヘラジカは現在生きている最大のシカですが、アイリッシュエルクの方がずっと大きな角を持っていました。
まとめ
この記事では、ギガンテウスオオツノジカの特徴、生態、英語での説明、他の大型シカとの比較まで解説しました。
ギガンテウスオオツノジカは、史上最大の角を持つシカの王様でした。この時代の生物は本当に奥が深く、まだまだ知らない種類がたくさんいます。
皆さんも、博物館で古代生物を見かけたら、ぜひギガンテウスオオツノジカを探してみてくださいね。ぜひ本記事で学んだ英語もご活用ください!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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