「増える」「増加する」という言葉は、日常会話で頻繁に出てくる表現の一つでしょう。
「クラスの人数が増えた」「体重が増えた」と会話で言うこともあれば、「感染者が増加している」「売り上げが5%増えた」などとニュースやビジネスシーンで使うこともあります。
日本語では「増える」の一言でさまざまな状況を表現できますが、英語ではシーンに応じて単語を使い分けなければなりません。
そこで今回は、英語の「増える」を解説していきます。
ぜひ参考にしてくださいね。
「増える」の英語表現は複数ある
「増える」という日本語は便利な言葉の一つで、カジュアルなシーン、ビジネスシーン、フォーマルなシーンなどさまざまな状況で使える言葉です。
しかし、英語ではシーンや何が増えるのかによって表現を使い分けなければなりません。
複数表現があるので、ひとつずつチェックしていきましょう。
go up
最もカジュアルな印象のある表現が「go up」です。
主に数字が上がる(増える)ときに使われる表現であり、「来場者数が増える」など数に関係する増加に対して使います。
また、「go up」は「~が上げる」「登る」という場合にも使われる表現ですよ。
たとえば、「価格が上がる」「売り上げが上がる」「山を登る」などを表現するときに「go up」を使うのです。
観光客数が2万人から2万5千人に増えた。
wentはgoの過去形のため「went up」で「増えた」という意味になります。
increase
「増える」のを英語で表現する際、パッと思い浮かびやすい表現がincreaseかもしれません。
学生時代に習ったのを覚えている方も多いでしょう。
「increase」は「go up」よりも少しだけフォーマルな印象のある表現ですが、よく使われる表現なので覚えておきましょう。
increaseは動詞で「(数量・程度などが)増える」「増加する」という意味で使われることもあれば、名詞で「増加」という意味で使われることもあります。
increaseの対義語はdecreaseで「減少する」となるため、まとめて覚えておきましょう。
2020年に失業者数の数が1,000人増えました。
gain
gainは動詞で「得る」「上げる」「獲得する」という意味があります。
日常会話でgainを使う場合、「gain weight」で「体重が増える」というのを表現するのに使われるケースが多いですよ。
わたしはたとえ何も食べなくても、体重が増えます。
わたしは毎日外食をして太りました。
multiply
単純に増える場合ではなく、「大きく増える」ニュアンスを表現する場合はmultiplyが使われます。
multiplyは動詞で「(数と数を)掛ける」「~を増やす」「増殖する」などの意味があります。
数を掛け合わせるときに使うmultiplyは、数が何倍も増えるシーンで使う表現だと覚えておきましょう。
4×3=12
風邪のウイルスが増殖しています。
rise
「増える」というのを表現する際、riseという単語を使う場合もあります。
riseは「昇る」「上がる」という意味がメインですが、「(物価などが)上がる」「増加する」という意味でも使われます。
たとえば「rise in life(出世する)」「The sun about to rise.(太陽が昇ろうとしている)」などの表現に使われ、“下から上に昇る(増える)”というニュアンスを表現できるのです。
来年の失業率は増加するだろう。
raise
riseと混同しがちな表現がraiseでしょう。
raiseは「高める」「持ち上げる」「引き上げる」という意味でよく使われます。
riseは自然の上昇するのに対し、raiseは誰か(何か)が持ち上げて上昇させるニュアンスがあります。
喫煙によって心臓病の危険性が増えます。
have more 〇〇
最後に「増える」の便利な表現を紹介します。
先ほど紹介した「go up」と同様、カジュアルなニュアンスで使える表現に「have more 〇〇」があります。
「have more 〇〇」の名詞の部分に単語を入れると、「〇〇が増える」と表現できる便利なフレーズなのです。
時間が増える:have more time
子どもが増える:have more child
お金が増える:have more money
株が増える:have more stock
面積が増える:have more area
「急増する」「徐々に増加する」などの表現は英語で?
「増える」にはさまざまな英語表現があるのがわかりましたね。
ただ、「増える」といっても「急増する」「徐々に増える」などの表現がありますよね。
ここでは「増える」に関連する英語表現を紹介していきます。
急増する
「急増する」は「increase sharply」を使って表現できます。
increaseは先ほど紹介した「増える」という意味のため、「急に」という意味のある副詞のsharplyを付け加えることで「急増する」というニュアンスを表現できるのです。
失業者が急増しました。
徐々に増加する
「gradually」は「徐々に」「次第に」という意味の副詞です。
先ほどの「increase sharply(急増する)」と同じように、
increaseの後ろに副詞をプラスすることで「徐々に増加する」=「increase gradually」となります。
なお、「little by little」を使っても、同様のニュアンスを表現できます。
「little by little」は「少しずつ」「ちょっとずつ」といった意味です。
生徒の数が少しずつ増加しています。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「増える」の英語表現について紹介しました。
日本語では「増える」でさまざまなニュアンスを表現できますが、英語では複数の表現があります。
どのような単語・フレーズを使うかによって、ニュアンスや印象が変わってくるのでシーンにおって表現を使い分けるのがおすすめです。
表現が多くてややこしく感じる場合は、基本の「go up」「increase」から覚えていきましょう。
ぜひ今回の記事を参考に、「増える」の英語表現を習得してみてくださいね。