オランダの首都、アムステルダム(Amsterdam)。運河に囲まれた街です。時に「北のヴェネツィア」とも呼ばれるこの街は、16世紀末以来、世界とつながる中継貿易の拠点として大きく発展しました。
その中心部分にある「17世紀の環状運河地区」は、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。
英語を学びながらこの街の魅力を感じてみましょう。
アムステルダムのシンゲル運河内の17世紀の環状運河地区とは?

この「環状運河地区」は、16世紀末から17世紀にかけて、都市の旧市街の外側に新たな港湾都市計画の一環として作られました。人工的に運河を何重にもめぐらせたのです。
形としては、東京駅のモデルとなったといわれるレンガ造りのアムステルダム中央駅や港から、扇状に伸びる運河群が特徴的で、この構造から「グラフテンゴルデル(運河のガードル=ベルト)」とも呼ばれます。
環状運河地域の背景
16世紀末以降交易が盛んになり、貿易船が世界各地からやってきて急成長したアムステルダムの港湾都市プロジェクトとして環状運河地域が建設されました。この都市計画は19世紀までに世界中の都市建設の参考にされました。
世界遺産としての価値
2010年、アムステルダムのシンゲル運河の内側にある17世紀の環状運河地域(Seventeenth-century canal ring area of Amsterdam inside the Singelgracht)は正式にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
登録された理由は?
登録理由は主に下記のような点です。
- 運河構造、都市拡張、建築が一体となったものとして、人類の創造的成果のひとつと見なされました。
- この都市計画は、19世紀までヨーロッパ各地域の都市建設の参考となりました。
- 都市構造計画の見本であり、近代史における重要な時代の最高レベルの都市計画です。
覚えておきたい英語
この記事に出てくる単語やフレーズをいくつかピックアップして、例文とともに紹介します。
canal:運河
The canal ring in Amsterdam is a unique urban feature.
アムステルダムの運河ベルトは独特の特徴です。
ring:環状の
The 17th-century canal ring is listed by UNESCO.
17世紀の環状運河地区がユネスコに登録されています。
heritage:遺産
This area is part of our cultural heritage.
この地域は私たちの文化遺産の一部です。
merchant:商人
We learned how wealthy merchants shaped this city.
裕福な商人たちがこの街をつくり上げたことを学びました。
urban planning:都市計画
Effective urban planning was key to Amsterdam’s growth.
効果的な都市計画がアムステルダムの成長の鍵でした。
旅先で使える英会話フレーズ
旅先で実際に英語を使ってみるのが一番楽しく、記憶にも残ります。感動を共有したりできるフレーズをご紹介します。
訳)英語のガイドツアーはあるのかな?運河の歴史についてもっと知りたいな。
訳)あるよ、1時間くらいだって。せっかくだし参加しよう。運河システム、本当にすごいよね。
。
訳)これは当時のままなの?それとも修復されたものなのかな?外観が本当に美しいね。
訳)一部は当時のままだけど、多くは修復されているみたい。でもスタイルは忠実に残してあるね。
訳)アンネ・フランクの家に行ってみたいな。ここから近いの?
訳)うん、この運河沿いだよ。世界遺産じゃないけれど、大切な歴史を伝える場所だよね。
環状運河と見どころ

アムステルダムの運河とその見どころを紹介します。
シンゲル運河
中世のアムステルダム市街を取り囲む外堀(防御用)として1480年頃から1585年頃まで使われていました。都市の拡大に伴ってさらに外側に新しい運河網が建設されていきました。
ヘーレン運河
この運河は17世紀に建設された環状運河群の中でも、最も早期に建造された主要な運河のひとつ。名前の由来は、16〜17世紀に街を治めた商人層とも言われています。
この運河沿いには、特に有名な「黄金の湾曲」と呼ばれる区域があり、最富裕層の商人の邸宅が並んでいました。
ケイザー運河
「皇帝の運河」という意味を持ち、神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世(Maximilian I)にちなんで名付けられたとされる運河です。
この運河は環状運河の中でも最も幅が広く、豪華な建物が多く並んでいます。たとえば、17世紀末に建てられた邸宅が後にバロック様式に改修され、現在は美術館として使われている例もあります。
プリンセン運河
この運河は、環状運河群の中で最も長いメイン運河のひとつで、「公の運河」を意味する名前を持ち、オレンジ公ウィレムにちなんでいると言われます。
この運河沿いにも17世紀黄金時代の建物が数多く残っており、散策するだけで歴史を肌で感じられます。また、「アンネ・フランクの家」もこの運河沿いにあります。
アンネの家
「環状運河地区」の世界遺産登録対象の中に登録されたわけではありません。とはいえ、運河地区の中にあって訪問価値が非常に高いスポットです。
この家は、第二次世界大戦中、ナチスの迫害を避けるために アンネ・フランクとその家族・関係者が約2年間隠れ住んだ場所で、現在は博物館になっています。もともと17世紀の運河沿いの街並みに囲まれた場所にあります。
おわりに:英語で世界遺産を旅しよう!
この記事を通じて、17世紀に設計された都市の傑作、アムステルダムの環状運河を英語とともに楽しんでいただけましたか?
世界遺産や旅先で英語を使うことで、学びがぐっと深まります。ぜひ、この街を訪れたら英語で感動を共有してみてください。
