英語の”objective”は主に「目標」や「目的」の意味で使われます。
ビジネスシーンの会議などでも、特に「今季の目標」や「営業力改善の目的」といった形で使われることもあるでしょう。
そんな”objective”には、品詞ごとに異なった意味になったり、対義語の”subjective”と一緒に使われたりもします。
この記事では、そんな”objective”や対義語の”subjective”について例文付きで紹介します。
この記事を読み終わる頃には、英語の”objective”を、あなた自身も英語を使う外国人のように適切に表現できるようになっているので、ぜひ最後まで読んでください。
objectiveの意味と使い方を解説
objectiveには大きく分けて、以下の意味と使い方があります。
名詞のobjective
objectiveが名詞の形で使われている場合、「目標」もしくは「目的」の意味で使われます。
objectiveはもともと”object”という英語表現から来ていて、”object”は「物体」や「対象」の意味で使われます。
「物体」や「対象」に焦点を当てて「狙うこと」が「目標」や「目的」となるわけですから、”object”の意味から”objective”が意味する「目標」や「目的」が連想できるようになると、スッと頭に残りやすいですよ。
【<目標>の例文】
- Our main objective is to increase sales by 20% this year.
私たちの主な目標は、今年の売上を20%増やすことです。 - Setting clear objectives is crucial for achieving success.
成功を収めるには目標を明確に定めることが大切です。
【<目的>の例文】
- The objective of this project is to improve customer satisfaction.
このプロジェクトの目的は、顧客満足度を向上させることです。 - Each team member needs to be reminded their objectives.
チームの各メンバーは、自分の目標を再認識する必要があります。
形容詞の「objective」
objectiveが形容詞として使われている場合、「客観的な」や「偏りのない」の意味で使われます。
上述した通り”objective”はもともと”object”という「物体」や「対象」を意味する英語表現から来ています。
「物体」や「物理」といったものは、人間の持つ「主観」に囚われないものですから、「偏りのない」や「客観的な」の意味を連想できますね。
【<客観的な>の例文】
- The report provides an objective analysis of the situation.
その報告書は状況の客観的な分析を提供しています。 - An objective viewpoint helps in understanding the true nature of a problem.
客観的な視点は、問題の本質を理解するのに役立ちます。
【<偏りのない>の例文】
- It’s important to remain objective when making decisions.
意思決定を行う際には、客観的であることが重要です。 - Judges must be objective and impartial in their rulings.
裁判官は判決において客観的かつ公平でなければなりません。
objectiveは「目標」と「目的」のどちらの意味で使われている?
名詞の形で使われる”objective”は「目標」や「目的」の意味で使われることは前述しましたね。
「目標」と「目的」は大変似ている言葉なので、英語から日本語に訳す際に、どちらの言葉を採用するか悩みますよね。
ここで一度、「目標」と「目的」の細かな違いについて考えてみましょう。
「目標」のobjective
「目標」という言葉は、「目的」という言葉に比べて、目標に至るまでのプロセスが具体的で明確な印象を与えます。
「目標」は、達成することを前提として建てられますから、目標に至るプロセスもセットで考えられる場合が多いです。
例えば、「今季の目標は契約件数20件。だから一日の訪問数を3件頑張ろう。」といった感じですね。
また「目標」は「目的」と比べて、進捗状況を測りやすいのも特徴です。
例えば、「今季の目標は契約件数20件。現在の契約件数は10件だから、50%の進捗だな。」といった感じです。
「進捗状況を測りやすい」ことも、目標に至るプロセスに焦点が当たりやすいことの裏付けだと言えるでしょう。
「目的」のobjective
「目的」という言葉は、「目標」という言葉に比べて、目的を果たすまでのプロセスにはあまり焦点が当たらない印象を与える言葉だと言えるでしょう。
例えば「目的地は東京!」と言われる場合、どこを経由するとか、どの交通手段で行くとかの、プロセスには焦点が当たりづらいです。
また「目的」は、進捗状況が測りづらいことも特徴に挙げられます。
例えば、「勉強の目的は〇〇大学に合格すること」であれば、「合格か、不合格か」の「結果」に焦点が当たるため、「合格か、不合格か」の真ん中にある「進捗状況」には焦点が当たりづらいと言えるでしょう。
以上のことから、「目標」と「目的」には、細かいながらも「プロセスに焦点が当たりやすいか」という差がありますので、迷った時の参考にしてください。
objectiveの対義語は?subjectiveの使い方
objectiveの対義語表現として”subjective”が挙げられます。
”subjective”は主に、形容詞としての”objective”の対義語として使われ、「主観的な」という意味で使われます。
subjectiveはもともと、”subject”という、「主題」や「(取り扱う)テーマ」のニュアンスを持つ言葉から来ています。
「主題」や「テーマ」は、「物事の見方」や「視点」から出発するものなので、「人間的な視点」だと言えるでしょう。
「人間的な視点」は、物理などの自然科学的なものとは対象的に、大変「主観的なもの」だと言えるので、subjectから来る”subjective”が表す「主観的な」の意味を連想できるわけですね。
【例文】
- His opinion on the movie was subjective and based on his personal taste.
彼の映画についての意見は主観的で、彼の個人的な好みに基づいていました。 - The choice seemed subjective, as it was based on her feelings.
その選択は主観的に思えました。彼女の感情に基づいていたからです。
目的語のO
英文法や英文読解で、S,V,O,Cという用語で英文構造を解説されますよね。
このS,V,O,Cの”O”は「目的語」を意味するのですが、「目的語」を意味する”O”は”object”の頭文字から来ています。
”objective”も「目的」を意味する言葉でしたから、知っておくと意味を連想して記憶に定着しやすくなりますよ。
まとめ
この記事では、英語の”objective”や、対義語の”subjective”について例文付きで紹介しました。
この記事を読み終わる頃には、英語の”objective”を、あなた自身も英語を使う外国人のように適切に表現できるようになっているだけの知識が身についているでしょう。
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語の表現力をより豊かにできれば幸いです。
【関連記事】