今回の記事では、“coverage(カバレッジ)”の意味を解説します。

coverageは、報道・IT・保険・マーケティングなど、さまざまな分野で使われる汎用性の高い言葉で、ニュアンスはそれぞれ異なります。

分野ごとに解説していくので、気になる部分だけでもぜひチェックしてくださいね。

coverage(カバレッジ)の基本的な意味

coverage(カバレッジ)の基本的な意味

カバレッジ(coverage)とは、英語で「範囲」や「適用範囲」を意味する言葉です。

日本語でもさまざまな分野で使われており、報道、IT、マーケティングなどの分野で特に頻繁に見られます。

文脈によって意味が異なるため、具体的な使い方を理解することが重要です。

ここでは英語としての基本的な意味を紹介し、その後に各分野における意味を解説していきますね。

報道・取材範囲

メディア(新聞、テレビなど)が特定の出来事や話題を取り上げる範囲や程度を指します。

Aさん

The news coverage of the event was extensive.

(その出来事のニュース報道は広範囲にわたった。)

適用範囲・保護範囲

保険や契約などで、何が含まれているか、どの範囲までカバーされるかを示します。

Aさん

This insurance policy provides full coverage for medical expenses.

(この保険は医療費をすべてカバーする。)

物理的な覆うこと

何かを覆う行為やその状態。

例えば、雪が地面を覆う、布で何かを隠すなどを指します。

Aさん

Snow coverage made the roads slippery.

(雪の覆いで道路が滑りやすくなった。)

範囲や網羅性

あるテーマや領域をどれだけ広く扱うかを指します。

例えば、本や研究がどこまで内容を網羅しているかなどです。

Aさん

The book offers good coverage of modern history.

(その本は現代史をよく網羅している。)

報道におけるcoverage(カバレッジ)

報道におけるcoverage(カバレッジ)

ここでは、報道におけるcoverageの使われ方について詳しくまとめます。

基本的な意味

coverageは報道の文脈で使われると、「報道範囲」や「取材範囲」といった意味になります。

ニュースやジャーナリズムの世界では、ある出来事やトピックがどれだけ広く報道されているかを表す際に使用されます。

例えば、

“Live coverage of the presidential election.”

(大統領選挙のライブ報道)

のように、ニュースやメディアに関連する文脈でcoverageは使われることが多いです。

coverageとreportの違い

coverageとreportはどちらも報道に関連する言葉ですが、意味には違いがあります。

  • coverage:ある出来事がどの程度報道されるか、その範囲を指す
  • report:報道の「内容」や「報告書」を指す

例えば、以下のように使います。

Aさん

The news coverage of the disaster was extensive.

(その災害の報道範囲は広かった。)

Aさん

The journalist wrote a detailed report on the disaster.

(そのジャーナリストは災害について詳しい報告を書いた。)

このように、coverageは「報道の広さ」、reportは「具体的な報道の内容に関する言葉」であることを覚えておくとよいでしょう。

ITにおけるcoverage(カバレッジ)

IT分野では、coverageは主にソフトウェアテストやネットワークの分野で使われます。

ソフトウェアテストのカバレッジ

ソフトウェア開発において、カバレッジは「テストカバレッジ(test coverage)」を指し、テストがコード全体のどれくらいをカバーしているかを示します。

カバレッジ率が高いほど、多くのコードがテストされていることになります。

test coverage以外には、次のような使い方もします。

  • ステートメントカバレッジ(Statement Coverage):コードの各命令が実行されたかを測定
  • ブランチカバレッジ(Branch Coverage):if文などの分岐がすべて実行されたかを測定
  • パスカバレッジ(Path Coverage):すべての実行パスがテストされたかを測定

ネットワークのカバレッジ

ネットワーク分野では、「カバレッジ」は通信エリアの範囲を示します。

例えば、携帯電話の電波が届く範囲のことを「ネットワークカバレッジ」と呼びます。

例文はこちらです。

Aさん

This area has poor network coverage.

(この地域はネットワークのカバレッジが悪い。)

Aさん

5G coverage is expanding rapidly.

(5Gのカバレッジは急速に拡大している。)

「カバレッジが100%」とはどんな意味?

「カバレッジが100%」という表現は、ITやマーケティング、保険などの分野で使用されます。

状況によって意味やニュアンスは変わるので、これから解説します。

ソフトウェアテストでの100%カバレッジ

ソフトウェアテストでは、「100%カバレッジ」はすべてのコードがテストされた状態を指します。

ただし、100%のカバレッジを達成してもバグがないとは限らないため、テストの質も重要です。

ネットワークでの100%カバレッジ

通信業界では、100%カバレッジとは「すべての地域で電波が届く状態」を意味します。

しかし、実際には地形や建物の影響で完全なカバレッジを実現するのは難しいです。

保険での100%カバレッジ

保険業界では、100%カバレッジとは「すべてのリスクが補償される状態」を指します。

例えば、医療保険で100%カバレッジがあれば、治療費が全額カバーされることになります。

マーケティングにおけるcoverage(カバレッジ)

マーケティング分野では、「カバレッジ」は「市場のカバー率」や「広告のリーチ範囲」を指します。

マーケットカバレッジ

マーケットカバレッジ(market coverage)は、自社の商品やサービスが市場全体のどれくらいに届いているかを示す指標です。

企業は市場カバレッジを分析し、ターゲット層に適したマーケティング戦略を立てます。

広告のカバレッジ

広告分野では、「広告カバレッジ(ad coverage)」という言葉が使われます。

これは、広告がどれくらいの人に届いたかを示します。

例えば、以下のように使います。

Aさん

Our TV ad coverage is 80% of the target audience.

(私たちのテレビ広告はターゲット層の80%に届いている。)

ターゲット層に効率よくアプローチするためには、適切なカバレッジを確保することが重要です。

まとめ

coverageは、報道、IT、マーケティングなどさまざまな分野で使われる重要な言葉だとわかりました。

まとめに、それぞれの意味をおさらいしましょう。

  • coverageの英語の意味は「範囲」や「適用範囲」など
  • 報道での意味は「報道範囲」や「取材範囲」
  • coverageは報道の広さ、reportは具体的な報道の内容に関する言葉
  • IT分野ではテストカバレッジや通信エリアの範囲を指す
  • 「カバレッジが100%」はITやマーケティング、保険などの分野で使用される用語
  • マーケティング分野では「市場のカバー率」や「広告のリーチ範囲」を指す

このように、coverageはさまざまな分野で使える英語です。

今日からぜひ使ってみてくださいね。

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