器が大好きな方は多いですね。お気に入りのお皿やマグカップを使えば、おうち時間が充実します。
ところで焼き物には陶器と磁器がありますが、英語でなんと言うのかご存知ですか?

記事では「陶器」や「磁器」の英語を紹介します。海外で素敵な器を購入するためにも関連する英語表現を覚えておきましょう。記事後半には、器好きな筆者がイギリスで有名な陶器と磁器ブランドを紹介します!

陶磁器の英語

焼き物、または器と呼ばれるものに陶磁器があります。陶磁器には陶器や磁器があり、一般的な英語表現は”ceramics”です。日本の三大陶器と言えば、美濃焼・瀬戸焼・有田焼になります。海外ではマイセンやウェッジウッドなどが有名です。

陶磁器の英語はceramics

日本語でもセラミクス(セラミック)という材料がありますが、陶磁器の英語は”ceramics”になります。

“ceramics”を辞書で調べると、「陶磁器」の他、陶芸という意味があることが分かります。ひとつ覚えておきたいのが、陶磁器としての”ceramics”は常に複数扱いである点です。

Aさん
Ceramics are made from clay.
訳)陶磁器は粘土から作られます。

粘土は焼き物の世界では陶土と呼ばれています。何の原料・材料からできているのか説明するときのフレーズ”be動詞+made from ◯◯”もぜひ使えるようにしましょう。

Aさん
I went to a Japanese ceramics exhibition last weekend. I saw so many beautiful ceramics.
訳)先週末、日本の陶磁器展へ行ってきたの。とっても美しい陶磁器をたくさん見てきたよ。

この例文では”Japanese ceramics”で日本の陶磁器としています。一方、西洋の陶磁器と言いたい場合には”western ceramics”、イギリスの陶磁器であれば”British ceramics”のように変化させます。

器の英語/陶器

器の英語/陶器

それでは、陶磁器のひとつである「陶器」にスポットを当ててみましょう。
陶器は土ならではのほっこりとした素朴な雰囲気が人気で、和食器には備前焼など素敵な陶器が多くあります。

陶器の英語はpottery

陶器を英語で言うと”pottery”です。
“pottery”を辞書で調べると「陶(磁)器」、窯(かま)で土や砂などの高熱処理をする工業である「窯業(ようぎょう)」そして「窯元・陶器製造所」の意味があることが分かります。カタカナの発音はイギリス英語ではポタリィ、アメリカ英語ではパタリィのようにします。

“pottery”を定番とし、その他の表現には”potter’s ware/crockery/earthenware”などの言い方もあります。”ware”には”同一種類の品”といった意味があり、ホーローの製品であれば”enamelware”のように使われます。

Aさん
I love pottery and found a pottery classes in London. It would be great if I can join it one day as I can learn it in English.
訳)私は陶器が大好きで、ロンドンに陶芸教室を見つけました。英語で学べるので、いつか参加できたら嬉しいな。

英語の学習をしている人で陶器好きな人であれば、ぜひ海外の陶芸教室に参加してみることをおすすめします。好きなことで英語を学んだりコミュニケーションをとるチャンスになります。

Aさん
My mother likes to serve dishes on her favourite potteries.
訳)母は、お気に入りの陶器でお料理を出すのが好きです。

陶器好きな人は陶芸教室に行き、自分オリジナルの器を作ることもあるでしょう。陶器を焼くことについては後ほどフレーズを紹介します。

器の英語/磁器

もうひとつの陶磁器としての「磁器」は英語で”porcelain”という表現になります。“porcelain”(ポーセリン)は不可算名詞で「磁器・磁器製品」また「磁器製の」の意味を持ちます。

磁器の英語はporcelain

日本では陶器の後に使われ始めた磁器。日本最古の磁器は佐賀県有田の有田焼です。磁器は全体に澄んだ色をしていることが特徴で、白磁や青磁などがとても美しいですね。

Aさん
The oldest porcelain in Japan is Arita porcelain from Saga prefecture.
訳)日本最古の磁器は佐賀県の有田焼である。

例文ではArita porcelainとしていますが、Arita wareと表現することもできます。

Aさん
One of most famous types of porcelain in the world is Bone China.
訳)世界でもっとも有名な磁器のひとつがボーンチャイナです。

ヨーロッパで初めて磁器が作られたのは1710年のこと。ドイツのマイセンで白磁器の製作が成功します。その後、ヨーロッパ全土に広がるものの、白磁器の材料のひとつであるカオリンという粘土を入手できなかったイギリスだけが遅れをとっていました。そこで、動物の骨を焼き灰にしたものを混ぜて焼く方法を見つけ、時期の制作に成功します。17〜19世紀にかけて起こっていた中国ブームもあり、ここからボーン(骨)チャイナ(中国趣味)が広がっていくのです。

「陶器を焼く」の英語フレーズ

「陶器を焼く」の英語フレーズ

真っ白な磁器に絵柄をつけて焼き付けるポーセラーツという磁器づくりがあります。
しかし、陶芸教室といえばやはり陶器。ここからは陶器を焼くといった会話に使えるフレーズを紹介していきましょう。

陶器を焼く関連の英語

  • 陶器の英語はpotteryでしたね。他の関連表現も紹介します。
  • 手びねり hand-building
  • ロクロ throwing
  • 釉薬がけ glazing
  • 窯 kiln
  • 素焼き biscuit firing
  • 焼成 firing
  • 窯入れ loading kiln
  • 窯出し unloading kiln
  • 陶芸家 potter/ceramist
  • 陶芸教室 pottery class/clay studio/ceramic workshop

陶器を焼くのフレーズ

陶器を焼くというとき、ケーキを焼くというときに使う単語”bake”かなと思う人がいるかもしれません。
しかし、陶芸の場合は”firing”という言葉が使われます。”firing”は、火や家事の”fire”の関連用語ですが、陶磁器の「焼成」の意味があります。焼成とは、成形した粘土を高温の窯に入れ、加熱する工程を指します。

Aさん
It’s time for the final firing; I’m excited to look at my cup!
訳)最後の焼成の時間です。カップを見るのが楽しみ!
Aさん
10 bowls have been loaded into the kiln and I did the firing for 4 hours.
訳)10個のお茶碗を窯に入れ、4時間焼成(焼き)ました。

loadやunloadは、車に荷物を詰め込むようなときにも使える動詞です。

「陶器の置物」の英語フレーズ

「陶器の置物」の英語フレーズ

陶器は器やカップなど食事に使うものに限らず、動物や人物などさまざまなモチーフの置物があります。アートである”pottery art”のひとつだと言えるでしょう。

陶器の置物はpottery figurine

“figurine”には、金属または陶器の”小さな像”という意味があります。似た言葉”figure”であればヒーローのフィギュアなどとして使われていますね。

そして、陶器である”pottery”と組み合わせた“pottery figurine”が陶器の置物のフレーズになります。

Aさん
My friend has been collecting Lladro pottery figurines from Spain and now has 8.
訳)友達はスペインのリヤドロの陶器の置物を集めていて、現在8つ持っています。
Aさん
My child dropped a pottery figurine…
訳)子どもが陶器の置物を落としてしまった、、、

イギリスの有名陶磁器ブランドを紹介

最後に、イギリスの有名な陶器と磁器ブランドを紹介しましょう。

高級陶磁器ブランド

イギリスには魅力の陶磁器が多くあります。イギリスに旅行する人がアンティークショップなどで記念のカップ&ソーサーを買うこともよくあるでしょう。

一部になりますが、以下が高級ブランドになります。

  • WEDGWOOD/ウェッジウッド
  • Royal Doulton/ロイヤルドルトン
  • Royal Worcester/ロイヤルウースター
  • Royal Crown Derby/ロイヤルクラウンダービー
  • Paragon/パラゴン
  • SPODE/スポード
  • Rimoges/リモージュ
  • Minton/ミントン

筆者はアンティークやヴィンテージが大好きで、マーケットで見つけたParagonやMintonを自宅で使っています。

日常使いの陶磁器ブランド

イギリスには高級ブランドでなくても人気のブランドが多くあります。

  • Hornsea/ホーンジー
  • Denby/デンビー
  • Burleigh/バーレイ
  • Emma Bridgewater/エマ・ブリッジウォーター

Hornseaのヴィンテージ物はは日本人にも一定数のファンがいます。筆者もDenbyとともにコレクションで持っていますが、それらを普段使いするのがまたたまらないんですね!

まとめ

  • 陶磁器はceramics
  • 陶器はpottery
  • 磁器はporcelain

陶磁器の歴史を少し紹介しながら英語表現についてみてきました。
海外に行くときにはその国の陶磁器ブランドを発見したり、レストランに行ったらどんな器が使われているかぜひチェックしてみてくださいね。