もはや日本語でもおなじみの「パティシエ」という言葉。実は、「パティシエ」はフランス語です。では、英語ではどのように表現するのか、気になりますね。
この記事では、「パティシエ」の英語表現や、フランス語の職業名、さらに最近、注目されるジェンダーニュートラルな表現について解説します。

パティシエは英語で何て言う?

パティシエは英語で何て言う?

「パティシエ」はフランス語。“pâtissier”と書きます。日本語では「お菓子職人」という意味です。フランス語には、男性名詞と女性名詞があります。この“pâtissier”も例外ではなく、男性と女性では表現が異なります。

  • 男性:pâtissier(パティシエ)
  • 女性:pâtissière(パティシエール)

英語での表現も気になりますね。パティシエは英語では“pastry chef”といいます。この言葉は性別を問わず使えます。

Aさん
The pastry chef created a beautiful wedding cake.
そのパティシエは美しいウェディングケーキを作りました。

Aさん
I dream of becoming a pastry chef one day.
いつかパティシエになるのが私の夢です。

Aさん
The hotel hired a new pastry chef last month.
そのホテルは先月、新しいパティシエを雇いました。

パティシエだけじゃない?フランス語の職業とその英語表現を確認!

パティシエ以外にも、フランス語由来の職業を表す表現があります。英語ではどのように表現されるのかもご紹介しますね。

ソムリエ

日本語でもよく耳にする「ソムリエ」はワインの専門家。特にレストランなどで料理に合うワインを提案します。

  • 男性:sommelier(ソムリエ)
  • 女性:sommelière(ソムリエール)

英語でも“sommelier”と表現しますが、男性にも女性にも使うことができます。

Aさん
The sommelier recommended an excellent red wine.
そのソムリエは素晴らしい赤ワインを勧めてくれました。
Aさん
She works as a sommelier in a luxury restaurant.
彼女は高級レストランでソムリエとして働いています。
Aさん
The sommelier explained the origin of the wine.
そのソムリエはワインの産地を説明しました。

ショコラティエ

ショコラティエはチョコレート菓子の職人です。日本ではチョコレート菓子は洋菓子の一部として扱われるのが一般的ですが、チョコレート文化が深く根付いているフランスやベルギーでは専門店を構えるほどポピュラーな存在です。

  • 男性:chocolatier(ショコラティエ)
  • 女性:chocolatière(ショコラティエール)

英語でも“chocolatier”で表現されます。

Aさん
The chocolatier makes handmade truffles every morning.
そのショコラティエは毎朝手作りのトリュフを作ります。
Aさん
She visited a famous chocolatier in Belgium.
彼女はベルギーの有名なショコラティエを訪れました。
Aさん
The chocolatier created a special collection for Valentine’s Day.
そのショコラティエはバレンタインデーのために特別なコレクションを作りました。

ブーランジェリー

ブーランジェリーはパン屋を意味します。日本語のパン屋は菓子パンや惣菜パンなど幅広いパンを取り扱いますが、フランスのブーランジェリーは、バゲットやパン・ド・カンパーニュなど伝統的なパンを販売します。

  • ブーランジェリー(パン屋):boulangerie(ブーランジュリー)
  • 男性のパン職人:boulanger(ブーランジェ)
  • 女性のパン職人:boulangère(ブーランジェール)

ブーランジェリーは英語では“baker”といいます。

Aさん
She works as a baker at a local bakery.
彼女は地元のベーカリーでパン職人として働いています。
Aさん
Bakers need to wake up early to start their work.
パン職人は仕事を始めるために早起きする必要があります。
Aさん
The baker won an award for his baguettes.
そのパン職人はバゲットで賞を受賞しました。

英語にもある?男性と女性で表現が違う職業

英語にもある?男性と女性で表現が違う職業

性別によって職業の表現が異なるのはフランス語だけではありません。英語にも性別で表現が異なる職業がありますが、近年ではジェンダーニュートラルな表現を用いる流れが広がっています。日本語でも「看護婦」が「看護師」へ、「保母」が「保育士」へと変わったように、同じような変化が見られます。

ここでは、性別によって表現が異なる職業と、そのジェンダーニュートラルな表現をご紹介します。

actor / actress

英語では「俳優」を表す言葉として、男性用の “actor” と女性用の “actress” が使われてきました。この区別は長い間一般的でしたが、近年では性別を問わず “actor” を使用する傾向が強まっています。

Aさん
She is an award-winning actor.
彼女は受賞歴のある俳優です。
Aさん
He dreams of becoming an actor in Hollywood.
彼はハリウッドで俳優になるのが夢です。
Aさん
The actor gave an inspiring speech at the ceremony.
その俳優は式典で感動的なスピーチをしました。

waiter / waitress

レストランで働くスタッフを指す言葉として、男性を“waiter”、女性を “waitress”と表現していました。最近ではジェンダーニュートラルな表現である “server”が一般的に使われるようになっています。

Aさん
I asked the server for a vegetarian menu.
私はサーバーにベジタリアン向けのメニューを頼みました。
Aさん
The server explained the ingredients in the soup.
サーバーがスープの材料について説明してくれました。
Aさん
Servers in fine dining restaurants often wear formal uniforms.
高級レストランのサーバーはよくフォーマルな制服を着ています。

landlord / landlady

「家主」を男性の場合 “landlord”、女性の場合 “landlady”と呼びます。最近では性別を問わない表現として “property owner”が使われることが増えています。

Aさん
The property owner agreed to repaint the apartment.
その家主はアパートを再塗装することに同意しました。

Aさん
The property owner offered to lower the rent for long-term tenants.
その家主は長期入居者のために家賃を下げることを提案しました。

Aさん
Being a property owner comes with many responsibilities.
家主であることには多くの責任が伴います。

まとめ

フランス語である「パティシエ」。フランス語では男性と女性によって表現が異なるのは、興味深いですね。
ただ、性別によって表現が異なるのはフランス語に限らず、英語でも日本語でもあることです。現在は日本語でも英語でも、性別を問わない言葉が好まれる傾向にあります。
社会の変化とともに変わっていく言語の理解を深めることは、きっと英語学習にも役立つはず!これからも、社会の動きとともに「ことば」がどのように変化していくか、見守っていきたいですね。

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