日本には、「もったいない」という言葉がありますよね。世界で使われた言葉としても有名になりました。しかし、ここでふとこんなことを思いませんか?「そもそも英語ではもったいないという言葉はあるの?」と。価値あるものを捨てたり、まだ使えるものをダメにしたり、そんな時に言える表現はあるのでしょうか。日本の「もったいない」に匹敵する意味を持つ英語のフレーズがあるのか、それともMottainaiはもう世界共通語となったのかを見ていきましょう。

英語でMottainaiは通じる?

「もったいない」という日本語にぴったり当てはまる英語がないため、そのままMottainaiと使われていると聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

しかし、残念ながら実際のところは日常英会話で使われるほどには浸透していません。外国人で、日本語を学習している人ですら知らないこともあるくらいです。となると、まだまだ世界共通語になったとは言えませんね。

「もったいない」を英語で言うなら?

「もったいない」を英語で言うなら?

Mottainaiが通じないのであれば、英語では「もったいない」をどのようにして伝えればいいのでしょうか。できるだけ日本語の「もったいない」に近いニュアンスの英語のフレーズをご紹介するので、いつでも使えるようにしておきましょう。

What a waste!

What a waste!のWasteには、「浪費」、「無駄使い」という意味があります。ですから、「何と言う無駄なことを!」という訳になりますね。これは「もったいない」と同じ意味ではないでしょうか。

ちなみにWasteは動詞にもなり、「粗末にする」、「無駄使いをする」という意味でも使われます。モノだけでなく、時間を無駄にしてしまった時などにも使えるので日常会話でよく耳にしますよ!

Aさん
What a waste! We can use it later!
訳)もったいない!後で使えるのに!
Bさん
Oh, sorry. You’re right.
訳)あ、ごめん。君が正しいよ

It’s wasteful with~

先ほど出てきた名詞のWasteを形容詞にして、Wastefulを使い「もったいない」を表現することもできます。この場合、「wasteful + of/with~」という熟語を使い、「~がもったいない」と表します。

ただ一言「もったいない」と言うのではなく、出しっぱなしの水がもったいないと伝えたい時や、食べ残した料理がもったいないと言いたい時、まだ着られる洋服がもったいないと言う時などに使えます。

be too +形容詞

こちらは、「もったいない」という中でも自分にはもったいないと、自分にとって分不相応なものに対して言う時に使える表現です。彼女は僕にはもったいないと、自分にとって彼女が良すぎるという風に使ったりもできます。

この表現は、中学で「too~ to○○」という形で習ったものの一部で、「~すぎて○○できない」などと訳すのでしたが、覚えていますか?ひょんなところから色々な表現に使える中学英語はたくさんあるので、この際に復習しておきましょう。

Aさん
It’s too cute to eat!
訳)これは可愛すぎて食べるのがもったいない!
Bさん
Haha, thank you.
訳)あはは、ありがとう

You don’t know what you’re missing.

これは決まり文句というには長いひとつの英語の文章ですが、「あなたは失っていることをわかっていない」という意味になります。つまりは、「もったいないよ」ということですよね。

ここでの意味合いはモノがもったいないというだけでなく、貴重なチャンスをみすみす逃してしまっている場合などにも使えます。

日本が実践しているもったいなくない習慣・文化とは

日本が実践しているもったいなくない習慣・文化とは

「もったいない」が日本発の言葉なら、日本が率先して世界でもったいなくならないお手本を見せなければいけませんよね。では、具体的に日本が実践しているもったいなくない習慣や文化には何があるのでしょうか。

ビニール袋の有料化

市民にとっては少し負担になるので大歓迎とは言えませんが、ビニール袋を有料化にすることで、一度使っただけの袋を捨てないようにする試みが実行されましたよね。地球環境に優しいので、SGDsの一環でもあると言えます。

ビニール袋にもお金を出さないといけないとなると、家にある袋は大事に何度も使おうという心理になります。これによって、もったいなくない習慣が付きますよね。海に捨てられたビニール袋をエサと間違えて食べてしまうウミガメの話なんかは有名ですから、動物の命を救うことにも繋がります。

風呂敷の再来

昔はビニール袋なんてありませんでしたから、風呂敷を使って荷物を運んでいました。今でいうバッグですよね。これは昔のものというイメージですが、実は今風呂敷が再来していると言われています。

実用性を重視した昔の風呂敷ではなく、可愛さやデザイン重視の映える風呂敷が出てきたことで若者の興味をそそったのです。また、鬼滅の刃など、少し昔の日本が舞台になったアニメなどが大ヒットしたことから火がついたとも言われています。

確かに風呂敷なら、何度でも使える上に結び方を変えるだけでボトルなどの細いものも包めます。包み方は覚えなければいけないのでちょっと面倒なのが玉に瑕ですが、バッグと違って自由自在に形を変えられる布の便利な面は見逃せませんね。英語圏の人たちは知らないでしょうから、風呂敷を日本文化として紹介してみるのも英語の練習になります。

ゴミ拾いのゲーム化

ゴミ拾いというとあまりやりたくないなと思う人が多いと思いますが、今これがゲームになってたりもするんです!チームに分かれ、グループでどれだけゴミを拾えたかを競うシンプルなルールで、中にはモノやサイズ、重さなどによってポイントがあらかじめ決められているものも。

時間内に拾えたゴミを集計し、ポイントが高いチームが勝ちになります。身体も動かせますし、地域一帯はキレイになりますし、ゲーム性があることでやる気になり、かつリサイクル業者に持って行くことでもったいなくなくなりますね。メリットがたくさん詰め込まれた賢いやり方です。

まとめ

英語では「もったいない」という言葉がないのかと言われたりしますが、似た表現であればありましたね。まずはWhat a waste!などから覚え、使いこなせるよう何度も繰り返して言ってみましょう。また、日本が独自で行っているもったいなくない文化や習慣についても、英語で説明できるよう知識を増やしておきましょう!