この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズ、今回は、「体」のつく「ことわざ」を英語に翻訳してみました。

「体」は、人間や動物の構造を指しており、「胴」や「肉体」と同じ意味であるとされる場合もあります。また、健康状態のことを意味することもあり、「お体の具合いかがですか」の「体」には、物質的な体だけでなく、気分など精神的な部分も含まれます。

そんな「体」のつく「ことわざ」を今回は5つ選んで英語に訳しました。

1.健全なる精神は健全な身体に宿る

「健全なる精神は健全な身体に宿る」は、不健康な身体では健全な精神の持ち主にはなれないことを意味する「ことわざ」です。古代ローマ時代の詩人であるユウェナリスの言葉で、元は「本当に賢い者が祈るのは健全な精神と健全な身体だけ」という願望であったそうです。

英語では
「A sound mind in a sound body.」
と翻訳することができます。

ここでの”sound”は名詞の「音」や動詞の「聞こえる」ではなく、形容詞の「健康な、傷んでいない」という意味です。

2.話は立っても足腰立たぬ

「話は立っても足腰立たぬ」は、口先だけで実際に体を動かして実行しないことを意味する「ことわざ」です。口だけで理想を並べることはできますが、実際に行動しなければ実現しません。「有言不実行」と同じ意味です。

英語では
「All talk and no action.」
と訳すことができます。

直訳すると「口先だけで行動しない」という意味です。

3.頭でっかち 尻すぼみ

「頭でっかち尻すぼみ」は、始めは大きいのに終わりは小さいことを意味する「ことわざ」です。行動したばかりの時は威勢がいいのに、終わるころにはだらしなく奮わないことも意味しています。

「竜頭蛇尾」は同じ意味を持つ「ことわざ」です。

英語では
「Going up like a rocket and coming down like a stick.」
と訳すことができます。

直訳すると「上がるときはロケットのごとく飛びだし、下がるときは棒きれのように落ちる」という意味です。

”go up”は「上がる、のぼる、飛び立つ」という意味です。”come down”は「降りる、(雨などが)降る、(値段が)下がる」などの意味を持ちます。

4.腹に一物

「腹に一物」は、心の中にたくらみがあることを意味する「ことわざ」です。自分も相手も心のなかでは、何を考えているか相手には分かりません。ここでの「一物」とは、「本心」のことで、昔は頭や心ではなく、お腹のなかに本心があると考えられていたことから生まれた「ことわざ」のようです。

英語では
「He have something up his sleeve」
と訳すことができます。

直訳すると「彼は袖の中に何か隠している」という意味です。

”sleeve”は「(衣服の)袖」という意味です。

5.背に腹はかえられぬ

「背に腹はかえられぬ」は、本当に大切なものを守るためには、他の何かを犠牲にしてもやむを得ないことを意味する「ことわざ」です。背中のために内臓を守るおなかを犠牲にすることはできないことから産まれた「ことわざ」のようです。

また、背を「他人」、腹を「自分」に例え、切羽詰まった状況で他人のことを考えられず、自分自身を守るという意味でも用いられます。

英語では
「Necessity has no law.」
と訳すことができます。

直訳すると「必要の前に法律はない」という意味です。

また、英語では
「Better the purse starve than the body.」
と訳すことができ

直訳すると「胃が空になるよりも財布が空になるほうがよい」という意味です。

まとめ

今回は、「体」のつく言葉にまつわる「ことわざ」をまとめてみました。

「体」は人間の構造を現していることから、人間の行動や特徴を現した「ことわざ」もありましたね。「頭でっかち尻すぼみ」という「ことわざ」のように、英語の学習を始めた時はペースも考えずに学んでいたけれど、だんだんと尻すぼみになってフェードアウト……なんてことにならないように、毎日少しのことでもコツコツと楽しく学べるペースで学んでいきましょう!

今後も様々な「ことわざ」や「名言」を翻訳していきますので、お楽しみに!