今回の記事は、「状況」という英語についてです。日本語ではどのようなものも大抵はこの「状況」という言葉ひとつで言い表せますが、英語の場合はCondition,Situation,State,そしてCircumstanceという4つを使い分けなければいけません。日本語ではシチュエーションやコンディションというようにカタカナで使うこともあるのでこれらが最も身近だと思いますが、それ以外の単語とはどのように違うのでしょうか。
状態や体調ならcondition
Conditionには、「状況」と訳す以外にも「状態」や「体調」という訳があります。一般的な状況を表す時に使えるものなので、まず覚えておくべきはConditionでしょう。
ただ日本語と同じように、コンディションというと健康状態について言うこともあるため、文脈を読んで「状態」と「体調」のどちらを意味しているのかを注意深く読み解く必要があります。
Could you tell me your today’s condition?
訳)今日の調子はどうですか?
Not bad, Dr.
訳)悪くはないです
情勢を表すならsituation
「状況」を英語にするならシチュエーションが最も適切なのではと思う人も多いと思いますが、こちらは「情勢」と訳せる時もあって、何か原因があってその状況になったという時に使います。
他にもその時々に応じて「事態」と訳した方がしっくりくることもあるため、ライティングやリスニングなどで意味が思うようにつかみ取れないなら、これらの他の訳もみっちり頭に入れてイメージしておくべきでしょう。
How about current situation?
訳)状況報告をお願い
Everything is going well, sir.
訳)すべて順調ですよ
そのままの状態を表すならstate
Stateはとても単純な単語で、そのままの状態のことを示します。Situationのように特定の原因があるわけでもなく、Conditionのように体調という意味が使われることもなく、ただ「状態」と訳せます。
単純な分使いやすそうではありますが、汎用性が広いと言うこともできるので文脈によってどのような意味で使われているのかを掴むのが難しい単語でもあります。そもそも「状況」や「状態」といった言葉自体が抽象的であり、具体性がないためイメージしにくいものですね。
I want to know about the state of the art.
訳)最先端を知りたいな
I’ll search it now.
訳)今調べます
フォーマルな言い方ならcircumstance
「状況」をよりフォーマルに言いたい時に使うのがCircumstanceです。こちらは、覚えている人なら「サーカムスタンシーズ」と、複数形の音が浮かぶかもしれませんね。これはよく学習している証拠です。
一般的に「状況」は数えられませんが、「under the circumstances」で「今置かれている現状では」という熟語となっているため、この場合は複数形が使われます。このまままとめて暗記してしまいましょう。
Under the circumstances, he is in trouble.
訳)今置かれている状態では彼の立場は良くない
How can we help him?
訳)どうにか助けられませんか?
「状況」を含む日本語を英語訳してみると?
基本となる「状況」という英単語4つがわかったところで、ここからは日本語で「状況」という言葉を含む熟語を英語にしていってみましょう!果たして、今までならったConditionやSituation、StateやCircumstanceといった単語はそこに含まれているのでしょうか。
「状況確認」はupdate on progress
「状況確認」は緊急事態が起きた時や、仕事上で指示を受けた時に使われる言葉ですね。その名の通り状況を確認することです。これを英語で言うなら、Update on progressと言います。
ただ、別の表現もでき、「checking the current situation」と言えば、先ほど習ったSituationという単語が出てきますよ!色々と単語を変えて表現できるので、慣れてきたら自分流に言えるようにもなります。ひとまずは、この2パターンを覚えておきましょう。
「進捗状況」ならstate for progress
学習や仕事の進捗状況を英語で言うなら、State for progressとなります。こちらはStateという言葉が入っているので覚えやすいですね。
他の言い回しだと、「current state」や「current situation」などで最近の状況を表すことも可能です。進捗状況を伝える時には、最近、最新の情報を伝えますからね。
「状況証拠」はcircumstantial evidence
確固たる証拠はつかめないけれど、状況から見て犯人は決まったも同然という時に使われるのが「状況証拠」。これを英語で言うならCircumstance evidenceです。こちらにもCircumstanceという習った単語が入っていますね。
Evidenceは「証拠」なので、日本語訳そのまま「状況の証拠」という英語となります。ただ、この場合の「状況」に4つのうちのどれを使えばいいのかがわからなかったり、スッと出てこない場合もあると思うので、このようなよく使われるセットはそのまま覚えてしまった方が楽ですよ?
「状況判断」はjudgement of the situation
「状況判断」は英語でJudgement of the situationと言います。他にも、「assessment of the situation」や「estimate of the situation」と言ったりもするので、好きなものを覚えておきましょう。
日本語的には、「判断」という意味で覚えやすいJudgementが一番イメージしやすいですかね。
まとめ
さて、英語では「状況」という意味で使われる単語が主に4つありましたね。ConditionやSituation、State、Circumstanceという単語でした。どれも抽象的な意味なのでちょっと暗記しにくいのですが、熟語や例文と一緒に覚えればそのまま会話などで役立ってくれますよ!「状況」という日本語を含む熟語を英語でどう言うのかも記載したので、よければ一気に覚えて語彙力を上げていってみてください。単語にはセットでよく使われる別の単語がよくあるので、そのまとまりごと覚えるのがコツです。