現代社会はストレス社会と言われることがありますが、我慢することが多い生活を送っている人もいるかもしれませんね。では、その「我慢する」を英語で表現することはできるでしょうか。
いつも我慢しているわけでも、誰しも我慢する場面はあるはず。また「我慢できない!」とイライラを発散したいときもありますよね。

そこで今回は、「我慢する」を英語で言うための表現をご紹介します。否定形の「我慢できない」についても触れていきますから、ぜひ参考にしてくださいね。

「我慢する」と言いたい時に使える英語表現

「我慢する」と言いたい時に使える英語表現

実は「我慢する」と言おうとすると、そのニュアンスや場面、我慢の程度などによって非常に多くの言い方があります。スラングや慣用句などを合わせると、かなりたくさんの表現があり、そのすべてを覚えるのは大変です。

ですから今回は日常会話で使うレベル且つ、標準的な単語で言い表せるものに限ってピックアップしてみました。今回ご紹介するのは、以下の4つの表現です。

  • Endure
  • Put up with
  • Suppress
  • Have patience

それぞれニュアンスを解説しつつ、掴みやすいように例文もご紹介していきます。

Endure

苦痛やストレス、痛みなどにぐっと我慢するような、耐え忍ぶような感じの「我慢する」なら、「endure」を使うのがおすすめです。特にその我慢している状態が長く続いているような感じなら、「endure」がぴったりでしょう。

例文をいくつか作成したので、ここからそのニュアンスを感じ取ってみてください。

  • I have endured a lot of cancer surgeries but I haven’t got well yet.
    (がんの手術にたくさん耐えてきたけれど、まだ治っていません。)
  • He always endures endless complaints from his girlfriend.
    (彼はいつも、恋人から延々と文句を言われるのを我慢している。)
  • I had to endure 3 hours of waiting at the dentist.
    (歯医者での3時間待ちを我慢しなければなりませんでした。)

ぐっと耐えているような、じっと我慢しているような、そんなニュアンスが伝わるでしょうか。これが、「endure」で表すことができる「我慢する」の表現です。

Put up with

この「put up with」というのも「我慢する」という意味合いでよく使われます。しかし、こちらは「endure」よりはもう少し気が軽い感じです。

嫌だけどやる、仕方なく受け入れる……なんてときには、「put up with」が使えるでしょう。こちらは一文だとニュアンスの違いがわかりづらいので、会話例文を作成しました。

Aさん
How can you put up with her sarcasm? It always goes too far!
よくあの人の皮肉に耐えられるね。いつも行き過ぎなのよ!

Bさん
I know, right? But I just have to put up with it. She’s my sister.
そうだよね。でも、我慢するしかないんだ。彼女は僕の妹だから。

Aさん
Oh, sorry! I didn’t know that!
あ、ごめんね!それは知らなかった!

Bさん
That’s ok. I know how others feel. At the end of the day, I can put up with her because I’m used to it.
いいよ。みんなの気持ちはわかるから。結局のところ僕が彼女を我慢できるのは、慣れてるからだもんね。

会話例文中の男性は、皮肉に嫌だと感じつつも我慢して受け入れている様子です。この感じが「put up with」なのですが、うまく伝わるでしょうか。
逆に例文中の女性はもう「I can’t put up with her.(彼女には我慢ならないわ)」とでも言い出しそうな勢いですね。

Suppress

心の中で爆発しそうな感情をぐっと抑える、表に出さないようにするという「我慢」なら、「suppress」を使うのが適しています。
怒りや悲しみ、ストレス、喜びといった感情から、あくびや暴力・暴動などにも使えます。また、場合によっては「隠蔽」という意味にもなるのですが、とにかく「抑圧」「抑制」といったニュアンスの強い言葉ですね。

こちらも例文でニュアンスを感じとってください。

  • His face was really funny when he tried to suppress a yawn.
    (あくびを我慢しようとしたときの、彼の顔は本当に面白かった。)
  • She is really good at suppressing her feelings. I’ve never seen her upset or excited.
    (彼女は自分の感情を抑えるのが本当に上手です。動揺したり興奮したりするのを見たことがありません。)
  • I have to suppress my irritation more. I always can’t do it and it causes a lot of problems.
    (私はもっとイライラを我慢しないと。いつもそれができなくて、いろいろと迷惑をかけています。)

このように、何かを抑える感じの「我慢する」「耐える」と言いたい時には「suppress」を使ってみましょう。

Have patience

「我慢する」という動詞では少し使いづらい「patience」ですが、「我慢」「忍耐」という意味ではよく使われます。また、「patient」と形容詞にすると「我慢強い」という意味です。
「Have patience」とhaveをつけることでこれを「我慢する」という表現になります。

  • I can’t wait for the letter to come! I’ve been opening the mailbox many times today. I should have more patience.
    (手紙が来るのが待ちきれない!今日、何度も郵便受けを開けているの。もっと我慢しなくちゃ。)
  • If you have patience, you’ll succeed.
    (忍耐があれば、成功するでしょう。)
  • She didn’t wait for her brother. She has no patience at all.
    (彼女は弟を待ちませんでした。彼女は全く我慢できない人だ。)

「Patience」という言葉は「忍耐」という意味が強いので、忍耐力をとわれるような我慢なら「patience」を使うと良いでしょう。
日常会話でかなり使われる単語ですから、覚えやすいかもしれませんね。

「Stand」や「Bear」は『我慢できない!』という意味で使われる

「Stand」や「Bear」は『我慢できない!』という意味で使われる

ここまでの表現を見て「stand」「bear」がないなと思っている人もいるかもしれませんね。「我慢」を連想させる単語として代表的なこの2つの単語ですが、実は肯定文で使われることはほとんどなく、疑問文・否定文で使われます。

つまり、「我慢できない!」と言う時に使われているのですね。下記の例文をみてみましょう。

  • I can’t stand it anymore!(もう我慢できない!)
  • I can’t bear it anymore.(もう耐えられません。)

この2つのよく似た表現のニュアンスの違いを感じるために、和訳を少し変化させてみました。

感情的に「我慢できない!!!」のような時は、「stand」を用いることが多いでしょう。とても口語的な表現です。逆に「bear」の方は日常会話レベルの単語ですが、「stand」よりは堅めで、文語的なイメージがあります。

「我慢できない!」と訴えたい時には、ぜひ使ってみてくださいね。

「我慢する」はニュアンスや使われ方を掴むことが大事!

「我慢する」という日本語を英語にすると、さまざまな表現が使われていることがわかったでしょう。こちらを参考にして、ニュアンスや使われ方を掴み、英会話に役立ててくださいね。