英語でビジネスメールを書くとき、多くの人が最後に立ち止まるのが「結びの一文」です。日本語なら「よろしくお願いします」で自然に締められますが、英語には全く同じ表現がありません。そのため、丁寧に書いた本文のあとで、どんな言葉を添えればよいのか迷ってしまいます。

この記事では、英語ビジネスメール・メッセージ(「Slack・Teams・Chatwork」 などのビジネスチャットで使う短い英文)で使える結びの基本のフレーズからシーン別の実用フレーズまで、無理なく使える形で紹介します。

英語ビジネスメールの「結び」とは?

英語ビジネスメールの「結び」とは?

結びの挨拶には、主に3つの役割があります。
1つ目は、文章の終わりに丁寧さを残すこと。最後の一文が、メール全体の印象を決めます。2つ目は、相手との距離感を示すこと。フォーマルか、やや親しみのある関係かによって適切な表現は異なります。3つ目は、返信を促すなど次の行動をやさしく示すことです。

結びの基本構成(Structure)

英語のビジネスメールは、次の流れで構成されます。

件名(Subject)

宛名(Salutation)
書き出し(Opening)
本文(Body)
結び(Closing)
署名(Signature)

結び(Closing)は、署名の直前に置かれる締めの挨拶です。本文の要点を再確認してもらいながら、相手への敬意や今後のやり取りへの姿勢を示します。

基本の結び(定番フレーズ)

英語ビジネスメールでは、まず押さえておきたいのが定番の結び表現です。日本語の「敬具」に近い役割を持ち、丁寧さや誠実さを自然に伝えることができます。迷ったときは、まずここから選ぶと安心です。

Sincerely,
最も一般的で、フォーマルな場面に幅広く使えます。

Yours sincerely, / Sincerely yours,
意味はほぼ同じで、地域や好みによる違いです。

Yours faithfully,
相手の名前が分からない場合に使われます。

Regards, / Kind regards, / Best regards,
Sincerelyより少しやわらかい印象。やり取りのある取引先に向いています。

Warm regards,
比較的親しみのある相手向けです。

Weblio―sincerely

Weblio―Regards

「よろしくお願いします」はどう表す?

英語には「よろしくお願いします」をそのまま訳した表現はありません。代わりに、状況に応じた一文を添えます。

I look forward to working with you.
(ご一緒できるのを楽しみにしています)

I would appreciate your cooperation.
(ご協力いただけますと幸いです)

依頼時の結び

何かをお願いするメールでは、結びの一文が印象を大きく左右します。依頼内容を押し付けるのではなく、相手の立場や時間を尊重する姿勢を示すことが大切です。

I would appreciate your attention to this matter.
(本件につきご対応いただけますと幸いです)

Thank you for your cooperation on this matter.
(本件へのご協力ありがとうございます)

Please let me know your thoughts.
(ご意見をお聞かせください)

Please let me know if that is acceptable to you.
(受け入れ可能かご教示ください)

I am looking forward to hearing from you.
(ご連絡をお待ちしております)

気遣いを添える結び

ビジネスの場でも、ちょっとした気遣いの言葉が関係性を和らげてくれます。相手の体調や忙しさ、状況をさりげなく気にかける一文を添えることで、メール全体が温かみのある印象になります。

All the best,
(ご多幸をお祈りします)

Please take care.
(どうぞご自愛ください)

I hope you have a restful weekend.
(よい週末をお過ごしください)

Please let me know if you have any questions.
(ご不明点があればお知らせください)

I wish you good luck.
(ご健闘をお祈りします)

Wishing you all the best in your new role.
(新天地でのご活躍を心よりお祈りいたします)

別れの結び

別れの結び

退職やプロジェクト終了の連絡では、これまでの関係を丁寧に締めくくる表現が求められます。英語の結びでは、感謝や敬意を伝えつつ、前向きな余韻を残すことが大切です。

It has been a pleasure working with you.
(ご一緒できて光栄でした)

Thank you again for everything.
(これまで本当にありがとうございました)

感謝を伝える結び

感謝の気持ちは、英語では結びの一文で改めて伝えることがよくあります。
本文ですでにお礼を書いていても、最後にもう一度触れることで印象が深まります。

With appreciation, / With gratitude,
(感謝を込めて)

I truly appreciate your support.
(ご支援に心より感謝いたします)

Many thanks for your continued support.
(引き続き変わらぬご支援をよろしくお願いいたします)

Thank you for your guidance and support.
(ご指導とご支援をありがとうございました)

Thank you for your attention to this matter.
(ご配慮いただき、感謝いたします)

謝罪メールの結び

謝罪メールの結びは、相手への配慮と誠意を示す重要な部分です。理解や協力への感謝を添えることで、やり取りを前向きに締めくくることができます。

I’m sorry for the inconvenience.
(ご迷惑をおかけし申し訳ございません)

We apologize for any inconvenience caused.
(ご迷惑をおかけし申し訳ありません)

Thank you for your understanding.
(ご理解ありがとうございます)

I would like to express my deep regrets for the inconvenience caused.
(ご迷惑をおかけしたことは誠に遺憾でございます)

Once again, please accept our apologies for any inconvenience caused.
(ご迷惑をおかけしたことについて、再度お詫びさせてください)

メッセージ(チャット)の場合

チャットでの英語メッセージは、メールよりもスピード感と簡潔さが重視されます。書き出しや結びは短くても失礼にはならず、相手との距離感に合わせた自然な表現を選ぶことがポイントです。一方で、ビジネスシーンでは最低限の丁寧さは欠かせません。

気軽さと配慮のバランス

長い前置きは不要ですが、いきなり本題に入るより、ひと言の挨拶や感謝を添えると印象がよくなります。

結びはシンプルに

「Thanks!」「Let me know if you have any questions.」など、短い結びで十分です。要件が伝わり、相手が次の行動を取りやすいメッセージを意識しましょう。

チャットは会話に近い文章。シンプルでありながらビジネスとしての礼儀を忘れないように気を付けましょう。

まとめ

英語の結びの挨拶は、「状況に合った選択」が大切です。定番フレーズをいくつか持っておけば、相手や目的に応じて自然に使い分けられます。本文で伝えた内容を、丁寧に受け止めるひと言を添えること。それだけで、英文メール全体の印象は大きく整います。まずは使いやすい表現から、少しずつ自分の定番を増やしていきましょう。

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anna 英語教育コンテンツライター / English Education Content Writer
新聞記者としての取材・執筆経験を経て、英語教育分野を中心に活動するライター。英文学専攻および国際交流経験を活かし、英語学習や異文化理解に関する情報を発信している。