この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズ、今回は、「神・仏」のつく「ことわざ」を英語に翻訳してみました。

「仏」とは、仏教やヒンドゥー教などで「覚者」「悟った者」の意味です。日本では、死者のことを仏と表現することもありますね。また、仏は「善良な人」という意味もあり、そうした人物を「仏のような人」と表現することがあります。

「神」とは、「信仰の対象として尊崇・畏怖  されるもの」のことです。神がどのような存在であるかは宗教や哲学から垣間見ることができますが、「創造主」であるとされることがあれば、「物事に宿るもの」とされることもあり、解釈が多様で一言で表せるものではありません。

そんな「神・仏」のつく「ことわざ」を今回は4つ選んで英語に訳しました。

1.無いが極楽 知らぬが仏

「無いが極楽 知らぬが仏」は、貧しいことは不幸のように思えるが、お金があっても盗難や税金などの苦労が絶えないため、かえって幸せだという意味の「ことわざ」です。

英語では
「Ignorance is bliss.」
と翻訳することができます。

「無知は至福である」という意味で、「知らぬが仏」と同じ意味です。

”bliss”とは「無上の幸福」つまり「この上ない幸福」の意味です。”ignorance”とは「無知、知らないこと」の意味です。

また英語では
「He that knows nothing doubts nothing.」
と翻訳することができます。

直訳すると「何も知らない者は何も疑わない」という意味です。

”doubt”は「~を疑う」の意味で、”doubt nothing”で「何も疑わない」という意味になります。なお”doubt”の発音は「daut」(ダウト)です。

2.仏作って魂入れず

「仏作って魂入れず」は、物事の最も大切な部分をおろそかにすることを例えた「ことわざ」です。丹精込めて仏を作っても入魂しなければ、それはただの形だけの仏であるということ。見かけだけでなく、その心まで大切にしなければ意味がないということですね。

英語では
「Ploughing the field and forgetting the seeds.」
と翻訳することができます。

直訳すると「畑を耕して種まきを忘れる」という意味です。

”plough”は主にイギリスでつかわれる単語で、”plow”「耕す」と同じ意味です。”seed”は「種、種子」という意味です。

3.苦しいときの神頼み

風邪を引いた時やお腹の調子が悪い時に、ついつい神様にお願いしたくなりますよね。「苦しいときの神頼み」は、普段は神を拝むことがない者が、病気や災難にあったときは神にすがり祈ることを意味する「ことわざ」です。

英語では
「The danger past and God forgotten.」
と翻訳することができます。

直訳すると「危険が過ぎると神は忘れ去られる」という意味で、「ご都合主義である」ことを言います。

4.触らぬ神に祟りなし

「触らぬ神に祟りなし」は、関係しなければ災いを受けることもないので、下手に手出しするよりも知らないふりをするほうが良いという意味の「ことわざ」です。

英語では
「Let sleeping dogs lie.」
と翻訳することができます。

直訳すると「眠っている犬は寝かせておけ」という意味です。

ここでの”lie”は動詞で「横たわる、寝る」という意味です。”let”は使役動詞で「~させる」という意味です。

まとめ

今回は、「神・仏」のつく言葉にまつわる「ことわざ」をまとめてみました。

「神・仏」とつく「ことわざ」なだけに、どこか神聖で、生きる上のでの教訓が込められていましたね。英語が分からなくて「苦しいときの神頼み」となってしまわないように、日々の学習を頑張りましょう!

今後も様々な「ことわざ」や「名言」を翻訳していきますので、お楽しみに!